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2012年1月18日 (水)

人を動かす

実績を高く評価されるリーダーほど、メンバーの仕事を見るに見かねて、
ついつい手を出し、口を挟みたくなる。もっと要領よくできるのに遠回りしていると、
苛立つ気持ちを抑えきれず、そのうちに率先垂範と、メンバーを観客席に座らせる。

業績が芳しくなければ、目標達成が使命になって、自分が動く大義名分が立つ。
着実に成果をあげ目標を達成すると、リーダーシップを発揮したような錯覚に陥る。

肩書が重くなればなるほど、使う人の数はだんだん増え、現場から遠ざかっていく。
経営トップが社員の働きに満足できず、社内を駆け回っていたらヨソから笑われる。
任せるところは任せなければ、リーダーとして課せられた責任を果たせない。

思い通りにならないメンバーを叱る前に、自分自身を問い直しているか。
リーダーの言葉を理解できないのは、わかるように伝えていないから。
結果をもたらす努力が足りないのは、仕事のおもしろさを知らないから。

お互いの立場の違いをわきまえて、メンバーが意欲的に働く環境を整え、
長期的スパンで成長を見守らなければ、やる気を引き出すことなどできない。
リーダーの給料の半分はガマンを強いられる報酬、忍ぶ心が人を育てる。

リーダーが必要とされるのは、チームのメンバーの力が充分に養われていないから。
人はなかなか育たないと認めているから、組織も指導の成果を一足飛びに求めない。
腰を据えて向き合い、メンバーの夢を実現するには、どう振る舞えば最適か。

あなたがメンバーだったときに、リーダーを務めた先輩たちは、
どのような言動であなたのモチベーションを刺激したか、忘れていないか。
リーダーが謙虚な気持ちで接すれば、メンバーの長所は必ず浮かび上がる。

2世紀の末に後漢王朝が衰亡した中国では、群雄割拠の乱世を迎え、
魏と呉と蜀の三国が拮抗した。『三国志演義』の舞台である。

蜀の劉備は隠棲する諸葛孔明を三度訪れ、礼を尽くして軍師として迎える。
天下三分を実現した「三顧の礼」のエピソード。どのような意味を示唆するか。

俸禄のためでなく、自分の値打ちを認めてくれた人物に、全身全霊を傾けたい。
どれだけお金を積まれても、人はそれだけでは動かない。心が奮い立たない。
どのような人でも、高く評価されなければ、闘う意欲は湧き起こらない。

リーダーとしてメンバーの資質を見抜き、未来の可能性に期待しているか。
リーダーの言動に、自分が頼られていると思えば、誰だって応えようとする。
勘定に入っていないと受けとめれば、自分を高める努力がバカバカしくなる。

苦しいときでも笑顔を絶やさず、ポジティブな姿勢で仕事に関われば、
周囲の雰囲気が明るくなっていく。自分から積極的に声を掛けているだろうか。
リーダーが明日を信じて行動すれば、メンバーは呼応するように真剣に取り組む。

人を動かすのに必要なのは唯一に心、心を尽くさねば人の心に響かず動かない。

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