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2011年12月31日 (土)

リーダーのエクササイズ

あなたが今まで学んだスキルやノウハウはどれほどあるか。
どこに共感し、どこに違和感を覚え、それぞれどのような理由に基づくのか。
役に立ったものはどれほどあって、役に立たなかったものはどれほどあるか。

あなたの今に対して、スキルやノウハウはどのような意味を帯びているか。
失われて困るスキルやノウハウはどれで、どのように活かしているか。
それはいつ頃にどのような契機で習得したか。その間は苦しかったかどうか。

あなたが今まで読んだ物語の中で、感銘を受けたリーダーは誰か。
どのような言動に共感したのか、それはどのような理由に基づくのか。
そのようなリーダーに自分もなりたいと思うか。なれるように努めているか。

あなたが今まで読んだ物語の中で、違和感を覚えたリーダーは誰か。
どのような言動に反発したのか、それはどのような理由に基づくのか。
そのようなリーダーに自分はなっていないか。思い当たるところがあれば検証する。

物語の中のリーダーは、あなたにどのような影響を及ぼしたか。
あなたは彼ら彼女らから、何を学ぼうとしているか。具体的に語れるか。
物語の中のリーダーは、他の登場人物とどのように関わっていたか。

あなたは最近本を読んでいるか。読んでいるとしたらどうしてか。
読んでいないとしたらどうしてか。他にどのように時間を費やしているか。
無為な時間を費やしていることはないか。リーダーとして成長に役立てているか。

あなたがリーダーシップを発揮するために、どのような知識を蓄えねばならないか。
それはどのような根拠に基づくかを、内容も含めてきちんと説明できるか。
あなたがこれまでに蓄えた知識とどこが違い、どこがさらに深化させているか。

学ばねばならない知識をテーマごとに整理し、3年で習得する計画を立てられるか。
継続的に学習できるか。途中でチェックするには、どのような方法が効果的か。
あなたはどこで誰から知識を学ぼうとしているか。どれほどお金と時間を費やすか。

これまでの履歴や周囲の言動から推測して、リーダーとして機能するためには、
何を心懸けねばならないか。どのようなところに配慮しなければならないか。
あなたの優れたところはどこで、欠けているところはどこかを、わきまえているか。

リーダーとしての自分に気づいたところをノートに書き記し、3ヶ月後に読み直す。
そのときに、あなたはどのような感想を抱くか。少しでも改善されているか。
それとも、まったく違う視点から捉えるだろうか。その作業を続けられるか。

あなたが高度な知識を習得するにしても、日々の言動を改善するにしても、
大切なのは組織やメンバーなど周囲からの評価。皆の目にあなたはどう映るか。

あなたがリーダーとして成長するためには、机の前で学ぶだけでは不充分で、
さまざまな人の肉声を聞き、実際にあなたが反応して、新しい発見が必要になる。
あなたの日々はどこで誰と繋がっているか、相互に刺激し成長を確かめられるか。

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2011年12月30日 (金)

感性を磨く

新商品のパッケージデザインを、A案にするかB案でいくか。
受付に怒鳴り込んできたお客様を、来賓応接室に通すか、外の喫茶店で話を聞くか。
現場で求められるのは、緩急自在な決断力と行動力。すぐに動かざるを得ない。
瞬時の判断が必要なので、筋道を立て考えていたら、間に合わないこともある。

知識と経験をフル稼働させて、ヒラメキや勘で対応することになるが、
その際に問われるのがそれぞれの感性、非言語的で直感的な能力。
日頃から意識的に磨いておかないと、一朝一夕では身に付かない。

1 野次馬精神
世間で流行しているものに、頭を突っ込んで覗いているか。
時代の尖端で輝いている現象を、他人事として切り捨てない。
先入観を持たずに飛び込めば、さまざまな刺激を受け、脳が柔らかくなっていく。

2 クラシック
音楽でも絵画でも文学でも、時代の風雪に堪えた作品は、心の奥深く感動させる。
展覧会やコンサートに足繁く通い、古都を訪ねて建築物や都市の風景に接する。
時や場所を超えて共有できる人の感性が、しだいに養われていく。

3 オンとオフ
同じ方向ばかり見つめていると、集中力が薄れて判断が鈍る。
疲れたら休み、心を遊ばせる場所を持っているか。気持ちに余裕はあるか。
同じことを繰り返すと感性が摩滅する。メリハリのある生活がリフレッシュさせる。

4 アクティブ
山道をゆっくりと歩いたり、ゴルフを楽しんだり、プールで一日を過ごしたり、
身体を動かすことの感覚は、部屋に閉じこもっていると忘れてしまう。
忙しくて時間がなければ、階段を昇り降りするだけでも、感覚が甦ってくる。

5 新しい発見
通信機器の新製品が発売されたり、政治経済のしくみが改革されたり、
ときとして億劫に感じてしまうが、積極的に関心を示さねばならない。
新しい細胞が旧い皮質を刺激し、強いパワーに生まれ変わる。

6 異論の傾聴
自分と異質な人の話を聞いて、キャパシティを広げているか。
まったく知らない分野の話題でも、耳を傾けているとおもしろくなるか。
新しいことに興味を覚えなくなると、すべての反応が機械化されていく。

感性を磨く基本は、どれだけ驚けるか。そのような場面に身を投じられるか。
どれだけ美しい風景でも、日夜目にしていると印象が薄れていく。
新鮮な衝撃に包まれるからこそ、感性は研ぎ澄まされ革新される。

わからないことや、できないことを恐れずに、おもしろがるのが大事。
うまくいかずに途方に暮れても、そこで諦めずに一歩前へ踏み込めるか。
人の目を気にしているうちは、本物の感性は磨かれない。

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2011年12月29日 (木)

効果的な研修

人を育てるために、教育プログラムを策定し、さまざまな研修を実施する。
新人教育から始まり、幹部のセミナーまで、強い組織を目指し人材を鍛える。
たくさんの時間とお金をかけ、組織の未来を切り開くよう期待する。

ところが往々にして企画する研修は、残念ながら参加者に不評。
日常業務の時間を割かれ、組織の意図がうまく伝わらず、目的意識を持てない。
指示命令で集められた人たちは、講義の途中で欠伸していたりする。

最初の段階で求める人材を明らかにし、研修の目的と内容をきちんと説明する。
事前にアンケートを集め、壁に突き当たっている問題を抽出し、解決へ向かう。
こうした手順を踏みながら、効果的な研修を展開しているケースもある。

高名な講師を呼んで、世間で注目されているテーマを話してもらうより、
自社が問題解決を必要とするテーマを選び、適切な講師を選ぶことが重要。
難しい内容を聞かされても、想像力が働かなければ、記憶から削除される。

研修を実施したら参加者にインタビューしたり、アンケートを実施したり、
日々の行動に反映されているかをチェックしたり、理解度を質問したり
さまざまな手法で、的確に効果を測定することも忘れてはならない。

目的が達成できねば、プログラムそのものを見直し、伝わるように組み替える。
要望を明らかにしたうえで、講師と充分に打ち合わせ、参加する研修を実践。
主役はあくまでも研修対象者、彼ら彼女らが積極的に関われる内容か。
 
研修は長期的な人材育成を目的とし、組織の発展に役立たねばならない。
予算を消化するような発想では、誰にとっても百害あって一利もない。

リーダーは、現場の要求と経営の意思を見極め、落としどころを確かめ、
メンバー一人ひとりが成長できる研修計画を提言。継続的に実施するのが肝心。

定期的な研修で緊張感が失われたら、スポットとしての研修を組み入れる。
教育プログラムに沿った研修に比べ即効性は薄いが、新しい発想のヒントが湧く。
それがやがて力になって蓄えられ、長期的な人材育成に効果を発揮する。

大きな組織の優秀な人材ほど、内部の空気に馴れすぎて世間に疎くなる。
組織外で開催される研修セミナーに参加させ、同業他社や異業種の人と出会えば、
外からの風に吹かれ、さまざまな刺激を受け、フレキシビリティが養われる。

馬を泉に連れてきても、馬にその気がなければ、水を飲まないという。
しかし泉から湧き出る水を目にしたら、喉の渇いていない馬でも水に興味を示す。
泉まで連れてこない馬に比べ、はるかに水を飲む確率が高くなる。

メンバー一人ひとりの能力を最大に高めるには、さまざまな学習機会が必要。
研修は最適なツールだが、自律的に参加しないと効果が半減するのも事実。

リーダーが本気で人を育てたいと願えば、その気持ちはメンバーへ必ず伝わる。

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2011年12月28日 (水)

組織の観察

組織の意思をメンバーへ伝えるには、社史や社内報を上手に活用して、
具体的にわかりやすく平易に、組織の価値観を浸透させるのが効果的。
リーダーは社史や社内報を精読し、最適に理解しているかを問われる。

社内報の巻頭には社長の言葉が掲載され、そのときどきの思いが書き込まれている。
リーダーは行間から真意を汲み取り、チームのメンバーに丁寧に説き明かす。
組織を貫く理念を理解できれば、一人ひとりの座標軸が定まって誤らなくなる。

雑感を記した文章でも、経営トップの脳裏には、常に組織と人が重なり合う。
若い頃に冬山を踏破した紀行文の背景に、個々の成長を願う気持ちが籠められる。
単なるエピソードと読まず、どのようなメッセージが秘められているかを考える。

社内報には最新の情報も満載で、記事を推測すれば、組織がどこへ向かうか見える。
社外からのアクセスを想定したホームページやPR誌と異なり、
訃報から人事までネットワークの変化がリアルタイムで伝わるのも社内報の強み。

組織の足跡を長期的に捉えるなら、社史を紐解けば全体像が浮かび上がる。
とりわけ創業者の一言一句は、日々励んでいるアイデンティティを明らかにする。
どんなに大きな組織でも、最初は夢と情熱しか持ち合わせていない。

その架け橋の延長線上に、事業活動は展開されているか。リーダーは問い直す。
創業の精神を押しつけるのでなく、自分の言葉に置き換えて伝えることが大切。
皆と心をひとつにできるキーワードが、社史には間違いなく潜んでいる。

組織が飛躍的に発展したターニングポイントも、社史には確実に記載されている。
他と差別化を図る強みが具体的にわかる。先人たちのドラマに感情移入すれば、
一人ひとりの闘争心を燃え上がらせる。組織に関わるプライドも呼び覚まされる。

