2012年1月29日 (日)

利他の精神

どれほど優れた見識を備えていても、伝わらなければ認知されない。
どれほど優れた能力を秘めていても、発揮されねば何も動かない。
人と人が織り成す世の中だから、自分だけの思惑では通用しない。

充分にわきまえていても、誰もが自分を起点に思考し行動する。
たとえ善意であっても、自分の基準を拡大し、他の人にも適用させたくなる。
自分と他人は違う、それが真実。自分と他人は同じ、それも真実。

あなたが想像力を働かせるとき、どこまで視野を広げられるか。
自分に利益を誘導するために、他人の犠牲を過小評価してないか。
他人の利益を誘導することで、自分が潤う道を探し出せないか。

自分が生きる場所を大きく広げるのも良いし、深く掘り下げるのも良い。
大事なのはそのプロセスで、誰がどう関わって、どのように影響し合っているか。
どれだけの人に利益をもたらし、どれだけの人に損失を被らせるか。

損益は金銭的な勘定だけでなく、あらゆる角度からの検証。
あなたの言動は誰の期待に応え、誰の失望を招き、総体としてどう捉えられたか。

すべての人の賛意を得ようとすれば、誰だって身動きできない。
絶対的に正しい人もいないし、絶対的に間違っている人もいない。
取り巻く環境や状況の変化に応じて、人の心は常に揺れて定まらない。

日々の言動を謙虚に反省し、そこから闘う意欲を湧き起こせるか。
一人ひとりを注意深く観察し、成長を目指し共に歩み続けられるか。
世のため人のために尽くしたい気持ちに陰りはないか。

自分自身と向き合い、確信を抱ければ想いを伝える。
想いが伝わらないとしたら、どのような理由に基づくか、徹底的に振り返る。

あなたの役立ちたい気持ちが本物なら、自分を飾ろうとしないし、
自分に対する評価を後回しにしても堪えられる。諸々の権益も手放せる。

心配することは何もない。因果は巡り、情けは人のためならず。
あなたがすべてを失ったとしても、あなたが切り開いた道を人が歩けば、
あなたを必要とする人が手を差し延べる。あなたの前に必ず道が開ける。

あなたがどの組織に関わっていようと、組織は社会の一員として機能する。
組織を改善し成長発展させることで、あなたは社会と繋がっていく。

リーダーとして課せられた役割を果たすのは容易ではないが、
あなたにそれだけの力が宿っているから周囲は期待し、
あなたの活躍で組織が動けば社会も潤い、間違いなく他に貢献する。

あなたにだからできることを、充分にやり切っているか。
喜ぶ笑顔の輪を広げ、中心にいようと志しているか。

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2012年1月28日 (土)

最後の砦

名刺に肩書が刷られると、他の人がやった仕事の責任を、最終的に背負わされる。
指示命令権を与えられ、裁量のキャパシティも広がるけれど、影響力も強くなる。

いつまでも一匹狼を気取り、リーダーという立場をわきまえないと、
たくさんの人たちに迷惑をかけるだけでなく、自分の可能性も閉ざす。

実績を買われ課長のポストに抜擢されたのに、相変わらず得意先を回っている。
断トツの売上を持ち帰り、周囲に力の差を見せつけ、平気で会議をスッポカす。
課長の肩書はトップセールスの勲章と、信じて疑わないから言動を改めない。

メンバーと同じ土俵で勝ったところで、リーダーとしては認められない。
自分の実績を伸ばすより、メンバーにノウハウを教え、アベレージを引き上げる。

ふだんはサポートに徹し、同行したら必ず相手を説得する。
そのくらいの力仕事ができなければ、リーダーの職務はまっとうできない。
メンバーが助けを求めたときに、いかなる理由があろうとも応えているか。

課長になったら課長として、部長になったら部長として、組織の中での役割を演じ、
舞台中央でスポットライトを浴びたい気持ちを抑え、
裏方で仕事をプロデュースできるか。どれだけ多くの人を育てられたか。

誰を相手にしたときでも、基本的スタンスを変えず、本気で向き合う。
私利私欲では動かず、組織の繁栄を願って、働けたら本物になる。

人の心は弱く、誠心誠意は相手になかなか伝わらない。
寝食を忘れて育てたメンバーから辞表を叩きつけられたり、
心血を注いだ企画書を潰されたり、チームで導いた成果を横取りされたり、
身体の奥底から力が抜け、立ち上がる気力を奪われるのも、一度や二度じゃない。

