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2011年12月20日 (火)

ナレッジプロデュース

ビジネス現場で活かされる知識は、仕事の流れの中に偏在し、
きちんとファイリングされずに、人と共に流出していくケースが多い。

日々刻々と更新される内容を必要に応じて適宜に取り出し、活用することで、
自分の頭で考えたり、議論で結論を導いたり、新しい価値を生み出したほうが、
リアルタイムで変化する状況に最適な対応を図れ、組織全体の生産性も高まる。

こうした発想の原型が、アメリカのT・H・ネルソンが提唱したハイパーテキスト。
文書の中で他の文書をリンクさせ、複数の文書を連結させる構造で、
文字や画像を自由に組み合わせられる。知識や情報を重層的にコントロールする。

インターネットで情報を提供するwww(ワールド・ワイド・ウェブ)も、
ハイパーテキストを発展させて普及したものである。
問題を発見しパスワードを絞り込めれば、さまざまな知識が解決の糸口へ案内する。

組織の中では、ファシリテーター(促進者)の存在が重要になる。

ファシリテーターとは、アメリカのC・R・ロジャーズらが提唱した概念で、
エンカウンター・グループ(人間的出会いの場)で、
人間関係の改善や自己発見をサポートする役割を果たし、相互理解を深める。

知識の重要性を粘り強く説きながら、一人ひとりの潜在能力を引き出し、
組織の価値を高めていかなければ、データ情報や知的資産は役立たない。

それぞれの個性に基づいた知識の生態系を見極め、きちんと尊重したうえで、
目的へ向かうガイダンスを明らかにすることを求められている。

お互いの立場を乗り越えて知識を軸に組織を再構築すれば、
フラットなコミュニケーションがメンバーの意欲を刺激し、
あらゆる角度から組織を成長させるアイデアが湧いてくる。

情報技術の飛躍的な進化によって、知識を共有化する道筋が見えている。
組織が蓄積した膨大なデータを入力し、マニュアル通りにシステムを作動させれば、
市場で勝ち残る手順が示されるような錯覚に襲われる。

コンピュータは計算するのが基本となり、その延長で記録を整理する道具で、
ネットワークはアクセスを容易にする仕組みに過ぎない。そうわきまえているか。

それぞれのポジションで、関わる人たちに豊かな知識が創造されていなければ、
どのように組み合わせても、クオリティの高い結果は得られない。

外部からの提案に耳を傾ける前に、内部の経営資源に目を向ける。
組織を活性化させたいなら、個人の可能性を切り開き、持てる力を引き出すこと。

人間という存在を深く洞察しなければ、知識は片翼飛行で目的地を目指し、
誰も居ない荒野に墜落し、知識は自己完結し迷路から抜けられない。

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