社史や社内報にはインフォーマルな要素もあり、人と人の温もりを感じられる。
規模の大きな組織など、実際に会わない人も多いが、その人たちの言葉も伝わる。
遠く離れていても仲間、同じ目的に向かっていると、確かめられるだけで心強い。

組織に関わるすべての人にとって、社内報は身近で馴染みやすいプラットホーム。
朝礼で社長の話を聞くのは気ぜわしくとも、文字で書かれたメッセージなら、
いつでもどこでも何度でも読み返せる。組織と個人の親和力が高められる。

きちんと印刷され製本されてなくとも、伝えたい内容を定期的に回覧すれば、
メンバーは必要なところをコピーし頭に叩き込む。メールを活用するケースもある。
大切なのは、組織全体のレリューションを築き、共有領域を広げること。

組織からの情報を発信するだけでなく、レスポンスに応えられるように、
社内報は投稿などの窓口を開いて、切磋琢磨の場を提供したほうが効果的。
PR誌やDMに転換すれば、組織に関わるさまざまな人とのコミュニケーション。

社史や社内報を充分に活かして、組織を活性化するのに役立てているか。
組織の求心力を強め、メンバーの参加意識を促し、思いを共有しているか。

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2011年12月27日 (火)

経営資源の説明

貸借対照表や損益計算書に表れた数字には、具体的な経営活動の展開があり、
それを支える経営資源が明らかに存在する。リーダーはきちんと理解しているか。
基本となるのはヒト・モノ・カネと呼ばれ、とりわけ人の重要性は強く説かれる。

どのような組織でも、資金は経営の血液であり、途切れたときに組織は破綻する。
どんなに立派な構想を抱いても、資金が足りなければ実現できない。
金融機関から融資を受けるにも、資金に相当する担保がなければ立ち行かない。

業種業態によっては、設備や施設が決定的な要因になる。進歩の著しい業界では、
最新鋭の施設や設備を揃えなければ、ライバルとの競争にも参加できない。
作業環境が整っていなければ、他社と差別化を図る前提も築けない。

恵まれた条件を活かすも殺すも人ならば、徒手空拳からチャレンジできるのも人。
競合他社をリードしていることに慢心し、自分を高めようとしなければ、
せっかくの資金や設備も無駄になる。ヒト・モノ・カネでヒトが最優先される。

経営資源として忘れてならないのは、パテントやビジネスモデル特許など、
知的所有権と呼ばれる財産。国際的にも保護され、組織に継続的な利益を保証する。
こうしたものを生み出したのも人の力であり、組織の中で成果を導いた。

チームのメンバーの、日々の活動をサポートしているのは、さまざまな経営資源。
上手に活用すれば、一人ひとりの可能性を最大に引き出す武器となる。
どのように関わり活かせば良いか、リーダーはメンバーに問わねばならない。

環境が充分に整っていない組織では、何が原因かを徹底的に議論を尽くす。
そのうえで足りないものを明らかにして、獲得すべき優先順位を絞り込む。
組織が成長するための具体的な目標になり、関わる人の意欲を湧き起こす。

経営資源を効率的に活用できるように、的確にプロデュースするのもリーダー。
経費節減と設備投資とどちらを優先するかは、組織の価値観とビジョンで決まる。
チームのメンバーを巻き込み、上層部に働き掛け、組織を動かしているか。

施設や設備が抜きん出ているなら、工場見学や招待会を企画しアピールする。
顧客の目に映る本社ビルのロビーや工場の最新設備は、信用の象徴として、
多くの言葉を費やすより雄弁に語り掛け、訪れる人に安心感を植え付ける。

企画畑や技術畑の優秀な人材を、顧客や取引先を訪問する際に同行する。
専門的な質問に的確に応えるだけでなく、商品に対する愛情も深く伝わり、
顧客や取引先との心的距離が縮まる。組織を中心にしたコミュニティの輪が広がる。

経営資源に乏しくとも心配することはない。何よりもリーダーとしてあなたがいる。
組織への思いを熱く語り掛け、内外に理解と共感を呼び起こせば良い。
人は誰でも本気で取り組む人と共に働きたい。やり甲斐を感じたいと願っている。

経営資源を活かすも殺すも、リーダーとしてあなたがどう関わるか。
それぞれのパートナーに対して、どれだけ役立つように機能させるか。

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2011年12月26日 (月)

損益計算書の説明

組織の収益と費用を計算し、利益と損失を明らかにするのが損益計算書(P/L)。

収益の中心は、本業の事業活動で得られる売上総利益。売上高から原価を差し引く。
他に有価証券の売却益や貸付金の受取利息など営業外収益と、臨時発生の特別収益。

費用で比率が高いのは、売上(製造)原価と販売費および一般管理費。
商品を生産したり仕入れる原価には、そこに関わる人件費も含まれる。
業務活動で発生する費用は、販売費および一般管理費。他に営業外費用と特別損失。

収益と費用の相殺で得られるのが、利益または損失。組織の短期的な成果。
利益は売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期利益、当期利益の5つがあり、
企業の経営活動は、基本的に経常利益で評価される。

経常利益は経営の手腕を問われる利益だが、現場のリーダーは営業利益に着目する。
売上高から売上原価と販売費および一般管理費を差し引いたのが営業利益。
本業の活動の成果だから、現場の知恵と努力を結集すれば、改善される。

営業利益は、年度内の収支が基本になり、過去の実績が及ぼす影響は比較的少ない。
メンバーにコスト感覚を植えつけるには、絶好の基礎データとして活用できる。
売上と費用のバランスを意識しないと、日々の活動が利益を生み出さない。

現場のリーダーはメンバーに簿記の基本となる仕訳のプロセスを具体的に示し、
日々の活動と連動させることで、フレキシブルな判断を下せるように指導する。
とりわけどのような項目が経費となり原価に組み込まれるか、周知徹底する。

損益計算書で最終的に算出された当期利益は、自由に使えると誤解されがちだが、
株式会社なら株主総会の承認を得なければ勝手に処理できない。
利益準備金や別途積立金として蓄えられ、配当金や役員賞与として支払われる。

利益準備金は株主や債権者を保護する目的で、商法で積み立てることが定められる。
配当金と役員賞与の総額の10%を、資本金の25%に達するまで毎期積み立てる。
予測できない事態に備えて慎重な会社は、さらに別途積立金で万全を期する。

当期利益から支払わねばならない最大のものは、株主に対する配当金。
株主は企業の成長に期待して出資し、利益に応じて分配を受ける。
株主から委嘱された役員にも、賞与という形の成功報酬が支払われる。

すべての配分が終わった後に、残されたものは次期繰越利益。
別途積立金と共に社内に留保され、経営を取り巻く環境が変化しても対応できる。
経営基盤に揺るぎなければ、長年に渡る利益を積み重ね、大きな社内留保金を蓄積。

組織の財務は資産で守れても、利益を積み重ねなければ、未来へ繋がらない。
信用を失うような事態に陥れば、蓄えた資産など一瞬にして消失するのも事実。

事業活動を継続するのに利益は必要不可欠だが、問われるのは生み出すプロセス。
公明正大な事業活動が関わる人との信頼を築き、社会からの信用という財産になる。

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2011年12月25日 (日)

貸借対照表の説明

組織の資産と負債および資本から、経営の現状を示すのが貸借対照表(B/S)。

出資者から集めた資本と、借り入れたお金や物品による負債を用いて、
どれだけの利益や財産を資産として生み出したか、借方と貸方のバランスを見る。

資本は資本金の他に、社債などが含まれる。組織が自分の力で調達した元手。
負債は金融機関からの借入金や、取引先からの買掛金。
1年以内に支払わねばならぬ流動負債と、支払期限が1年以上ある固定負債。

資産は現金化しやすい流動資産と、すぐにお金にならない固定資産から成り立つ。

工作機械や自動車など、使っているうちに価値が減るものは、
それぞれ法令の定められた年数で減価償却できる。
流動資産が少なければ、勘定合って銭が足りないことになる。

不動産や有価証券は、かつては購買時の帳簿価額で計上できたので、
含み益や含み損という現象を招いたが、実勢価額での計上が義務づけられた今では、
組織がどれだけお金を動かせるのかわかりやすく、投資の責任が短期間で明らかに。

負債に比べて資本の比率が低く、流動負債が大きければ、資金繰りに追われる。
事業活動を展開するにも、入金サイトを短くして、現金化を急ぐ必要がある。
逆に支払いサイトの延長を求める取引先には要注意。不渡手形の危険も孕む。

リーダーは貸借対照表から組織内外の財務状態を読みとり、メンバーをを指導する。

決算では国際会計基準に基づき、キャッシュフロー計算書の添付が義務づけられる。
営業活動と投資活動と財務活動に分類し、それぞれのお金の流れを明らかにして、
現状の残高を表すことで支払い能力を示す。事業活動の自由度が明らかになる。

商品を顧客や取引先に納めたら、代金を受け取らなくとも売上になる。
売上から経費を差し引いたのが利益だから、利益に対して税額が決まってくる。
入金していない売上で、法人税や地方税を納めねばならないこともある。

資金がショートしないためには買掛金とのバランスで、売掛金を調整すること。
お金の流れが循環していれば、事業活動に悪い影響を及ぼさない。

既存の商品に重点を置き、固定資産を流動資産へ転換すれば、財務体質を強くする。
デッドストックは管理費を食い潰しながら、一定期間は資産の対象になる。
生み出した価値をきちんと成果へ繋げることを、リーダーは求められる。

チームのメンバーにコスト意識を刷り込むにも、基本になるのは貸借対照表。
組織全体の財務状態を明らかにするだけでなく、収支のバランスが問い直され、
一つひとつの仕事を進めるうえで、コストパフォーマンスが強く意識される。

組織内で調整を図るにも、共通言語となるのは財務諸表に表れた数値。
それぞれのセクションの事情より、組織全体の効率化が優先される。

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2011年12月24日 (土)

事業計画の理解

組織活動を展開するには、具体的な目標と成長のベクトルを策定して、
計画に基づき行動を起こす。いつまでに、どのセクションで、何を行うのか。
組織を縦断したプロジェクトの推進も協議され、現場に落とし込まれる。

組織が大きくなるほど、チームのメンバーに、事業計画は見えにくくなる。
毎日の活動が、どのように成果へ結びつくか、組織が複雑になるほどわからない。
どうしてもノルマを課せられて、追われているような気分に襲われる。