何があっても自分を成長させる糧と、大きく受けとめて財産にできるか。
メンバーが辞めた日夜など、心の隙間を風が吹き抜け、いくら飲んでも酔えない。
あれだけホンネをぶつけたのに、防波堤になったのに、無力感に支配される。

厳しいことを言うようだけれど、それも一つの結果にしか過ぎない。
たとえリーダーとしての言動が完璧でも、他人の人生までは背負えない。
尽くして、尽くして、尽くし抜いて、それでも別の道を選ばれる。

リーダーはメンバーに片思いをして、切ない気持ちに堪えるのが仕事。
自分より優れたリーダーと出会ったら、メンバーは違う場面を迎えたかもしれない。
飛躍的に業績を伸ばしたかもしれない。しかし現実に出会ったリーダーは自分。

事実を素直に認め、心に刻まれた痛みは、次のステップに活かす。
辞めた人が去っても、待っている人がいる。
彼ら彼女らのために100%の元気を振り絞り、すべてのエネルギーを注ぎ込む。

一人だけでは越えられない壁も、彼ら彼女となら打ち破っていける。

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2012年1月27日 (金)

最終決断

どのような組織でも、肩書が重くなればなるほど孤独になる。
一歩先に情勢を読み、果敢に決断を下す立場になれば、
ときには冷徹非情に振る舞い、四面楚歌に追い詰められる。

人の意見に耳を傾けて、フレキシブルに動くのは基本法則だけれど、
結果に対する責任は、すべてリーダーが取らざるを得ない。
人の言いなりになって、決断を下せないリーダーなど、組織は必要としない。

人は誰でも自分の立場で考える。立つ視点でしか視野は広がらない。
会社という組織なら、絶体絶命の危機に、最後まで逃げ出せないのは社長だけ。
会社を存続させるために、全財産を注ぎ込んだうえ、返しきれない借金を負う。

社長が社長のモノサシで会社を測るように、部長は部長なりのモノサシを使い、
課長は課長なりのモノサシを使い、それぞれの立場でベストの選択を決断する。
善し悪しの問題ではなく、測る尺度が違うのだから、結論が同じとは限らない。

そうしたときに責任を引き受けるのは、肩書の重い人なのが掟。
たとえ事実がどうであれ、倒産させたのは社長ということになる。

自分の立場に基づき覚悟を決め、すべての責任を引き受けよう。
手柄をメンバーに譲るのは構わないが、最終責任を押しつけてはいけない。
GOなのかSTOPなのか、スイッチは自分の指で押す。

メンバーと意見が真っ向から対立したときは、熟慮したうえで腹を括り、
自分の判断で指示命令を下すが、理解させる努力を怠らないことが肝心。
肩書を濫用して強権を発動しても、メンバーが協力しなければ成果を導けない。

一番必要なのは、個々のメンバーの仕事を理解すること。
経理部長に任命されたからといって、振替伝票を起こすことはないけれど、
経理の基礎知識を身に付けて、メンバーが何をやっているかをわからないと駄目。

残業を命じたら、手伝うことはないけれど、お先に失礼しないこと。
たまには遅くまで付き合い、赤ちょうちんにでも誘い。愚痴や弱音を受けとめる。
メンバーと共に歩んでいると、毎日見つめていると、伝えているか。

それぞれの守備範囲を見極め、責任の限度を明らかにし、相互に理解しているか。
メンバーがリーダーに決裁を求めるのは、結果への責任を負いきれないから。
きちんと受けとめたうえで、防波堤になる決意をチームの全員に示しているか。

日頃から責任に対する姿勢が明確なら、リーダーの主張にメンバーは異を唱えない。
うまくいかなかったときに累が身に及ぶと感じるから、強硬な態度を崩せない
そこが払拭されたら、反対のための議論でなく、成功するために知恵を寄せ合う。

問われるのはリーダーとして闘っているか。八方美人になっていないか。
責任を引き受けるのは自己犠牲でなく、自分自身の確信に基づく決断だから。
そこまで突き詰める習慣を身に付けないと、なかなか胆を据えられない。

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2012年1月26日 (木)

未来ビジョン

組織活動を展開する基本フローは、組織内の意見をまとめあげ組織文化を確立し、
充分に議論を尽くしたうえで、価値観を共有できるメッセージを定期的に送信し、
組織を中心としたコミュニティを築くことで、価値を浸透させる最短路を模索する。

