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2012年1月23日 (月)

過去の成功法則

経営を取り巻く環境が急激に変化すると、過去のセオリーを全面的に一掃し、
新しいパラダイムを導入する。成功を導いた戦士たちは恐竜のように扱われ、
新しい方法論に従わねば、時代の流れに取り残されると、恫喝され怯える。

旧い慣習やシステムには、改善すべきところが多い。今では通用しないものもある。
ひと昔前と同じやり方で、人の心を動かせない。しかしそうそた過去の財産が、
組織の繁栄を築いたのも事実。市場で勝ち残ったのは、偶然の産物ではない。

どのような機能と効用を持つ商品やサービスを開発し、誰に働きかけたか。
シチュエーションの外殻を丹念に剥がし、成功法則の本質を究極まで掘り下げる。
組織の持ち味がどこにあるかを探り出せれば、それは現在でも通用するエッセンス。

支持されてたきた特長を削ぎ落としたら、組織が生み出す力は間違いなく弱まる。
従来のセオリーのどこが間違って、どのように改善すれば業績に結びつくのか、
一つひとつ具体的に検証しながら、オリジナリティを損なわないようにできるか。

過去に縛られる必要はないが、過去を正当に評価せねば、次の一歩に繋がらない。
未来への架け橋は脈々と続いている。過去の成功法則はそれぞれに理由がある。
先人の血と汗と涙の結晶を軽く扱わない。勝利は偶然にもたらされたものではない。

組織が築いてきた財産を充分に活用し、明らかなアドバンテージをとることで、
組織の可能性は最大に開かれる。視野を狭めて、使える宝を蔵に眠らせていないか。
未来を見据えるだけでは未来は見えない。そのためのツールは、組織内にある。

意を決して過去の成功法則から学ぼうとしても、それほど簡単に切り換えられない。
具体的な数値データが記されているから、履歴に奪われて本質を見抜けない。
その時代の人の心に何が響いたか、リーダーは想像力を働かせねばならない。

時代の潮流という情報を聞き、チャンスとばかりバスに乗り遅れないよう急いでも、
表層だけを追い掛けたら翻弄され続け、時間とコストを無駄に費やすのが関の山。
情報の深層を確かめ、自分との関わりを問い直し、それから動いても間に合う。

時代を取り巻く空気も、歳月と同時に微妙に変化する。好ましいイメージも異なる。
その時代だから成功したのか、それともいつの時代でも成功し得るのか。
時代を越える共通項を採りだし、言葉を置き換えてみると、成否の輪郭が現れる。

諸々のフィルターを通して、最適な方法を模索できれば、成功法則は活かされる。
オリジナルな形のまま踏襲するのでなく、時代に呼応してカスタマイズすることで、
組織が築いた財産は次世代へ受け継がれ、新しい時代に対応する価値へと育つ。

組織文化の構築が重要なのは、組織の根幹を流れる価値を明らかにすことで、
最短で成功するための競争要因を絞り込み、他との差別化を前面に打ち出せるから。
過去の成功を切り離した戦略展開は、どれだけ華やかでも刹那的で長続きしない。

リーダーは過去の成功と向き合い、これからどう活かせるかを検証せねばならない。
今の繁栄が何に依って支えられているかを、きちんとわきまえているか。

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