リーダーは、組織がどう動いているか、具体的にわかりやすくメンバーに説明する。
的確に現状を踏まえ、組織の意思を伝えれば、メンバーは自分の立場を位置付ける。
さまざまな課題の中で、何を優先すべきかも自覚して、自律的に動くようになる。

事業計画は上層部から降りてくるだけでなく、現場からの提言を重要視して策定。
決断を誤らせないために、双方向のコミュニケーションが必要不可欠になる。
事実に基づいて計画を推進しなければ、組織は砂上の楼閣になる。

一人ひとりの成果が組織の未来を築くと、リーダーはメンバーの意識に刷り込む。
組織と個人の目的を合致させ、日々の活動を充実させる意欲を湧き起こせるか。

事業計画を受け身で捉えず、組織の長期戦略を踏まえ、必然の流れと理解して、
当事者として積極的に関わることが肝心。組織と一体感を持てるかどうか。

事業計画は大きく分けて、期間計画とプロジェクト・プランニングで構成される。
期間計画では目標までのスパンを設定し、セクションごとの数値を決定する。

3年後から5年後を見据えるのが長期計画、3年後を予測するのが中期計画、
年度目標と呼ばれるのが短期計画。それぞれが整合性を保てるように構成される。

プロジェクト・プランニングは特定のテーマを設定し、目標に沿って組織を縦断し、
選ばれたスタッフを揃えて推進する。全社レベルで取り組むテーマが中心になり、
設備投資計画や新商品開発計画、増資および上場計画などを戦略的に主導する。

経営理念や創業精神に基づき長期経営計画を策定、中・短期経営計画に落とし込み、
プロジェクト・プランニングを適切に組み込んでいくのが一般的なケース。
スパンが短くなるほど状況に対応し、実現可能な数値に修正される。

事業計画は組織の羅針盤。組織に関わる人すべてが迷わないための道標。
経営を取り巻く環境が大きく変化しても、対応した計画が必要になる。
状況に応じて修正しながら、最終的に組織の存続を実現しなければならない。

リーダーは事業計画を踏まえ、預けられたチームとメンバーを効率的に活かし、
社会から認知されるプロセスを経て、組織の利益に貢献することを求められる。

チームの一人ひとりのメンバーに、事業計画を周知徹底し、理解させるのが基本。
全体の流れをわきまえたうえで、自分の持ち場を大切にして組織の発展に繋げる。
組織と個人は対立するものでなく、共生して成長していくと考えているか。

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2011年12月23日 (金)

組織文化の演出

組織はそれぞれの局面で諸々の決断を下し、長い歴史の中で固有な価値体系を築く。
一つひとつが多くの人から支持され、成功体験に裏付けられているから、
組織に関わる人の意識に深く刷り込まれ、組織文化を耕す土壌として受け継がれる。

組織の風土と価値観を検証し、さまざまな価値を抽出し、組織文化を築き上げる。
形として表れた諸々は、組織の内外へ情報を提供する根源になるから、
積極的に活用し、組織を中心としたコミュニティを広げるように努める。

こうしたプロセスを実現するには、客観的な視点から組織を捉え直し、
どのような価値基準で組織活動を展開しているか、事実を冷静に分析する。
そのうえで他の組織文化や世間の常識と照合し、違和感を覚えるところを見直す。

創業した企業の多くは、事業活動を軌道に乗せる前に、3年以内で姿を消す。
それ以上長く事業を継続している企業は、顧客や社会から支持される理由がある。
外部の価値観に振り回され、内部の特長を見失ったら、本末転倒の結果を招く。

組織文化は一朝一夕で熟成するものではないから、腰を据えて築かねばならない。
コンプライアンスを踏まえ、アウトラインを描き、伝わるようにプロデュースし、
あらゆる角度からメッセージを発信する。ひとりでも多くのサポーターを育てる。

現場の一人ひとりが、組織文化を強く意識すれば、組織の価値が浸透する。
均質な情報やサービスを提供できるだけでなく、信頼関係のクオリティが安定する。
自律的なモチベーションを刺激して、あらゆる場面で成果を導きやすくなる。

組織文化を確立するプロセスは、内外で価値を共有することから始まる。
組織内に潜んでいる可能性を掘り起こし、ポジティブな指針を示すのが基本。

組織内での議論を踏まえ、伝えたい内容を伝わるようにメッセージに切り換え、
レスポンスに誠実に向き合うことを繰り返し、組織文化はしだいに形づくられる。
それは言葉だけでなく、空間の演出から人への接し方まて、さまざまに表れる。

たとえば生産工場へ顧客や支援者を案内し、仕事の流れを理解してもらうには、
見学するための通路や資料を揃えたブースを準備せねばならない。

働く人の手を休ませたり、整理整頓に目を光らせたり、煩わしい作業も増える。
それでも顧客に安心感を植えつければ、組織に貢献するメリットは大きい。

組織文化を前面に打ち出し、情報の価値を関わる人すべてで共有するのは、
共に歩む意思を宣言し、組織の求心力を高め、コミュニティの輪を広げるため。

誰もが受け容れられるような組織文化は、誰にとっても魅力がない通り過ぎる風景。
賛否共にあっても、組織に関わる人たちが誇りを抱き、胸を張れることが肝心。
それが新たな価値を生み出す原動力になり、そのプロセスに理解と共感が広がる。

リーダーは組織文化を捉え直し、成長と発展の力になるよう再構築し、
わかりやすく具体的な形に演出し、組織の価値を高め続けねばならない。

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2011年12月22日 (木)

CIの本質

組織が内外へ向けて、ビジョンを表現する手法として、
CI(コーポレート・アイデンティティ)戦略がよく知られている。

理念を踏まえたすべての事業活動を、コミュニケーションの視点から統合し、
すべてのメッセージを同一性として伝えるコンセプト。

20世紀初めにドイツで設立された建築工芸デザイン研究所に端を発し、
イタリアのG・ピントリーが事務機器メーカーのロゴタイプをデザインし、
CIに対する効果が注目され各企業の経営戦略に大きな影響を及ぼした。

1950年代にアメリカのJ・フォグルマンが、スイスの国際会議で、
CIというコンセプトを明らかにした。その後は他社と差別化を図る手段として、
デザイナーや広告代理店を中心に急速な広がりを見せている。

確かに国際市場で社名や商品名をアピールするには、覚えやすい言葉に置き換え、
ビジュアルな表現を優先し、異文化の環境に溶け込む努力は必要不可欠。
エンドユーザーが親和感を持たなければ、商品の機能や効用を試してもらえない。

CIが経営ビジョンを捉え直し、顧客と双方向のコミュニケーションを実現し、
組織の存在を社会に根づかせるのが目的という原則を忘れてはならない。
シンボライズされた情報の価値が、世間に認められなければ意味がない。

取引先やエンドユーザーの目には、組織がどのように映っているか。
組織と世間の評価にギャップがあれば、丹念に一つひとつ埋めていかなければ、
CIは単なる広告の域を越えられず、コストをかけるほどの結果を導かない。

CIがもたらす表現は、あくまでコミュニケーションの成果であり、
フレキシブルな組織革新を踏まえなければ、伝えようとするスピリッツは宿らない。

組織活動を展開するのに、さまざまな場面で、CIは強力な武器になる。
今までのイメージを刷新し、関わる人たちに新しい価値を生み出す期待を与える。

技術ノウハウや事業プロセスを見直し、一人ひとりの意識を戦闘モードに切り替え、
従来の成功法則を一つひとつ検証し、世の中に必要とされる価値の創造を確立する。

名称やデザインを一新することは、内容が入れ替わると受け取られる。
従来の理解から、まったく異なる側面を提示して、未知の領域へ導かれると感じる。
それが羊頭狗肉の正体であれば、CIは逆効果となる。

こうした事態を招かないためには、中間者の立場で組織の全体像をプロデュースし、
顧客や支援者が納得できる方向へ組織をシフトさせることで、
CIは最大の効果を発揮し、コミュニティを象徴する役割を果たす。

一方通行のメッセージを発信するより、批判的な内容でもレスポンスを待って、
本来の特長をわきまえたうえで、CIのコンテンツを絞り込むことが必要になる。
組織の存在理由が明らかになるほど、関わる人のモチベーションも刺激される。

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2011年12月21日 (水)

ビジョンの再構築

どんなに大きな組織でも、最初は個人が集まった小さな組織からのスタート。
成功する保証は何もなくとも、苦しい戦いが続くと予測されても、
創業者が夢を実現できると信じて、未知の領域へ一歩を踏み出している。

紆余曲折を経て発展するプロセスで、組織は状況に対応して変わる。
新しい価値が生み出されることもあれば、夾雑物が混じり込むケースも想定できる。
創業精神はしだいに忘れられ、利益追求が最優先課題となりやすい。

事業活動を展開するにも、数値データが絶対的な基準になり、概念が抽象化する。
組織を支えてきた事業でも利益率が低ければ縮小され、ときには淘汰され、
主戦場は利益率の高い事業へシフトされ、創業期からの系譜が断たれることもある。

市場は無限に広がらず、顧客ニーズは取り巻く環境や時代の流れの中で変わる。
しだいに競争相手が増え、過去の成功法則が通用せず、新たな手法を求められる。

さまざまなコストを注ぎ込んでも、規模の拡大だけでは目標を達成できなくなる。
四方八方手を尽くしても、現状を打破する術はない。それではどうするか。

こうしたときはビジョンを捉え直し、何が求められているかを確かめる。
創業から現在までのヒストリーを丹念に追いかけ、ターニングポイントを探り出し、
それがどのような意味を帯び、現状の組織へ落とし込めるかを模索するのが早道。

過去の成功法則を活用できると限らず、ときには組織革新の障害になりかねない。
それでも顧客から支持され社会に認められたた事実からスタートしなければ、
他と差別化を図る戦略を練れず、起死回生の策など到底無理な話になる。

アイデンティティを深く掘り起こし、組織がどこへ進もうとしているのか、
ビジョンを検証することが肝心。成否を決定する要因は、すべて組織の中にある。

組織がどこから来て、どこへ向かおうとしているのか、必ず問われるテーマ。
小さくとも老舗と呼ばれる組織は、培ってきた歴史と伝統を強みにして、
シンプルかつ明確な理念を掲げる。絞り込まれた分野では、他の追随を許さない。