組織の経営資源をすべて洗い出し、一人ひとりの知識や経験を全員の財産へ転換し、
組織の価値を公平に捉え直すことが、リーダーが最初に取り組まねばならない作業。
どれだけ上手に演出しても、価値の根源を疑われたら、コミュニティは広がらない。

誰に働き掛ければ最適か。置かれた環境や、価値観を形づくる背景も、
あらゆる角度から情報を収集し分析しなければ、等身大で具体的な実像を描けず、
ターゲットを絞り込む段階から成果へ繋がらない。組織の特長をどう捉えているか。

コンピュータやネットワークを活用することで、組織のアウトラインは描ける。
専門家や学者の知恵を借りれば、合理的で説得力を持つ理念を掲げられる。
諸々のコンテンツを練り上げるなら、プロのスタッフを使いこなせば良い。

しかしアプリケーションやツールを持ち込むだけでは、結果を得られない。
組織活動を通して何を目指すのか、明らかな未来ビジョンに基づいて、
わかりやすいコンセプトを伝えなければ、組織が必要とする成果に繋がらない。

組織が何を実現しようとしているか、将来を見据えた価値の根源を掘り起こす。
組織が成長し発展することで、明るい未来を予測できるなら、積極的に支持される。
組織が語り掛けようとしているターゲットを、当事者としてどれだけ巻き込めるか。

組織が選ぼうとしている未来へのビジョンを、関わる一人ひとりの言葉に置き換え、
組織の外へ向けてメッセージを発信できるか。どれだけの人を振り向かせられるか。

組織の力を示すのは、一人ひとりの持ち味を認めて、能力を最大限に引き出し、
クオリティの高い価値を創り出すこと。チームのメンバーの腕が磨かれるほど、
組織全体もレベルアップし競争力を備える。リーダーの役割は力を統合すること。

優秀なリーダーが合理的なシステムを導入しても、現場のメンバーへ伝えられねば、
理解と共感は得られず、システムの特長を活かせず、組織を機能的に運営できない。
人の心に響くメッセージも、組織全体で認知されていなければ、形骸化していく。

一人ひとりと真正面から向き合い、個性を尊重したうえで成長できるように指導し、
組織の価値を等身大で伝えて、深く浸透させる努力を積み重ねているか。
個人をベースにした組織に革新できなければ、社会的に深い共感を生み出せない。

組織に関わる人それぞれが、働き甲斐を実感し、意欲的に役割を果たすことで、
組織の意思は好意的に受けとめられ、幅広い層からの賛同と参加を促す。
言葉だけを巧みに操っても、心が伴わねば、人の心はコントロールできない。

組織の未来を信じ、胸を張って行動する人を、全面的にサポートできるか。
個々人の知識と経験を結集し、組織の価値を説得できれば、
組織の力をフレキシブルに展開し、未来の成長と繁栄へ結びつけられる。

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2012年1月25日 (水)

オンリーワン

どのような組織でも、他と差別化を図るオリジナリティを発揮できなければ、
価格競争に参加して、利益幅を圧縮する消耗戦に堪えるしか他に道を選べないから、
どの組織もコア・コンピタンスを絞り込み、市場での競争優位を獲得しようとする。

組織内の衆知を結集し、ビジネスモデル特許やパテントによる権利を取得しても、
技術の値打ちを社会に説得できなければ、市場へ浸透しないうちに静かに消える。
専門用語を伝わるように噛み砕かなければ、独創的な研究も陽の目を見ない。

コロンブスの卵ではないが、従来の発想を切り替え、潜在ニーズを上手に引き出し、
個性を強く印象づけることもある。たとえばコンビニエンス・ストアは、
スーパーやディスカウント・ショップとは、異なる価値観を提示して成功した。

売場面積が狭く、商品の陳列点数が少なく、販売価格で勝負しないコンビニは、
エンドユーザーのライフスタイルに適応することで、独自のポジションを確立。
24時間営業というコンセプトで、従来の店舗が設定した壁を乗り越えた。

コンビニは消費者には、少し離れた場所にある自宅の冷蔵庫であり、書棚である。
思い立ったら深夜でも、アイスクリームを食べたり、雑誌を読めたり、利用できる。
利便性だけを享受して、プライベートを侵されない。心地よい距離感を保っている。

