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2011年12月21日 (水)

ビジョンの再構築

どんなに大きな組織でも、最初は個人が集まった小さな組織からのスタート。
成功する保証は何もなくとも、苦しい戦いが続くと予測されても、
創業者が夢を実現できると信じて、未知の領域へ一歩を踏み出している。

紆余曲折を経て発展するプロセスで、組織は状況に対応して変わる。
新しい価値が生み出されることもあれば、夾雑物が混じり込むケースも想定できる。
創業精神はしだいに忘れられ、利益追求が最優先課題となりやすい。

事業活動を展開するにも、数値データが絶対的な基準になり、概念が抽象化する。
組織を支えてきた事業でも利益率が低ければ縮小され、ときには淘汰され、
主戦場は利益率の高い事業へシフトされ、創業期からの系譜が断たれることもある。

市場は無限に広がらず、顧客ニーズは取り巻く環境や時代の流れの中で変わる。
しだいに競争相手が増え、過去の成功法則が通用せず、新たな手法を求められる。

さまざまなコストを注ぎ込んでも、規模の拡大だけでは目標を達成できなくなる。
四方八方手を尽くしても、現状を打破する術はない。それではどうするか。

こうしたときはビジョンを捉え直し、何が求められているかを確かめる。
創業から現在までのヒストリーを丹念に追いかけ、ターニングポイントを探り出し、
それがどのような意味を帯び、現状の組織へ落とし込めるかを模索するのが早道。

過去の成功法則を活用できると限らず、ときには組織革新の障害になりかねない。
それでも顧客から支持され社会に認められたた事実からスタートしなければ、
他と差別化を図る戦略を練れず、起死回生の策など到底無理な話になる。

アイデンティティを深く掘り起こし、組織がどこへ進もうとしているのか、
ビジョンを検証することが肝心。成否を決定する要因は、すべて組織の中にある。

組織がどこから来て、どこへ向かおうとしているのか、必ず問われるテーマ。
小さくとも老舗と呼ばれる組織は、培ってきた歴史と伝統を強みにして、
シンプルかつ明確な理念を掲げる。絞り込まれた分野では、他の追随を許さない。

創り出す価値がわかれば、それを共有することで、長期的なサポートを約束される。
しかしビジョンが情報へ転換されず、共有する文化として認知されなければ、
顧客や支援者と結ばれる絆は断ち切られ、古さだけが際立ってくるから要注意。

ビジョンを再構築するには、組織の持ち味が、どれだけ内部へ伝わっているか、
外部から評価されているのかをちんと知ることが基本。そこからのリスタート。

真面目にコツコツと仕事に取り組んでいても、伝える努力を怠っていれば、
社会も関係者も組織の優れた特長に気づかず、過小評価せざるを得ない。
ビジョンがお題目になっていれば、言葉に力は宿らず、誰の耳にも届かない。

組織がどこから来て、どこへ向かおうとしているか。誰が必要としているか。
リーダーは基本を明らかにして、理解と共感を得る言葉にしなければならない。

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