創り出す価値がわかれば、それを共有することで、長期的なサポートを約束される。
しかしビジョンが情報へ転換されず、共有する文化として認知されなければ、
顧客や支援者と結ばれる絆は断ち切られ、古さだけが際立ってくるから要注意。

ビジョンを再構築するには、組織の持ち味が、どれだけ内部へ伝わっているか、
外部から評価されているのかをちんと知ることが基本。そこからのリスタート。

真面目にコツコツと仕事に取り組んでいても、伝える努力を怠っていれば、
社会も関係者も組織の優れた特長に気づかず、過小評価せざるを得ない。
ビジョンがお題目になっていれば、言葉に力は宿らず、誰の耳にも届かない。

組織がどこから来て、どこへ向かおうとしているか。誰が必要としているか。
リーダーは基本を明らかにして、理解と共感を得る言葉にしなければならない。

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2011年12月20日 (火)

ナレッジプロデュース

ビジネス現場で活かされる知識は、仕事の流れの中に偏在し、
きちんとファイリングされずに、人と共に流出していくケースが多い。

日々刻々と更新される内容を必要に応じて適宜に取り出し、活用することで、
自分の頭で考えたり、議論で結論を導いたり、新しい価値を生み出したほうが、
リアルタイムで変化する状況に最適な対応を図れ、組織全体の生産性も高まる。

こうした発想の原型が、アメリカのT・H・ネルソンが提唱したハイパーテキスト。
文書の中で他の文書をリンクさせ、複数の文書を連結させる構造で、
文字や画像を自由に組み合わせられる。知識や情報を重層的にコントロールする。

インターネットで情報を提供するwww(ワールド・ワイド・ウェブ)も、
ハイパーテキストを発展させて普及したものである。
問題を発見しパスワードを絞り込めれば、さまざまな知識が解決の糸口へ案内する。

組織の中では、ファシリテーター(促進者)の存在が重要になる。

ファシリテーターとは、アメリカのC・R・ロジャーズらが提唱した概念で、
エンカウンター・グループ(人間的出会いの場)で、
人間関係の改善や自己発見をサポートする役割を果たし、相互理解を深める。

知識の重要性を粘り強く説きながら、一人ひとりの潜在能力を引き出し、
組織の価値を高めていかなければ、データ情報や知的資産は役立たない。

それぞれの個性に基づいた知識の生態系を見極め、きちんと尊重したうえで、
目的へ向かうガイダンスを明らかにすることを求められている。

お互いの立場を乗り越えて知識を軸に組織を再構築すれば、
フラットなコミュニケーションがメンバーの意欲を刺激し、
あらゆる角度から組織を成長させるアイデアが湧いてくる。

情報技術の飛躍的な進化によって、知識を共有化する道筋が見えている。
組織が蓄積した膨大なデータを入力し、マニュアル通りにシステムを作動させれば、
市場で勝ち残る手順が示されるような錯覚に襲われる。

コンピュータは計算するのが基本となり、その延長で記録を整理する道具で、
ネットワークはアクセスを容易にする仕組みに過ぎない。そうわきまえているか。

それぞれのポジションで、関わる人たちに豊かな知識が創造されていなければ、
どのように組み合わせても、クオリティの高い結果は得られない。

外部からの提案に耳を傾ける前に、内部の経営資源に目を向ける。
組織を活性化させたいなら、個人の可能性を切り開き、持てる力を引き出すこと。

人間という存在を深く洞察しなければ、知識は片翼飛行で目的地を目指し、
誰も居ない荒野に墜落し、知識は自己完結し迷路から抜けられない。

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2011年12月19日 (月)

バランス・スコア・カード

知識社会で勝ち残るには、リーダーが知識の価値を正しく位置付け、
知識を中心に据えた未来への、明確なビジョンを示さねばならない。

しかし従来の財務指標を切り口とした戦略策定では、過去の業績を分析できても、
将来的な発展を保証できない。ビジョンを掲げるための指標が求められている。

そうした要望に応え、アメリカのR・S・キャプランとD・P・ノートンが提唱した
バランス・スコア・カード(BSC)は、4つの視点を持つ。

その内容は、財務を中心とした過去分析、顧客満足度を測定した外部分析、
効率的な事業プロセスを示す内部分析、イノベーションによる未来分析。

各々が単独で捉えられるのでなく、ひとつのテーマに対して相互が補完して、
複眼的な思考で問題点を発見し、解決のためのシミュレーションを展開する。

BSCは目標を管理するだけでなく、パフォーマンス・ドライバーと呼ぶ指標で、
相互の因果関係を明らかにしながら、進行状況を的確にチェックする。

BSCが注目されているのは、組織が売上高や有形の資産だけでは評価されず、
お客さまに提供する知識や情報を問われているから。

規模や知名度だけでは、顧客から信頼を得るには不充分な時代が訪れている。
どのような価値を創造するのか、組織は支える人にきちんと伝えねばならない。

個人の自立が強く求められる時代に、ライフステージのガイダンスを示せねば、
コミュニティの中心に据えられない。組織が生み出した知識や価値が、
個々の生活の中に浸透し必要不可欠と認められ、社会的なポジションを確立する。

BSCを導入しなくとも、過去と未来そして外部と内部の視点から、
組織の現状を冷静に捉え直し、等身大の価値を見極めておくこと。
足りないところがあれば補い、闘える態勢をきちんと整える。

現状を乗り切る利益を確保しつつ、長期的視野に立つ設計図を描き、
未来からのメッセージを伝えなければ、組織の値打ちは世間から認められない。

知識が会社の業績にどれほど貢献するか、定量化された数値で検証したいと考える。
しかし仕事の流れやシステムでは、知識だけを抽出するのは難しい。
商品やサービスに知識を反映させても、ハッキリと切り分けられるものではない。

ケインズ学派の経済学者であるJ・トービンが提唱したq理論では、
組織の知識資産を、総資産の時価評価額から割り出す。

元々は資産から導かれる収益を、期待値とリスクの両面からアプローチして、
組織を適正に評価するもので、バブル経済華やかな頃に全盛だった。

知識を目的とせず、価値を生み出すためのプロセスと捉え、クオリティを高めたい。

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2011年12月18日 (日)

実践によるコミュニティ

知識を戦力へ転換するには、創造の場を設定しなければならない。
それをサポートするには、コンピュータというツールは効果的。
あらゆる知識情報を網羅したデータベースに基づいて、
幅広い活動を展開するためのナレッジポータルを設定できる。

ナレッジポータルは蓄積した情報を文脈として把握するテンプレート、
人や仕事の繋がりを情報として捉えるエキスパートリンク、
コミュニティの場としての情報を共有するコミュニティウェブ、
外部も含む情報をストックするマーケットプレースと結ばれる。

ナレッジポータルで情報を知識へ転換し、実際のワークプレースで活かされる。
ワークプレースは組織的な知的資産と情報技術を融合する場だが、
その中でも注目されるのがCOP(実践のためのコミュニティ)というコンセプト。

COPはアメリカの教育学者であるJ・レイヴとE・ウェンガーが提唱し、
知識は個人が習得するものでなく、
共同体への参加によって得られる役割の変化やプロセスそのものとしている。
ミッション型、テーマ型、ラーニング型などに分類される。

他のセクションや外部と自由な発想でコミュニケーションをとり、
異質な文化や価値観を消化して新しい知識を生み出さなければ、
これからの時代に必要とされる人材に位置付けられない。

ナレッジ・マネジメントでは、問題解決や知識を提供することで、
価値をもたらす役割を担うのは、ナレッジワーカーと考えている。
指示によって働くホワイトカラーは姿を消し、
主体的に仕事を創り出す個人を組織が支援するというスタイル。

組織の中での知識創造は、自律性と対話力から切り分けると、
4つのタイプのモデル像が想定できる。

自律性が低く対話力も弱い人材はオペレーション型で、
ルーチン業務を効率よくこなし、定められた範囲のデータベース構築などに向く。

自律性が高く対話力が弱いのはソロ型で、
専門業務をコツコツと積み重ね、独創的なアイデアを提供してくれる。

自律性が低く対話力が強いのはメディエーター型で、
バランス感覚に優れ調整能力を発揮でき、知識創造の前提となる土壌を耕せる。

自律性が高く対話力も強いのがノマド型で、
組織内を縦横無尽に立ち回り、新しい知識を伝える触媒の役割を果たす。
ノマド型の人材が多いほど知識の生産性は高くなり、
エンプロイアイビリティ(雇用価値)も大きくなるとされている。

組織を永続的に成長させるために、目的意識を強く自覚することが肝心。

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2011年12月17日 (土)

チェンジマネジメント

刻々と変化する状況に対応し、組織は最適なスタンスを求め、その存在を捉え直す。
新しいシステムを導入し、業務内容を改善し、従来の制度にメスを入れる。
その結果、組織は生まれ変わり、組織文化に根ざした個々の意識も変革される。

ナレッジ・マネジメントでは、知識を座標軸に据えて、事業活動の本質を問い直す。

最初の段階では過去の成功法則を再利用し生産性を向上させたり、
特定のセクションのスキルやノウハウを全社的に活用したり、
最小効率で最大利益をもたらせようとする。組織内の知識を整理統合する。

次に想定されるのは、知識ベース事業への移行、情報を積極的に活用する。
それぞれの業務に基づいたデータベースを統合し、共通言語を設定する。
組織内を縦断するネットワークを外部へ発展させ、コミュニティを拡大する。

知識創造や問題解決を担うのは特定の個人ではなく、組織の成員による共同作業。

新商品開発や技術革新のシステムに知識創造プロセスを定着させ、
付加価値を高めたクオリティを市場に認知させて信頼を得る。
組織そのものを、知識という視座から再構築し、確かな地歩を築く。

こうしたプロセスへ深化させるには、組織の知識をきちんと認識することが前提。
知識を体系的に整理し検索できるようにしたのが、ナレッジマップ(Kmap)。

組織がどこへ向かおうとしているか、指針を合理的に検証し、方向を明らかにする。
知識を使いこなして作業を進めれば、微調整や修正は難しいことではない。
それぞれの立場や思惑を乗り越えて、社会から必要とされる組織を創る。

一人ひとりが自律的に活動しながら、そこで得た知識を組織全体で共有し、
高いレベルでの情報提供やサービスを実現するのが、
PSF(プロフェッショナル・サービス・ファーム)である。
弁護士事務所や会計事務所など、専門家の集団をイメージすれば良い。