組織活動を展開するときに、こうした視点はリーダーに重要なヒントを示唆する。
たとえ突出した特長がなくとも、上手に伝え方をプロデュースすることで、
他の追随を許さないコミュニティを築ける。持ち味を最大限に活かし切れる。

組織が競争に勝ち残るには、どこで闘えば有利なのか、徹底的に論議を尽くす。
コアになるメッセージを磨き上げ、さまざまな反応を予測して、対象を絞り込み、
誰と共にコミュニティを築くかを強く意識する。八方美人の発想では通用しない。

オンリーワンの組織を目指すには、取り巻く環境を踏まえて心を決めねばならない。
ネットワークを活かし、業界を代表するリーディング・カンパニーに成長するか。
技術力をさらに深耕し、ニッチ市場に狙いを定め画期的な専門技術を開発するか。

長い歳月を経て事業活動を展開してきた組織は、オンリーワンの値打ちがあるから、
選び抜かれた結果として生き延びた。無理にトップを狙わなくても良い。
さまざまな人から支持されている今の魅力を、さらに追い求めるのも一つの選択。

プロ野球の世界でも、全員が主軸やエースではない。優勝できないチームもあれば、
タイトルに無縁な選手もいる。レギュラーになれず、ベンチを温める人たちもいる。
それでもオフには契約を更改し、プロとしての存在をアピールする。それはなぜか。

何の特長もなければプロとして勝ち残れない。盗塁王になれずとも足が速かったり、
スピードは遅くとも制球力に優れていたり、それぞれの個性をファンに支持され、
それを球団が認めるからこそ、来期もまた活躍できる。組織も個人も共通する原理。

皆が通り過ぎて気づかないのは、のっぺらぼうの組織、存在を主張しない人たち。
リーダーは、組織の特長を絞り込み訴えかけ、組織内外で信頼関係を築けるか。

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2012年1月24日 (火)

試行錯誤

組織活動を推し進めるには、内外のコンセンサスを得ることが必要になるが、
周囲を説き伏せて、コンセプトを練り上げ、繰り返しメッセージを伝えても、
間違いなく反応はすぐには戻らず、リーダーには苛立つような日々が続く。

ホームページを立ち上げ、毎日のようにアクセスを確かめても、簡単に伸びない。
メールマガジンの読者を募っても、淋しいほど申し込んでもらえない。
PR誌やフリーペーパーを制作すれば、在庫の山が事務所に積み上げられる。

組織内で情報を共有するのを目的に、コンピュータのシステムを導入して、
説明会を開いたり研修を実施したり、根回しを充分に行ったのに関わらず、
自主的に情報を書き入れてくれない。基本情報の修正さえ、ほとんど手つかず。
 
組織の将来を本気で心配する人ほど、こうした状況に堪えられない。
トップを担ぎ出したり、会議の場で正論を繰り広げ、反対する意見を潰したり、
強引に計画を実行しようとするけれど、これではうまくいくわけがない。
 
メッセージが伝わらないには、伝わらないだけの理由があると、わかっているか。
組織の内でも外でも、人は理屈では動かない。自分に向けられた言葉と受けとめて、
心から納得しなければ行動を起こさない。投げかけたメッセージに問題がある。

伝わらない現実を素直に認め、問題点を修正し改善しなければ一歩も前へ進めない。
一部の人だけで組織を動かそうとせず、全員を巻き込むための周到な準備を整え、
何度失敗しても繰り返しチャレンジできるか。それだけの思いがあるか。

最初は小さなことから始め、価値を認める人が増えれば、しだいに輪は広がる。
さまざまな人の言葉を誠実に受けとめ、認められた価値をどれだけ改善できるか。
レスポンスを受けとめて活かす意思がなければ、価値を認めた人の心も離れていく。

組織にはたくさんの人が集まって、いろいろな立場から諸々と意見を交換する。
それぞれが経験に裏付けられた発言だから、一面の真理を衝いた説得力を持つ。
充分に審議を尽くした後は、決裁を仰ぐしかないが、全員一致の決断にはならない。

どれだけ精緻に検討された戦略を策定しても、不平不満の声は必ず漏れ聞こえる。
心をひとつにしなければライバルに勝てないと、理路整然と筋道を立て説明しても、
決定には従うけれど自説は翻さない人はいる。常に異分子が紛れ込んでいる。

