2009年11月15日 (日)

ザッポスの奇跡04

ザッポスという会社には、
スーツの人はあまりいなくて、
ビジネスの雰囲気からは遠いらしい。
だけど皆が真剣で、
顧客からの声には損得勘定抜き、
どれだけ喜ばせるかが至上命題。

それだけ聞くと、
ビジネスとして成立しないと思う。
でも、この辺りにザッポスの秘密が、
隠されてるような気が……。
確かめたければ、
自分でページを開くのが一番。

ちょっとだけヒント、
ザッポスのテーマは、
どれだけ驚かせるか。
普通に喜ばせるくらいじゃ、
ザッポスのスタッフは満足しない。

そして、これも大事だけど、
言われてやる人もいない。
遅くまで働いても、
さんざん苦労しても、
自分が好きでやってるから、
苦にならないどころか、
仕事が楽しくってしょうがない。

そんな会社って本当にあるのかいな。
そう思ったら読まなきゃ始まらない。

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2009年11月14日 (土)

ザッポスの奇跡03

『ザッポスの奇跡』のカバーには、
CEOトニーシェイ氏のメッセージ。
石塚氏が単に取材して書いたのでなく、
ザッポスのトップやメンバーと、
コミュニケーションを重ねながら、
懐深く入り込んで、
日本人へ向けてのメッセージ。

この本は日本で先に出版されたけど、
アメリカでの要望が多くて、
来年にはアメリカで刊行予定。
商売だけで考えれば、
アメリカで先行したほうが賢いけど、
そこが石塚氏の譲れない価値観。
どこよりも日本に良くなってほしい。

トニーシェイ氏に依れば、
靴やアパレルの通販という分野は、
そんなに大事な問題じゃない。
重要なのは、
透明で親密な企業文化と中核価値。
顧客だけじゃなく従業員や投資家、
関わるすべての人が幸せにならなきゃ、
会社をやってる意味がない。

だからザッポスは、
いつでも幸せへの道半ば。
固定観念に捕らわれず、
さまざまな人が本気で取り組み、
お互いに意見を主張して、
さらに良い会社を目指していく。

本を読み進めればわかるけど、
とんでもない会社なんだ。

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2009年11月13日 (金)

ザッポスの奇跡02

『ザッポスの奇跡』は、
石塚しのぶ氏の2冊目の著書。
デビュー作の
『顧客の時代がやってきた』
(インプレス社刊)も
かなり衝撃的だったが、
これからの時代に企業が勝ち残る
営業の視点を最適に捉えてた。

南カリフォルニア大学を卒業し、
プロジェクトマネジメントのプロ。
82年に日米間の
ビジネスコンサルティング会社
ダイナサーチを
ロサンゼルスで設立してる。

石塚氏は下町生まれで、
日本人の熱い血が滾る人。
ふだんは穏やかな聞き上手だが、
これからの時代の話になると、
身を乗り出して話が止まらない。
年に数回は来日して、
その都度に語る言葉の端々に、
日本企業の成長と発展を願う
誠実な姿勢が溢れ出る。

なぜザッポスなのか。
石塚氏を知れば知るほど、
その必然性がわかってくる。
ザッポスは人を幸せにする会社で、
石塚氏は人を幸せにするのを、
ライフワークと確信してる。

石塚氏の周囲の人も、
笑顔が似合う人ばかり。

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2009年11月12日 (木)

ザッポスの奇跡01

凄い本が出た。
でも、この本の凄さを、
どれだけの読者がわかるだろうか。
これからの時代に、
日本がビジネスで生き残れるか。
試金石になるような気もしてる。

タイトルは、
『ザッポスの奇跡』(リフレ出版刊)。
著者は石塚しのぶ氏。
そんな人は知らないし、
ザッポスって聞いたこともない。
そう思う人がほとんどだろう。

ザッポスはアメリカで靴を通販してる。
1999年にサンフランシスコで創業。
本社はラスベガス郊外のヘンダーソン。
無料翌日配達が評判を呼び、
今の年商は10億ドルだとか。
ここまではインターネットの、
サクセスストーリーのひとつ。
広いアメリカのベンチャー企業、
一代で大金持ちになる話は珍しくない。