組織の成員の独立性が極めて高く、各々が対等のパートナーとして結びついている。
個人でも食べていける力を持ちながら、組織化したほうがパワーを発揮できるから、

お互いを尊重しながら協力し合って、情報やデータベースを上手に利用する。
組織が永続的に成長するには、こうしたスタイルへ転換せざるを得ない。

チェンジマネジメントを推し進めるには、リーダーが権限を委譲し、
メンバーが期待に応える力を身につけ、相互に影響を及ぼし合うことが肝心。

情報やデータを提供するだけでは、上層部が理解する内容を全体が認知できない。

知識をデータに落とし込む段階で、言葉と言葉の繋がりを検証する。
知識を共有するには、誰もが理解できるレベルまで平準化することが必要不可欠。
組織全体のクオリティを引き上げねば、知識と情報は有効に機能しない。

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2011年12月16日 (金)

知識を創造するプロセス

知識を創造する共同化・表出化・連結化・内面化のサイクルは、
それぞれのイニシャルを繋いでSECIモデルと呼ばれている。

知識が組織を革新する原動力になるという認識を踏まえて、
組織的に個々人やチームの具体的な行動を、サポートすることが求められる。

野中郁次郎は一條和生やスイスのG・F・クローと共同で、
SECIモデルを実践するための現実的なアプローチとして、
ナレッジ・イネーブリングを提唱している。

イネーブリングとは実現可能にするという意味で、知識創造を促進させる組織活動。

野中らは会話や人間関係を活性化させるために、組織のケアが必要と説いている。
個々人の持つ知識を引き出して、全体の共有財産にするためには、
組織レベルの障害を取り除かねばならない。知的創造のための環境を整える。

そのためにはリーダーが知識の価値を明らかにして、きちんと伝えねばならない。
どのような知識に基づいて事業活動が展開されているかを踏まえ、
知識が進むべき未来ビジョンを高く掲げ、その意思を隅々まで浸透させる。

フラットなコミュニケーションを促すには、さまざまな仕掛けが必要になる。
会話のルールを定めたり、議論や意見交換の内容を編集することで、
組織の一人ひとりが、積極的に知識創造に関わる準備が進められる。

ミーティングルームなど知識を共有できる空間を設定し、企画を立案し、
さまざまな場面で交流の場を創ることも重要。さまざまな刺激が増えていく。

知識は状況に応じて生まれ、それぞれの風土に影響され、独自に発展する。
硬直化したシステムの中では、知識は可能性を狭く閉ざし、権威と化することで、
変化に対応できないドグマに陥る危険性を内包する。知識をどう位置付けるか。

知識を創造するためには、あらかじめ知識の範囲を決めつけず、恣意的に絞らず、
事実を事実として捉える姿勢が求められる。多様な視点からの発想を認める。
結論を最初から下すなら、全員の参加を要請しないほうが良い。

組織にとっての知識は、パテントやビジネスモデル特許と受けとめられがちである。
確かにこうした定型的な知的資産は、大きな利益をもたらしてくれる。
しかし知識の範囲は、はるかに大きく、さまざまな方面から組織の活動を支える。

定型的な知的資産は、技術やノウハウに関するライセンスの他に、
社内文書やマニュアルのドキュメント資産、データベースの情報内容、
ソフトウエアの利用許諾などがある。製品コンセプトやブランドなどもある。

知識を創造するプロセスは、価値を生み出す流れとなり、組織の命運を左右する。
リーダーは試行錯誤を恐れず、メンバー一人ひとりの自由な発想を信頼し、
さまざまな角度から思考と感性を刺激し、引き出し続けることが必要になる。

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2011年12月15日 (木)

ナレッジ・マネジメント

ナレッジ・マネジメントは、ハンガリーの社会科学者であるM・ポラニーが、
19世紀の末に、知識には暗黙知と形式知が存在すると唱え、
日本の野中郁次郎らが知識創造のスパイラルへと発展させた。

暗黙知とは個人に湧き起こる感情や、身体で覚えた経験や勘など、
本人にも説明できない部分を含んでいて、他人に伝えるのが難しい知識。

形式知とは、言語を代表とする伝達可能な知識。
図式やグラフなども含め、論理的に内容を把握できる。
仕事の進め方をマニュアルにまとめれば、未熟な人でも一定の成果をあげられる。

ナレッジ・マネジメントの基本は、暗黙知を形式知へ転換するプロセス。
最初は同じ経験を共有することで、知識や技能を追体験させる。
暗黙知を次の暗黙知へ受け渡すのを、共同化と呼んでいる。
暗黙知が複数に認知されることで、形式知への転換の準備が整う。

経験を共有する段階で、知識は文章にまとめられる。
これが表出化という作業であり、暗黙知は形式知へ移っていく。

一つひとつの形式知を繋ぎ合わせ、知識の体系を築くのが、
連結化と呼ばれるプロセス。形式知はさらに高度な形式知へ練られていく。

こうしたサイクルで共有化された形式知は、途中で暗黙知の要素を削ぎ落としたり、
状況の変化に対応できなかったり、さまざまな問題を提示する。

それを真正面から受けとめて、個々人が深化させるのが内面化である。
形式知は再び暗黙知へと転換され、新たな段階での知的創造のサイクルへ進む。

「知識は現場と密接し、粘着質ですぐに変容する」と述べたのは、
アメリカのL・プルサック。知識を固定化せずプロセスと捉える発想。

個々の知識や経験を共有化する段階で、オリジナリティを維持しながら、
普遍的な概念に転換するのは簡単にできない。性急に過ぎたら、本質が見失われる。

組織の成員がそれぞれの役割を自覚し、共に成長しようと強く望み、
組織もそれに応えなければ、知識は実際に使える武器になり得ない。
相互に繁栄を目指すパートナーとして尊重し、知識の統合の恩恵をもたらせるか。

暗黙知から形式知への変換を軽く扱うと、ビジネスから人の心情が抜け落ちる。
同じことをやっているはずなのに、お客さまに納得してもらえない。
定量化で全体を切り分けられるほど現場は単純ではない。

ビジネスを効率よく推し進めるには形式知は必要不可欠だが、
新しいものを生み出すエネルギーは暗黙知の中に潜んでいる。
それぞれの特長をきちんと認め、個人と組織を融合させなければ、
ナレッジ・マネジメントは絵に描いた餅になる。

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2011年12月14日 (水)

ラーニング・オーガニゼーション

組織を取り巻く環境が大きく変化する時代に、十年一日の方法論は通用しない。
状況にスピーディかつ的確に対応し、半歩先のアドバンテージをとらなければ、
競合する組織との闘いに勝ち残れない。そのためには全員が闘わねばならない。

メンバー全員が現実の複雑な関係を把握する力を養い、やるべきことを自覚して、
責任を果たすために努力し、組織の力を結集して目的を実現することが必要。
一人ひとりが学習し、相互に意見を交換し、成果水準を高めていく。

こうした学習する組織(ラーニング・オーガニゼーション)の重要性を説いたのが、
マサチューセッツ工科大学のP・センゲ。
センゲの定義に従えば、ラーニング・オーガニゼーションは次のようなものである。

人々が継続的にその能力を広げ、望むものを創造したり、
新しい考え方やより普遍的な考え方を育てたり、人々が互いに学びあうような場。

人々が強い意欲を持ち、コミュニケーションの方法を学びながら、
システマティックなアプローチによって共通のビジョンの実現を目指すチーム組織。

センゲは、実現するために必要な5つの要素を挙げている。

1 システム思考
ビジネスにおける構造的相互作用を把握する力。

2 自己マスタリー
メンバー一人ひとりが自己を高める意志を持つ。

3 メンタルモデルの克服
凝り固まったものの見方考え方を克服する。

4 共有ビジョン
個人と組織のビジョンに整合性を持たせる。

5 チーム学習
対話するスキルを磨く場を設け、積極的に参加する。

学習する組織を築くには、個々の成員が自分の目標や価値観を明らかにし、
個々の固定観念や思いこみを克服し、全員が共有できる未来ビジョンを確立し、
成果を生み出すために対話を通して総合力を発揮するプロセスをたどる。

合理的で納得性の高いシステム思考を貫き、個人と組織の目的を調和して
高い目標を達成することで、個々人が可能性を実現する前提を整える。
組織と個人の成長と発展が融合することで、日々の仕事は充実し活力が生まれる。

どのような組織でも、最大の財産は人。それぞれの可能性は無尽蔵で目減りしない。
それぞれの問題意識を目覚めさせ、皆が当事者として考え行動すれば、
どのような変化にも対応できる強い組織に育っていく。その中心にリーダーがいる。

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2011年12月13日 (火)

チームの潜在力

あなたのチームは現在の環境の中で、どれだけ異なる力を有しているか。
それぞれは目的達成に対し、どれだけ役立っているか。または役立っていないか。
一つひとつの力を役立たせるように切り換えるには、どうすれば良いか。

あなたは過去の履歴で、自分の力を切り換え、新しい形にしたことがあるか。
それはどのように役立ったか、または役立たなかったか。
それぞれにどのような理由に基づくと考えるか。その経験は財産になっているか。

あなたがこれから自分の力を切り換えるときに、どのような形で使えるか。
組織全体及びチームに対しての効力と貢献と影響力はどれほどか。
個々のメンバーに対する効力と貢献と影響力はどれほどか。それぞれに検証する。

あなたに付帯する諸々の要素、身長、体重、性別や容貌、学歴や生活習慣などは、
あなたの力をどれだけ増しているか、あるいは失わせているか。
改善できるところがあるとしたら、どこをどのようにすれば良いだろうか。

あなたは上司に対して、どれだけの「貸し」があるか。どのように活かしているか。
あなたは上司に対して、どれだけの「借り」があるか。どのように補っているか。

あなたは部下に対して、どれだけの「貸し」があるか。どのように活かしているか。
あなたは部下に対して、どれだけの「借り」があるか。どのように補っているか。

あなたはグループ内のバランスを、どのようにコントロールしているか。
どのタイミングで調整すれば、最大効果を発揮できるか。過去はどうだったか。

公私を含めてあなたが所属するグループは、どれだけ多様な組織形態を示すか。
それぞれは、どのような目的と具体的行動に基づいているか。
それぞれはあなたに対して、どのような影響を及ぼしているか。具体的に検証する。