あからさまに組織のルールを無視したり、与えられた役割を果たさなければ、
少しくらい能力が高い人材でも、毅然とした態度でペナルティを課したほうが良い。
そうでなければ異論を排除せず、すべてを抱え込むキャパシティが財産になる。

どのような仕事も状況に対応して変化するから、予定通りに運ぶと限らない。
一枚岩の組織では代替案を提示できないが、さまざまな個性を内包していれば、
二枚腰、三枚腰で闘い抜ける。危機に際してどちらの組織が強いかは明らか。

大事なのは決められた作業をこなすことでなく、いつも仮説を検証するチャレンジ。
試行錯誤を繰り返しながら、最適のルートを探し当てようとしているか。

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2012年1月23日 (月)

過去の成功法則

経営を取り巻く環境が急激に変化すると、過去のセオリーを全面的に一掃し、
新しいパラダイムを導入する。成功を導いた戦士たちは恐竜のように扱われ、
新しい方法論に従わねば、時代の流れに取り残されると、恫喝され怯える。

旧い慣習やシステムには、改善すべきところが多い。今では通用しないものもある。
ひと昔前と同じやり方で、人の心を動かせない。しかしそうそた過去の財産が、
組織の繁栄を築いたのも事実。市場で勝ち残ったのは、偶然の産物ではない。

どのような機能と効用を持つ商品やサービスを開発し、誰に働きかけたか。
シチュエーションの外殻を丹念に剥がし、成功法則の本質を究極まで掘り下げる。
組織の持ち味がどこにあるかを探り出せれば、それは現在でも通用するエッセンス。

支持されてたきた特長を削ぎ落としたら、組織が生み出す力は間違いなく弱まる。
従来のセオリーのどこが間違って、どのように改善すれば業績に結びつくのか、
一つひとつ具体的に検証しながら、オリジナリティを損なわないようにできるか。

過去に縛られる必要はないが、過去を正当に評価せねば、次の一歩に繋がらない。
未来への架け橋は脈々と続いている。過去の成功法則はそれぞれに理由がある。
先人の血と汗と涙の結晶を軽く扱わない。勝利は偶然にもたらされたものではない。

組織が築いてきた財産を充分に活用し、明らかなアドバンテージをとることで、
組織の可能性は最大に開かれる。視野を狭めて、使える宝を蔵に眠らせていないか。
未来を見据えるだけでは未来は見えない。そのためのツールは、組織内にある。

意を決して過去の成功法則から学ぼうとしても、それほど簡単に切り換えられない。
具体的な数値データが記されているから、履歴に奪われて本質を見抜けない。
その時代の人の心に何が響いたか、リーダーは想像力を働かせねばならない。

時代の潮流という情報を聞き、チャンスとばかりバスに乗り遅れないよう急いでも、
表層だけを追い掛けたら翻弄され続け、時間とコストを無駄に費やすのが関の山。
情報の深層を確かめ、自分との関わりを問い直し、それから動いても間に合う。

時代を取り巻く空気も、歳月と同時に微妙に変化する。好ましいイメージも異なる。
その時代だから成功したのか、それともいつの時代でも成功し得るのか。
時代を越える共通項を採りだし、言葉を置き換えてみると、成否の輪郭が現れる。

諸々のフィルターを通して、最適な方法を模索できれば、成功法則は活かされる。
オリジナルな形のまま踏襲するのでなく、時代に呼応してカスタマイズすることで、
組織が築いた財産は次世代へ受け継がれ、新しい時代に対応する価値へと育つ。

組織文化の構築が重要なのは、組織の根幹を流れる価値を明らかにすことで、
最短で成功するための競争要因を絞り込み、他との差別化を前面に打ち出せるから。
過去の成功を切り離した戦略展開は、どれだけ華やかでも刹那的で長続きしない。

リーダーは過去の成功と向き合い、これからどう活かせるかを検証せねばならない。
今の繁栄が何に依って支えられているかを、きちんとわきまえているか。

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2012年1月22日 (日)

固定観念の打破

リーダーが中心になって、組織の力を生み出し、組織全体の水準を引き上げるには、
一人ひとりのメンバーが持つ知識や経験を、組織的に総合的にプロデュースし、
共有する価値として認知されるのが最初の作業。自律的な参加意識を促せるか。

組織の現状を把握するため、学習することは重要だが、単なる模倣では意味がない。
数人で構成される組織と、全国に支店網を張り巡らす組織では、
基本は同じでも方法論は違う。それぞれに最適な手法を選択できるかが鍵になる。

