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2011年12月26日 (月)

損益計算書の説明

組織の収益と費用を計算し、利益と損失を明らかにするのが損益計算書(P/L)。

収益の中心は、本業の事業活動で得られる売上総利益。売上高から原価を差し引く。
他に有価証券の売却益や貸付金の受取利息など営業外収益と、臨時発生の特別収益。

費用で比率が高いのは、売上(製造)原価と販売費および一般管理費。
商品を生産したり仕入れる原価には、そこに関わる人件費も含まれる。
業務活動で発生する費用は、販売費および一般管理費。他に営業外費用と特別損失。

収益と費用の相殺で得られるのが、利益または損失。組織の短期的な成果。
利益は売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期利益、当期利益の5つがあり、
企業の経営活動は、基本的に経常利益で評価される。

経常利益は経営の手腕を問われる利益だが、現場のリーダーは営業利益に着目する。
売上高から売上原価と販売費および一般管理費を差し引いたのが営業利益。
本業の活動の成果だから、現場の知恵と努力を結集すれば、改善される。

営業利益は、年度内の収支が基本になり、過去の実績が及ぼす影響は比較的少ない。
メンバーにコスト感覚を植えつけるには、絶好の基礎データとして活用できる。
売上と費用のバランスを意識しないと、日々の活動が利益を生み出さない。

現場のリーダーはメンバーに簿記の基本となる仕訳のプロセスを具体的に示し、
日々の活動と連動させることで、フレキシブルな判断を下せるように指導する。
とりわけどのような項目が経費となり原価に組み込まれるか、周知徹底する。

損益計算書で最終的に算出された当期利益は、自由に使えると誤解されがちだが、
株式会社なら株主総会の承認を得なければ勝手に処理できない。
利益準備金や別途積立金として蓄えられ、配当金や役員賞与として支払われる。

利益準備金は株主や債権者を保護する目的で、商法で積み立てることが定められる。
配当金と役員賞与の総額の10%を、資本金の25%に達するまで毎期積み立てる。
予測できない事態に備えて慎重な会社は、さらに別途積立金で万全を期する。

当期利益から支払わねばならない最大のものは、株主に対する配当金。
株主は企業の成長に期待して出資し、利益に応じて分配を受ける。
株主から委嘱された役員にも、賞与という形の成功報酬が支払われる。

すべての配分が終わった後に、残されたものは次期繰越利益。
別途積立金と共に社内に留保され、経営を取り巻く環境が変化しても対応できる。
経営基盤に揺るぎなければ、長年に渡る利益を積み重ね、大きな社内留保金を蓄積。

組織の財務は資産で守れても、利益を積み重ねなければ、未来へ繋がらない。
信用を失うような事態に陥れば、蓄えた資産など一瞬にして消失するのも事実。

事業活動を継続するのに利益は必要不可欠だが、問われるのは生み出すプロセス。
公明正大な事業活動が関わる人との信頼を築き、社会からの信用という財産になる。

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