あなたのリーダーとしての意思決定を、メンバーはどう受けとめているか。
それはどのような形で具体的に検証できるか、あなたに知ることはできるか。

あなたのリーダーとしての意思決定は、これまでにどのような成果を導いてきたか。
異なる意思決定を仮定した場合と比較して、これまでの決断は正しかったか。

あなたの意思決定はメンバーにどのような影響を及ぼしてきたか。
メンバーのチャンスを広げたケースはどれだけあるか。具体的に検証する。
メンバーを阻害したケースはどれだけあるか。その後にどうフォローしたか。

あなたはグループの会議に、どのようなポジションで参加しているか。
会議を進める人をどう呼び、どう位置付けているか。それはどうしてか。
あなたは会議をどのように捉え、どう役立たせようとしているか。

あなたにとってチームは有益か、それとも障害か。どうしてそう思うのか。
あなたにプラスをもたらすためには、チームにどのように働き掛ければ良いか。
チームの力を最大に活用し、リーダーとしての自分の成長に繋げているか。

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2011年12月12日 (月)

チームの組織化

組織内のパワーバランスを踏まえ、どのようにアドバンテージを取れるか。
取り巻く環境や予算、支援スタッフ、諸々のツールなど、さまざまな決断で、
リーダーは、グルーブ全体が仕事を進めるうえで大きな影響を及ぼす。

限られた時間の中ですべてを成し遂げられないとしたら、
最優先課題を絞り込んだうえで、そこに集中できる環境を整えることが必要不可欠。
諸々の課題を切り分け、いかに配分するかのプロセスで、組織全体の成果を導く。

受けた教育を踏まえての職業選択、現場での力を蓄え、次のステップへ繋げるにも、
自分の力をいかに活用するかを問われる。すべての力を充分に発揮しているか。
力に対する評価は相互の関係はもとより、それぞれの置かれた状況や背景で決まる。

自分に何ができ、相手が何を必要としているか。自分の力を公平かつ客観的に知る。
そのうえで相手が何を恐れるか、今の立場を失わないどのような選択肢があるか、
双方の力がどのように機能するかを見極めなければ、闘う前提を築けない。

力の源泉は個々の人格、どのように用いるかを決めるのはそれぞれの心。
利己的な目的でなく、グループ全員に力を与える環境を整えるために、
自分の力を行使しないと、心と心は通わずに、力は分散され消えていく。

優れた人格形成を踏まえ、力の変換を経験値として蓄えれば、
さらに高いレベルで仕事を推進できる。共感の輪が広がり推進力となる。
自分自身の力を誰のために役立てるか、リーダーとしての資質を問われる。

グループにさまざまな問題が生じたときに、誰がどのように解決するか。
すべてをリーダーが解決するのが最善か。それで自律性は生まれるか。
メンバーの中からリーダーを選任し、自律的に動けるような環境を整える。

メンバー一人ひとりの能力や可能性を最適に把握し、状況に応じて仕事を任せると、
リーダーの主観に依るところが多くなり、メンバーが活躍する範囲が狭められる。

メンバーの投票で機械的にリーダーを決めると、公平感は達成されるが、
最適な問題解決へ至る確率は極めて低い。本来の力を発揮できる場面と限らない。

基本になるのはメンバー相互で話し合い、合意できるリーダーを中心に、
メンバー全員がそれぞれの役割を果たし、問題解決へ進むこと。
慣れないうちは時間が掛かるが、チーム全体の意思決定レベルは高まる。

メンバーからリーダーを選任しても、リーダーは問題解決を丸投げできない。
自律性を重視しながら適切にアドバイスして、最終責任はリーダーが負う。
合理的かつ論理的な根拠を軸に、最適任者の能力を最大に引き出す。

チームを組織化できるか否かは、リーダーの姿勢に依るところが大きい。
自分の成功を最優先にするか、それとも全体での成功を目指しているか。

チームのメンバーは、リーダーに似てくる。人間関係の基本は鏡の法則。

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2011年12月11日 (日)

力の発揮

あなたは、ゲームに参加するとき、どのくらい得点に興味を持つだろうか。
どのくらいゲームそのものに興味を持つだろうか。ゲームに夢中になれるだろうか。

チームゲームの場合なら、どのくらいチーム成績に興味を持ちつだろうか。
どのくらい個人成績に興味を持つだろうか。チームゲームに積極的に関われるか。
自分がゲームの結果に及ぼす影響力と、どのように関係していると思うか。

あなたの仕事で、力の主要な源泉は何か。それは、どのような関係に基づくか。
あなたの中に宿っているものか。あなたをサポートする中に含まれているか。

あなたは今、自分の中のどのような力にしがみつこうとしているか。
その力を手放したら、起こり得る最悪のことは何か。最良のことは何か。
その力がもたらすのは常に良いことばかりか。悪いことはないのか。

宝籤で1億円を当てたらどう遣うか。1億円がないために、今できないことは何か。
1億円がなくとも、できることは何か。1億円はどのような力と位置付けているか。

あなたが何かの力を手放したのはいつか。その結果、どのようなことが起こったか。
あなたが何かをする力を持ちながら、行使するのを差し控えたのはいつか。
どのような理由に基づいたのか。その結果、何が起こったか。それを今どう思うか。

何かをしなければならなかったのに、それを忘れたとき、実際にどうしたか。
どうして忘れてしまったのか。周囲はどのように反応し、結果はどうだったか。

何かをしなければならなかったのに、それを知らなかったとき、実際にどうしたか。これから同じような状況が訪れたら、どのようにするか。具体的に説明できるか。

他の人の機械的問題から引き起こされる問題で、悩んでいることはないだろうか。
どうしてその問題に直面できないのだろうか。想定するすべての原因を挙げる。
起こり得る最悪の事態はどのようなことと想像するか。具体的に説明する。

自分が何も貢献できないグループにいたことがあるか。そのときにどう感じたか。
これから後に、そのようなグループに置かれたらどう感じるだろうか。

自分が失敗したときに、自分自身へどのようなメッセージを送るか。
その背景にはどのような規則があるのか。その規則は実際に有効か、無効か。

あなたが力のやり取りに敗れたケースで、そのときにそこから何を学んだか。
今、新しい視点で捉え直したときに、何を学び得るかを具体的に挙げられるか。

自分の内面では、外面に表れないどのようなことが進行しているか。
それを変えたいと思うか、思わないか。変えるなら、どのようにすれば良いか。

自分の内面では、外面に表さないようにしているどのようなことが進行しているか。どうして外面へ表さないようにしているのか。どれほどの力を費やしているか。
そのエネルギーを他へ向けたら、自分自身にどのようなことが起こるか。

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2011年12月10日 (土)

力の源泉

力を付与すれば、周囲は自分に従うと考える人は多いが、
昇進など経歴の変化の際に、それまでの僅かな力さえ失うこともある。

組織内での役職、業界での評価、過去の履歴など、人にはそれぞれ属性がある。
それが関わる人にとって、一つひとつがどのような意味を帯びるかは、
置かれた状況や取り巻く環境だけでなく、相互の価値観や距離感によっても異なる。

自分にとって相手はどのような存在で、自分の現在を脅かす影響力を行使できるか。それは自分に重要な結果をもたらすか。それとも小さな問題に過ぎないか。

保有する専門能力の価値は、他とのバランスで相対的に決まるだけでなく、
何を期待されているかで重要性も異なってくる。
自分がどのような立場に置かれているか、周囲の環境はどうなのか。

力を保つための最初の作業は、力にしがみつかないこと。力を過剰に評価しない。
そのうえで自分が何をしたいのか、何を欲しているのか、きちんと問い直す。
力が有効なのは、目的へ向かって突き進む際に、原動力として機能するから。

人は誰でも自分が役に立っていると感じたがり、貢献することを望んでいる。
しかし無気力や、非協力的や、破壊的など、そうした人がいるのも事実。
それどころか自分自身が同じようなときもあり、気づくたびに落ち込む。

人の気持ちを後退させ、プライドを傷つける諸問題は多いが、
何らかの対応によって、情緒的または心理的動揺を導かずに解決できるものがある。

ある種の行動パターンをとることで、人は起こったことを問題に変えることがある。また、行動パターンによっては、問題を消滅させることもある。

問題を起こす行動パターンは反機能的パターンと呼ばれ、成熟していない人の特徴。解決をもたらす行動パターンは機能的パターンと呼ばれ、成熟した人の特徴。
誰の中にも併存するので、未成熟な部分を改善し、成熟したリーダーへ成長する。

問題を解決する環境を整える第一の作業は、自分自身を省みて成熟した態度を表す。
自分の価値観を知り、一般的な社会的及びコミュニケーション的な基本技能を備え、問題を複雑化させることなく解決へ導く。感情的に反発せず理性的に振る舞えるか。

競争の中では、勝者と敗者という選択の他に、学ぶ者としての感情を持てる。
それを決定づけるには、コミュニケーションに意識を集中することが肝心。

自分自身の中で整合性を保てれば、コミュニケーションがうまくいかなくとも、
学習の機会としての意味を帯び、次のコミュニケーションに活かされ、
信頼性の高い情報をより多く得られる。学習の頻度が高まれば成長を促される。

コミュニケーションで、整合性を保つよう努力することで、
問題は本質により近づき、お互いの理解と共感を得るための環境を整えやすくなる。
双方の力を生産的な方向へ活かせば、解決の時間は短縮され、品質は高まる。

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2011年12月 9日 (金)

サバイバル規則とメタ規則

人と人のやり取りで、誰もが他人を扱う自分なりの規則を持っている。
規則は人生の極めて初期に、生存に関わるものとして形づくられたので、
強い情緒を伴っていて、習得した規則を一般原理と思い込む要因にもなる。

リーダーが規則に気遣うのは、それが思考の流れに強い影響を及ぼすから。
その性質を理解すれば、具体的な場面で、どう対応すべきかの助けになる。

二重に重要な規則も存在する。それは規則についての規則、つまりメタ規則。
メタ規則は、規則に関するアイデアの流れを制御する。
新しい規則を覚えたり、旧い規則を忘れたり、メタ規則に従って判断する。

第1段階
自分自身が規則として認識する内容を具体的かつ明確に記述する。

第2段階
規則はサバイバル規則としての役割を果たしたと承認し、価値を素直に受け入れる。
客観的視点に立って否定したいと考えても、性急にそうしてはならない。
無理に押し切ろうとするとメタ規則が働いて、自己の全否定に繋がりかねない。