組織規模に関わらず、個人を疎外しないことが前提。機械的な改善を試みない。
経営の意思で統合された計画に基づき、それぞれの役割を果たし、目標を達成する。
組織の成長プロセスを正確に理解し、適切な戦略を策定するのがリーダーの仕事。

組織の形を整えるのは最後の作業と考え、内部の意思疎通を図り、
当事者意識を目覚めさせ、組織の成長を個々人のモチベーションへ転換させる。
全体に貢献する喜びを強く自覚し、最適な組織を築くプログラムを各々が考える。

個々の品質を高め向上させれば、次第に仕事は効率化され、量的拡大に繋がる。
目先の利益に惑わされず、長期的な視野に立ち、未来へのビジョンを掲げられるか。
優れたメンバーを中心に据えて、どれだけ革新を推し進められるかを問われる。

組織を成長させるには意思を統合することだが、トップダウンではうまくいかない。
ホンネで話し合える土壌を耕さねば、個人の知識と経験を組織は吸い上げられない。
ひとりでも多くのメンバーを組織運営に関わらせ、当事者意識を養わせられるか。

組織中心としたコミュニティを築くのに、最初のターゲットになるのは、
組織に関わる一人ひとりのメンバー。組織内で伝わらないメッセージが、
世間の人の心を動かせるわけがない。飾られた言葉は宙に浮き心に響かない。

組織の発展が個人の成長に繋がり、お互いの夢を実現させると信じられるか。
経営活動が社会に貢献し役立つと、一人ひとりが世間に向かい胸を張れるか。
リーダーは真正面から向き合い、熱く語りかけ、心と心を通い合わせねばならない。

そのうえで合理的な論拠を明らかにすれば、自分が課せられた役割を納得し、
一人ひとりが働き甲斐を感じる。同じ作業に携わっても、仕上がりが違ってくる。
借りてきた発想ではなく、風土に根ざした方策で、着実に成果をあげること。

こうした環境を準備するためには、組織を革新し、トップを動かすことが肝心。
外へ目を向けるより前に、内側の態勢をきちんと整えて、闘う前提を築く。
急がば回れ、組織に根を張って、実が熟するまで粘り抜き、一つひとつを実現する。

そのために必要なのは、事実を事実としてありのままに捉えること。
さまざまな先入観や固定観念が障害となり、あなたの目は曇っていないだろうか。
自分自身の思考や発想のスタイルを、客観的に検証する手法を身に付けているか。

誰に対しても同じ態度で接し、謙虚な姿勢で学ぶ意思をきちんと伝えているか。
自分自身を省みて問い直すことを、日常の習慣として実践しているか。

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2012年1月21日 (土)

組織への視座

組織活動を展開する目的は、組織の価値を社会に浸透させ、根付かせること。
組織を中心としたコミュニティに、さまざまな人を広く深く囲い込むには、
組織がどう評価されているか、あらゆる方向からよく知ることが最初の作業。

組織の規模が大きく知名度が高ければ、業務内容が誰にでも理解され、
世間の人から必要とされていると思い込む。逆に小さな組織だと、
確固たる地歩を築いても、相手にされないと考える。本当にそうだろうか。

自分が所属する組織が消滅したときに、どれだけ多くの人が本気で困るのか、
他の組織でも用は足りるのか、シミュレーションを試みて検証したことがあるか。
組織のオリジナリティが判断し、どれだけの底力があるかを問い直しているか。

他と差別化を図る特長に乏しくとも、そう簡単にあきらめることはない。
他の追随を許さない独創性を誇っても、油断すれば足元からすくわれる。
重要なのは組織と社会が価値を共有し、隅々まで意思が伝えられているか否か。

組織が置かれている現状を踏まえ、誰にどう働きかければ評価されるか。
組織の特長を最大限に引き出して、目標達成のモチベーションを刺激できるか。

そのうえで社会から淘汰されない戦術を、現場の最前線へ落とし込んでいく。
最短路で価値を浸透するには、足で稼ぐのが一番というケースもある。
コンピュータを利用して、データを組み合わせることだけが、すべてではない。