この会社をアマゾンが買った。
買ったけれど支配しない。
いや、できない。
どうして、できないのか。
その秘密が、この本の中に説かれてる。

アメリカのビジネス誌の調査でも、
最も働きたい会社の23位、
最も革新的な会社の20位、
カスタマーサービスでは7位。
少しは興味を持っただろうか。

http://www.dyna-search.com/j/book/

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2008年1月11日 (金)

本を読もう

 数多くのベストセラーを刊行してた草思社が、負債総額22億円以上で民事再生法の適用を申請。新刊の企画力で勝負し、結果を積み重ねてきた版元だけに、同時代を生きた私にはいささかショック。堅実に経営でも知られ、中堅版元を代表するひとつだった。
http://www.asahi.com/business/update/0109/TKY200801090298.html

 いろいろと原因を考えてみたが、96年からの10年間で書籍の実売金額が、900億円減の1兆円ほどまで縮小してる。市場規模が半分になれば、版元に限らず取次店、書店、どこも苦しいに決まってる。既刊書の売り方云々など、下手な講釈は吹き飛ばされる。

 どうしてこんなに、本は読まれなくなったか。インターネットの普及で、簡単に情報を入手できることもある。自費出版物が店頭に溢れて、売場に魅力がなくなったのかも。ブログやメルマガで表現が容易になり、読むより書くほうへウエイトが移ってるのか。

 それぞれが複雑に絡んでるのだろうが、最大の要因は私たちが謙虚に学ぶ姿勢を弱めてるから。本は知識の情報源であるより、思考を働かせるトリガー。さまざまな著者と向かい合い、頭の中で格闘し、自分自身を革新して、新しい可能性を切り開くのに重要。

 単にひとつの版元が行き詰まったのでなく、出版文化そのものが問われてるような気がする。出版業界が問い直すのも大事だが、私たち一人ひとりが出版文化を手放しても良いかどうか、根本的なところで迫られてると考えたほうが賢明。もっと本を読まなきゃ。

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2008年1月 8日 (火)

出版が夢なのか

 一昨年の春に碧天舎が倒産し、自費出版への警鐘と思ってたら、今度は新風舎が民事再生法の適用を申請。6年度の売上高は52億円だけど、印税を支払った書籍は1割、圧倒的多数が自費出版で、内訳は、著者から支払われた手付け金が8割、売上は2割ほど。
http://www.asahi.com/culture/update/0107/TKY200801070309.html

 コラムニストの井狩春男氏や、評論家の江川紹子氏などの著書もあり、初期の頃は詩集に力を入れてたが、大手取次店に口座を開設してから、自費出版を流通ルートに乗せるようになり、それが魅力で集まった著者は1100人、現在進行形の人もかなり含まれてる。

 HPを覗くと、6年度の刊行点数は2500点近く。よほど大手の版元でも売り捌けない。まして少部数なら、全国2万以上の書店のどこへ流れるか、冷静に考えればわかりそうなもの。新聞広告も定期的に出稿してたし、それなりに売ろうとはしてたのかな。

 早い話、中途半端なんだよね。自費出版は元々が刊行した段階で完結。現物を引き渡されたら、どう処理するかは著者の問題。版元が商業ベースで営業するなら、企画のときからもっとシビアに絞り込み、こまめに書店を訪問しないと実を結ぶわけがない。

 新風舎も自費出版の著者も、お互いに甘い幻想を描き、宝くじに当たるような錯覚に襲われてたかも。制作費が高いか安いか、誰がどこまで関わるかで違ってくるので、一概に暴利を貪ってたとは言えないところもある。出版の原点を考える機会かな。

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