第3段階
規則を絶対命題として扱わず、排除もせず、自分に選択の余地を与える。
元々の規則は自分が決めたものだから、変更するのも自分の意志で決められる。

第4段階
規則に対し完璧な原則を取り除き、可能性へ立ち向かう意志として捉え直す。
全知全能な人などいないとわきまえれば、心がすっと軽くなる。

第5段階
規則が全体を包括するものでなく、状況や環境に対応するものと考える。

第6段階
規則を一般的なものとして捉えず、個別にその都度に形づくるものとする。

人に対して誠実に向き合えるのは、その関係が良好に発展すると考えるから。
そう思える前提になるは、自分自身を価値ある存在と認識できるから。
誰にもマイナス要素はあるが、それを補って余りあるプラス要素がある。

あなたには、どのようなサバイバル規則があるか。過去を掘り下げて検証する。
そのプロセスでメタ規則を発見できたら、どう未来へ繋げるかの知恵を働かす。

人は誰でも、生まれ育った時代や環境に強い影響を受けている。
それは良し悪しでなく事実だから、ありのままに認めねばならない。
大事なのは等身大に置き換えて、今の自分から捉え直し位置付けること。

時代の流れは遡れないが、過去の解釈を切り換えることならできる。
すべてが今の自分を形づくるのに必要であり、未来を築くための礎になる。

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2011年12月 8日 (木)

サポートとプライド

サポートを申し出るのは、相手が助けてほしいと思われる状況に限定し、
相手が助けてもらいたいやり方で実行する。サポートする側の都合に合わせない。

自分が相手を気遣っていると伝えるには、本心から気遣う他に道はない。
憐れみや利己的な動機は、間違いなく見抜かれる。サポートされる側には負担。

どれだけ誠心誠意でサポートしても、必ずしも良い結果を導けると限らない。
それでも後悔しないか。サポートした自分を認められるかを問い直す。
自分で自分を大切にしない人は、他の人も大切にできないのが基本原則。

サポートする立場で困難に直面したとき、自分はどのように感じるか。
基本的な自己評価が低ければ、自分を守るのに精一杯で、問題解決から後退する。
自分にも相手にもマイナスをもたらすなら、最初から働き掛けるべきではない。

あなたがリーダーになりたいのは、他人に善をなしたいからだろうか。
あなたにとっての善とはどのようなものか、他の人も同じと考えていないか。
あなたがなそうとしてる善を、相手はどのように受けとめるだろうか。

あなたは、過去に押しつけられるような形でサポートされたことはあるか。
そのときにどう反応して、どのように感じたか。良い結果をもたらしたか。
今あなたがなそうとしているサポートと、どこがどのように異なるか。

あなたは今、人を助けられる立場にあるか。助けられる相手と合意しているか。
その内容はどのようなもので、自分と相手との間に理解のギャップはないか。

他の人をサポートする際に、相手が望むような形にしたいと思わず、
意に反しても違うところへ導こうとしたことはないか。その理由どこにあったのか。

私たちは、さまざまな固定観念や思い込みに縛られて、なかなか自由になれない。
サポートの場面でも相手を善導したい欲求が強く、相手と意見が異なったとしても、
未熟な部分も含めてサポートしようとする。それを正しいと捉えるかどうか。

相手を鋳型に嵌め込もうとしていないか。相手の気持ちに寄り添っているか。
論理で相手を制圧せずに、自立を引き出す努力を重ね、気づきを促しているか。

相手の同意を得ずにサポートし、一時的な成果を導いたとしても、長続きしない。
相手は経験から何も学ばないどころか、リーダーへの依存を強め、成長しない。

サポートはあくまでも本人の自律的な意思が前提になり、リーダーが支える。
できる限り本人が考え行動し、リーダーはヒントを示唆して見守るのが基本。
支援するのは問題解決そのものや結論でなく、そこへ至るプロセスのポイント。

リーダーがサポートする対象の可能性や潜在能力を、どれだけ信じているか。

サポートするプロセスで、相互に何も変わらなかったとしたら、
そのサポートはどこかで間違っている。プラスをもたらせない危険を孕んでいる。

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2011年12月 7日 (水)

メンバーのサポート

リーダーシップは、人の能力を引き出し、闘う力を与える環境を生み出すプロセス。
ほとんどのリーダーは、人をサポートしたいと強く望んでいるから、
積極的に取り組みたいところだが、そこへ至るにはいくつものハードルがある。

組織が役職を与えるとき、根拠になるのは現場での力。これまでに示した実績。
マネジメントも、リーダーシップも、そのためのトレーニングは受けていない。
現場で経験を重ねれば、誰でも課せられた使命を果たせると見なされている。

先人の言動を観察したり、テキストを学習したり、諸々と真似ていくが、
現場では、当事者と真正面から向き合わねば、問題を本質的に解決できない。
その際に起こるのが機械的変換、事実から目を逸らし、結果を後付で解釈する。

現場では常に時間的制約があり、すべての情報を伝えられるとは限らない。
そのためにサポートへの意志が、歪められて受け取られるケースは多い。

成長を促すための叱責を、未熟への攻撃と解釈されたら、
コミュニケーションとして成り立たない。人に尽くそうとするほど敬遠される。

問題が起こったとき、リーダーは助けたいという誠実な欲求からスタートするが、
混乱したコミュニケーションを経て、感情的な非難へ落とし込まれて、
問題を複雑に悪化させて終わるパターンが多い。リーダーの意欲は空回りする。

第1の法則
人をサポートしたいと願う動機が、サポートを楽にするとわけではない。

第2の法則
人がサポートを求めていなければ、
そのために必要な力を備えていても、人をサポートしようとする試みは成功しない。

第3の法則
サポートが効果的であるためには、問題の定義に関する相互の明確な合意が必要。

第4の法則
相手がサポートを求めているか、いつも確認することで行動を起こせる。

第5の法則
たとえ相手がサポートすることに同意しても、
それはこの問題に限定され、継続的にサポートを必要とする意志を示していない。

第6の法則
他の人をサポートしたい気持ちの中には、
そのプロセスあるいは結果によって、自分も何かを得たい期待が含まれている。

第7の法則
ほとんどの人が、サポートする側も利己的な部分を含んでいると理解しているが、
自分が当事者になると、その規則の例外と考える。

第8の法則
サポートしようとする言動は、サポートされる側からは阻害と受けとめらやすい。

第9の法則
どんなに奇妙に映っても、サポートしようとする人の源泉は善意に依っている。

あなたのサポートは、必要とされているか。それとも迷惑に思われているか。

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2011年12月 6日 (火)

どう働き掛けるか

あなたの過去の履歴を振り返り、自分で愚かと思うような言動はなかったか。
それが露見したときに、あなたはどのように反応したか。

経歴が進むにつれ、防御的になっているか。それとも攻撃的になっているか。
自分の防御的な言動または攻撃的な言動に対し、どう判断しているか。

あなたは、わけのわからないやり取りをしたことがあるか。
そこにどのような立場でどう絡んでいたか。どのように収束させたか。

周囲の人に対し、自分との関係かを理解させるために、どのようなことをしたか。
自分の気持ちが他にあるときに、周囲の人にその事実を伝えたか。
伝えたことは、ありのままの自分を表していたか。それとも飾っていたか。

あなたは、自分で自分のことを笑ったことがあるか。それはいつだったか。
他の人と一緒に自分のことを笑ったはあるか。それはいつだったか。
それぞれにどのような状況でどんな内容だったか。できるだけ詳しく検証する。

会議やプロジェクトなどで、どれほどの時間を掛けて自分自身を観察しているか。
メンバーやメンバー同士のやり取りを、どれほどの時間を掛けて観察しているか。
観察した結果をどのように活かしているか。それに依って自分は変わったか。

日常のコミュニケーションの中で、自分と観察し合う時間が一番長いのは誰か。
お互いに観察し合うことができない人はいるか。それぞれにどんな理由があるか。
観察し合うことで何がわかったか。観察し合わないことで何が起きているか。

あなたは、恐怖によって人をリードしようとしたことがあるか。
その結果、どのようなことが起こったか。今のあなたはどう捉えているか。

あなたは、課せられた仕事を自分の専門領域に引き込んだことがあるか。
その結果、どのようなことが起こったか。今のあなたはどう捉えているか。

過去に仕事を人より優先させて、失敗した経験を、具体的なケースで検証する。
その反対に人を仕事より優先させて、失敗した経験を、具体的なケースで検証する。
それぞれにどうして失敗と判断したか、今のあなたならどうするか。

自分と共に働いた人は、その後どのように変わったか。それとも変わっていないか。
自分はどのように影響したか。プラスをもたらしたか、マイナスをもたらしたか。

自分の部下として働いた人は、その後どのように変わったか。変わっていないか。
自分はどのように影響したか。プラスをもたらしたか、マイナスをもたらしたか。

自分が逃げ出すような状況はどのようなものか。過去に逃げ出したことはあるか。
そのときにどんなパターンで逃げることが多いか。それをどう捉えているか。

自分と同じような行動の人から、モチベーションを刺激されるだろうか。
それとも反発を感じるだろうか。それぞれにどのような理由に基づくか。

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2011年12月 5日 (月)

モチベーションの阻害要因

たとえ論争や対立という状況でも、コミュニケーションの当事者は、
相手を正確に理解しようと努め、自分の意見を正しく受けとめてほしいと願う。
どこかで歩み寄り、握手ができると信じるから、人は人に働き掛けられる。

素直になるのは虚飾を取り除くことだから、弱みを相手に晒して、
ときとして攻撃の材料を与えかねない。それでも殻の中には逃げ込めない。
善く思われたい欲求は満たされず、裸のまま放り出されるような不安に襲われる。

自分自身に率直になる勇気を持てるか。不利な態勢に追い詰められても正直か。
自分に最も必要なメッセージを聞くために、耳が痛くなる言葉を受け入れられるか。
どのような状態に置かれても、自分を信じられるか。いつまでも闘い続けられるか。

仕事の内容が複雑になり、さまざまな人が絡むようになると、
最も効率的なルートを踏まえ、局面ごとにリーダーシップを発揮する人は異なる。
最終的に統合し決断を下さねばならないときに、リーダーに何が求められるか。

常にポジションを争う姿勢で構えていると、リーダーの役割を果たせない。
きちんと人を認め、最適に活かし、必要に応じて従う。柔軟さがあるか。
自分を本当に信じられるなら、自分の手にしたすべてを放せるか。