リーダーの役割は、一人ひとりのメンバーの力を高めるだけでなく、
個々に分散させず、組織の力で統合して、効率的にプロデュースすること。

組織が生み出す力に強い自信を持ちながら、アナウンスするルートが狭いなら、
共同でホームページを立ち上げるなど、呉越同舟することも視野に入れる。

基本的には商店街を繁栄させる発想。一つひとつの小売店を覚えていなくとも、
全体の雰囲気が心地よいアーケードに、お客さまは繰り返し足を向けるようになり、
何度も通っているうちに、馴染みの店の名を意識に刷り込み、離れられなくなる。

大きな組織と交渉するときに、小さな組織だけでは太刀打ちできなくとも、
力を結集すれば五分に渡り合えるだけでなく、さまざまなメリットが生まれる。
ネットワークそのものを、組織としてプロデュースできるか。

組織のアイデンティティを掘り起こし、深く理解したうえで組織文化を確立すれば、
組織の存在を世間へアピールする手法は数多く、さまざまに繰り広げられる。
共闘できるパートナーを探し、積極的に手を握り合い、お互いを活かせば良い。

組織を取り巻く環境は、永久不変のものではなく、瞬時に変わることもある。
厳しい状況に追い詰められても、一丸となって切り抜ける意欲を湧き起こせば、
未来へ向かう道は必ず開かれる。組織の根底を支えるのはコンセンサス。

組織の内と外へ向けて、リーダーはどれだけ意欲的に働き掛けられるか。

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2012年1月20日 (金)

リーダーの孤独

現場のリーダーが知恵を絞り戦略を提示しても、最後の決断はトップが下す。
リーダーとして任せられていても、計画通りに仕事を進められるとは限らない。
人のために尽くしても、期待通りに人が育つとは断言できない。

どんなに一所懸命に頑張っても、すべてが報われるわけではない。
糠に釘を打つような徒労感を覚えながら、少しでも成長することだけを考えて、
身体の奥に潜んでいる勇気を奮い立たせ、背筋を伸ばさなければ人は動かない。

リーダーという立場は、どこから見ても間尺に合わない。
ひと昔前なら肩で風を切り歩けたが、今では過去の栄光で食いつなげない。
人一倍の努力を強いられ、何かあれば責任を問われ、給料もそれほど高くない。

それでもトップからねぎらわれたり、喜色満面に成果を報告されたときは、
心身の疲れが嘘のように溶けて流れ去る。組織の中心で自律的に活躍し、
多くの人たちに必要とされる実感は、リーダーにならなければわからない。

リーダーとして真価が問われるのは、どん底の逆境に追い詰められたとき。
四面楚歌の誰にも頼れない状況の中で、信念だけを杖として這い上がれるか。
周囲に認められない淋しさを、克服してこそ本物に近づける。堪えられるか。

常に自分自身を謙虚に問い直しながら、正しいと思うことをやり続ければ、
これからのリーダーに道は開かれる。長いスパンで人生を捉え、付和雷同しない。
呉越同舟を厭わずに、臥薪嘗胆を恐れずに、目的へ向かって突き進めるか。

自分の熱意が誰にも伝わらず、それでも前へ進まねばならないとき、
リーダーは強く鍛えられ、多くの困難に襲われても、逃げ出さずに闘える。
一条の光が遠くに見えれば、あきらめずにチャレンジする。それができるか。

自分だけが正しいと信じ、制止を振り切り、猪突猛進するのは未熟なリーダー。
自分の言葉が相手に届かなければ、届くようにするのが一流のリーダーの仕事。

原因を徹底的に考え抜き、創意工夫を重ねて言葉を選び直し、伝わるルートを探す。
さまざまな角度から検証し、うまくいくまで繰り返しアプローチする。

順風満帆に階段を昇ってきたリーダーは、獅子身中の虫を飼いかねない。
転んだり滑ったり失敗の経験がないから、心に傷を受けた人の痛みを想像できない。
軽い気持ちで胸をえぐる言葉を吐き、恨むようなまなざしに気づかない。

孤独に堪えるリーダーは人情の機微に触れ、心のやさしさと温かさを敏感に察する。
弱い立場の悲しさを痛切に知っているから、一つひとつの言葉をていねいに扱う。
周囲から打ち棄てられた経験を踏まえ、人間関係の大切さを充分にわきまえる。

一人ひとりの個性を尊重し、自分が活かされていることを素直に喜ぶ。
誰に対しても自分を押しつけず、近寄る人を拒まないから、人が集まる。

どれだけ孤独でも、心の奥底で人を好きになり、信頼するのが、リーダーの歩き方。

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