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2011年12月16日 (金)

知識を創造するプロセス

知識を創造する共同化・表出化・連結化・内面化のサイクルは、
それぞれのイニシャルを繋いでSECIモデルと呼ばれている。

知識が組織を革新する原動力になるという認識を踏まえて、
組織的に個々人やチームの具体的な行動を、サポートすることが求められる。

野中郁次郎は一條和生やスイスのG・F・クローと共同で、
SECIモデルを実践するための現実的なアプローチとして、
ナレッジ・イネーブリングを提唱している。

イネーブリングとは実現可能にするという意味で、知識創造を促進させる組織活動。

野中らは会話や人間関係を活性化させるために、組織のケアが必要と説いている。
個々人の持つ知識を引き出して、全体の共有財産にするためには、
組織レベルの障害を取り除かねばならない。知的創造のための環境を整える。

そのためにはリーダーが知識の価値を明らかにして、きちんと伝えねばならない。
どのような知識に基づいて事業活動が展開されているかを踏まえ、
知識が進むべき未来ビジョンを高く掲げ、その意思を隅々まで浸透させる。

フラットなコミュニケーションを促すには、さまざまな仕掛けが必要になる。
会話のルールを定めたり、議論や意見交換の内容を編集することで、
組織の一人ひとりが、積極的に知識創造に関わる準備が進められる。

ミーティングルームなど知識を共有できる空間を設定し、企画を立案し、
さまざまな場面で交流の場を創ることも重要。さまざまな刺激が増えていく。

知識は状況に応じて生まれ、それぞれの風土に影響され、独自に発展する。
硬直化したシステムの中では、知識は可能性を狭く閉ざし、権威と化することで、
変化に対応できないドグマに陥る危険性を内包する。知識をどう位置付けるか。

知識を創造するためには、あらかじめ知識の範囲を決めつけず、恣意的に絞らず、
事実を事実として捉える姿勢が求められる。多様な視点からの発想を認める。
結論を最初から下すなら、全員の参加を要請しないほうが良い。

組織にとっての知識は、パテントやビジネスモデル特許と受けとめられがちである。
確かにこうした定型的な知的資産は、大きな利益をもたらしてくれる。
しかし知識の範囲は、はるかに大きく、さまざまな方面から組織の活動を支える。

定型的な知的資産は、技術やノウハウに関するライセンスの他に、
社内文書やマニュアルのドキュメント資産、データベースの情報内容、
ソフトウエアの利用許諾などがある。製品コンセプトやブランドなどもある。

知識を創造するプロセスは、価値を生み出す流れとなり、組織の命運を左右する。
リーダーは試行錯誤を恐れず、メンバー一人ひとりの自由な発想を信頼し、
さまざまな角度から思考と感性を刺激し、引き出し続けることが必要になる。

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