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2011年12月 2日 (金)

コミュニケーションのプロセス(2)

V・サティアに依ると、すべてのコミュニケーションの90%は不整合。
人それぞれが違うのに、そこを無視して同じ前提で働き掛けるのが原因。
情報は自由かつ正確に発信されても、ストレートに受信されると限らない。

1 知覚
同じ現象に対する解釈は人それぞれ、同じ風景を観ても印象はすべて異なる。
言葉に対する定義を明らかにしないと、相互の認識は一致せず乖離する。
違和感を覚えたときに確かめておかないと、双方の距離はいつまでも縮まらない。

2 時間
現在進行中のコミュニケーションに、それぞれの過去または未来が介在する。
相互に履歴や価値観を理解するのが前提になるが、想像力も強く求められる。
相手の反応を察知して、踏み込むべきか避けるべきかを判断できるか。

3 場所
それぞれの経験に基づき、ひとつの状況を他に転移、拡大解釈、混同する。
とりわけ過去の失敗に繋がるシチュエーションは、警戒心を呼び覚ます。
人はそれぞれのパラダイムに縛られているから、容易に抜け出せないのは事実。

4 人物
相手の属性や風貌などで類型化して、過去のカテゴリーに取り込み類推する。
自分が相手の目にどう映るか、過去のコミュニケーションから予測しているか。
相手に対して先入観を抱いていないか。誰かと重ね合わせていないか。

5 自己評価
自分への感情は反応に強い影響を及ぼすが、それをどれだけ認識しているか。
相手の自分に対する言動は、自己評価に対して相応しいと受けとめているか。
ギャップを感じたときに、その状態をありのままに受け容れられるか。

たとえ実像から離れていても、誰もがそれぞれに自己を認識している。
原因が明らかでなくとも、感情の反応もわきまえていることが多い。
善し悪しは別として、今ここにいる自分を起点として、他に働き掛ける。

お互いにそうであることを踏まえるなら、自分自身について知ることが大事。
過去の履歴の曖昧さに着目し、自分の言動の背景を探り出しているか。
自分のさまざまなパフォーマンスは、どのような価値観に基づいているか。

そのうえで、相手をどれだけ真剣に理解しようとしているかを問われる。
相手の反応が想定を越えたときに、感覚的に反応せず、冷静に対処できるか。
自分の理解が及ばなかったときに、相手の身になって想像力を働かせているか。

忘れてならないのは生存の本能、誰もが自分の身を守ろうとしている。
たとえ無意識でも善意でも、テリトリーへの侵入に対して排除しようと試みる。

縺れた糸を解きほぐすように、時間を掛けて丁寧に働き掛けないと、
お互いの壁はさらに強固になり、コミュニケーションを頑なに拒む。

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