第1の法則
自分の命が脅かされていたら、人は誰でも安全を最優先するしかない。

第2の法則
仕事に専門的な内容が含まれていなければ、
リーダーは有能である必要はなく、メンバーを恐怖によって統治できる。

第3の法則
高度に専門的な能力を持つ人は、どんな仕事であれやりたくなければ、
それを専門的なテーマへ変換することで逃れられる。

第4の法則
人に対し気遣いできないリーダーは、選択の余地がない場合を除き、
リードする対象などどこにもいない。メンバーからも見限られていく。

第5の法則
人に対しどれだけ気遣っても、何も差し出すものがなく、振る舞っているだけでは、
誰も繋ぎ止めておけない。立場の違いはどうであれ、お互いに役立っているか。

第6の法則
仕事中心のリーダーは、自分の手柄を過大評価し、メンバーの働きを過小評価する。

第7の法則
経営戦略は軍事研究から学び、目的を達成するための犠牲を是認するが、
働く人の将来の可能性を犠牲にしても、遂行せねばならないほど重要なものはない。

第8の法則
仕事の内容が複雑になるほど、どのような計画でも、予定の変更を余儀なくされる。

第9の法則
リーダーとして成功するためには、人を人として尊重するのが基本原則。

第10の法則
仕事と人は相反するものでなく、仕事は人から生まれ、人がコントロールする。
リーダーとして何よりも人を最優先しているか。

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2011年12月 4日 (日)

感謝

リーダーはメンバーの担ぐ御輿に乗って、リーダーシップを発揮する。
肩書に頭を下げられるのに馴れると、お茶を運んでもらっても、ムスッとした顔。
一杯の熱いお茶が、人の心を和らげる。「ありがとう」と微笑んでいるか。
ピカピカに磨かれた机も、棚の上の一輪挿しの花も、誰かのお陰。

「毎日ごくろうさま、おかげさまで気分よく仕事ができるよ」
「この花は誰が活けたの、おかげさまで部屋が明るくなるね」
気づいたことを口に出すか出さないか、やり甲斐がまったく違ってくる。

わざわざ口に出さなくても、わかっているはずと思うのは、メンバーへの甘え。
50年を連れ添った夫婦でも、以心伝心というわけにいかない。
まして職場のコミュニケーションで、テレパシーなど使えない。

過剰なリップ・サービスは必要ないが、感謝の気持ちを素直に相手へ伝える。
自分が仕事に打ち込めるのは、周囲の一人ひとりに支えられていると、
心の底から思えるかどうか。言葉を惜しんじゃいけない。

リーダーとして働けるのも、たくさんの人に世話になっているから。
目を掛けてくれた人だけでなく、シノギを削った同期のライバルや、
火花を散らした取引先の担当者が、みんなで盛り立ててくれたから。

一人で組織を背負ってきたわけでないと、実るほど頭を垂れる稲穂を見習う。
年賀状の一枚を書くのにも、そうした気持ちを忘れずに、心をこめて伝えている。

肩書の刷られている名刺にも、組織の歴史が秘められている。
歴史に名を遺している人だけでなく、多くの先輩の血と汗と涙があるから、
名刺を出しただけで信用される。次世代に受け継ぐべき大事な財産。

言葉で伝える以上に重要なのは、日々の行動でどのように示すか。
感謝の気持ちを念頭に置けば、尊大な態度や言動へ結び付かない。
不平不満を口にするより先に、目の前の課題を乗り越えようとする。

自分が活かされ育てられたと思うなら、恩を返していかねばならない。
両親や教師や先人にでなく、今の自分に関わる人に尽くせば良い。

リーダーの仕事は間尺に合わないことが多いけれど、
一つひとつを恩返しと捉えれば、どれだけやっても足りないとわかる。
自分の言動と成果が、次世代に感謝されたら、新しい種を蒔ける。

あなたは誰に感謝しているか。それはどのような理由に基づくか。
感謝の気持ちを伝えたことがあるか。相手はどう反応したか。
相手の反応に対して、あなたはどのように感じたか。

あなたは誰に感謝せねばならないか。きちんと気づいているか。
あなたを支える人がいなくなったら、あなたはやっていけるか。
その人たちを、どのような方法で繋ぎ止めているか。それは最適か。

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2011年12月 3日 (土)

感情

本気で仕事に打ち込んでいる人ほど、感情の起伏が激しくて攻撃的になる。
やってきた仕事に自信があるから、滅多なことで後に退かない。
相手が誰であろうと、シロクロを付けたがる。自分の思いを前面に出す。

周囲に遠慮ばかりしていても生き残れない。言うべきときは主張して、
存在感をアピールしなければ、やりたい仕事は回ってこない。
メンバーに対しても睨みが利かなければ舐められる。

悲しいときは涙を流して、嬉しいときは腹から笑う。
自然に振る舞っているつもりでも、どこかで無理に役割を演じている。
言葉の通じない国で映画を観ているように、周囲が笑えば自分も笑う。

組織の中には、いろいろな人がいるから、自分の感情を伝えるのも大変。
リーダーになると、感情を抑えることが多いが、それがベストと限らない。

相手構わず喧嘩を売って、言いたいことを吐き出し、それで通るほど甘くない。
相手の反応も読み取れない人に、安心して仕事など任せられない。
いくら力を持っていても、責任ある立場を預けられない。

大事なのは自分の感情を意識して、その場のシチュエーションに応じる。
怒るときは怒りながらも、怒りすぎてはダメ。どのくらいで伝わるか。
怒った振りを装っても、すぐに見抜かれる。パフォーマンスに慣れると無視される。

柔らかな感性を磨かなければ、変化に対応できない時代だから、
感情を抑えつけるだけでなく、上手に表現できるようにする。
人を動かすのは心だから、自分の伝え方しだいでは、感情は豊かな武器になる。

感情が暴走するのは、勝ち負けにこだわり、自分の優位を相手に認めさせたいから。
論理的に話しているつもりでも、相手が素直な態度をとらないと、
だんだんとエキサイトしてくる。力づくでも相手をなぎ倒したくなる。

リーダーがメンバーを叱っているうちに、いつの間にか仕事のミスを離れ、
人格まで攻撃する大きな理由は、相手を完璧に屈服させたいから。
上下関係を確認して、優越感を満足させるまで、いつまでもと責め続ける。

メンバーがリーダーに感情的に刃向かうのは、堪忍袋の緒が切れるほど、
ギリギリのところまで追い詰められ、逃げ場を失っているから。
社会人としての基礎的な訓練を受けていれば、よほどのことがなければ我慢する。

自分の感情をコントロールするだけでなく、周囲の人の心がどう揺れ動くかを観察。
正しい理屈で攻撃しても、相手の目の色が変わったときは、速やかに矛を収める。
感情に支配された相手に、何を言っても通じない。冷静になるまで待つしかない。

自分のことを後回しにして、誰に対しても公平な態度で臨めば、感情に流されない。
支配する気持ちが強すぎるから、抜き差しならない態度に表れる。
無私の価値観を養って、謙虚な姿勢を崩さずに生きられるか。

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2011年12月 2日 (金)

コミュニケーションのプロセス(2)

V・サティアに依ると、すべてのコミュニケーションの90%は不整合。
人それぞれが違うのに、そこを無視して同じ前提で働き掛けるのが原因。
情報は自由かつ正確に発信されても、ストレートに受信されると限らない。

1 知覚
同じ現象に対する解釈は人それぞれ、同じ風景を観ても印象はすべて異なる。
言葉に対する定義を明らかにしないと、相互の認識は一致せず乖離する。
違和感を覚えたときに確かめておかないと、双方の距離はいつまでも縮まらない。

2 時間
現在進行中のコミュニケーションに、それぞれの過去または未来が介在する。
相互に履歴や価値観を理解するのが前提になるが、想像力も強く求められる。
相手の反応を察知して、踏み込むべきか避けるべきかを判断できるか。

3 場所
それぞれの経験に基づき、ひとつの状況を他に転移、拡大解釈、混同する。
とりわけ過去の失敗に繋がるシチュエーションは、警戒心を呼び覚ます。
人はそれぞれのパラダイムに縛られているから、容易に抜け出せないのは事実。

4 人物
相手の属性や風貌などで類型化して、過去のカテゴリーに取り込み類推する。
自分が相手の目にどう映るか、過去のコミュニケーションから予測しているか。
相手に対して先入観を抱いていないか。誰かと重ね合わせていないか。

5 自己評価
自分への感情は反応に強い影響を及ぼすが、それをどれだけ認識しているか。
相手の自分に対する言動は、自己評価に対して相応しいと受けとめているか。
ギャップを感じたときに、その状態をありのままに受け容れられるか。

たとえ実像から離れていても、誰もがそれぞれに自己を認識している。
原因が明らかでなくとも、感情の反応もわきまえていることが多い。
善し悪しは別として、今ここにいる自分を起点として、他に働き掛ける。

お互いにそうであることを踏まえるなら、自分自身について知ることが大事。
過去の履歴の曖昧さに着目し、自分の言動の背景を探り出しているか。
自分のさまざまなパフォーマンスは、どのような価値観に基づいているか。

そのうえで、相手をどれだけ真剣に理解しようとしているかを問われる。
相手の反応が想定を越えたときに、感覚的に反応せず、冷静に対処できるか。
自分の理解が及ばなかったときに、相手の身になって想像力を働かせているか。

忘れてならないのは生存の本能、誰もが自分の身を守ろうとしている。
たとえ無意識でも善意でも、テリトリーへの侵入に対して排除しようと試みる。

縺れた糸を解きほぐすように、時間を掛けて丁寧に働き掛けないと、
お互いの壁はさらに強固になり、コミュニケーションを頑なに拒む。

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2011年12月 1日 (木)

コミュニケーションのプロセス(1)

V・サティアに依れば、コミュニケーションは次のように進められる。

第1段階 知覚入力
言葉の内容からパフォーマンスまで、発信する側はすべてが伝わると考えるが、
受信する側の感情や心理、環境や状態などで、恣意的に歪められる確率も高い。

できるだけ正確に間違いが起こらないようにメッセージを発信するのも大事だが、
同じように注意深く見聞きするトレーニングを積むのが重要。
相手の反応を確かめながら、発信がどう受信されているかを予測する。

第2段階 解釈
自分が発信したメッセージにこだわらず、相手がどのように受信したかを理解する。
そのためには、相手の過去の経験に基づいて解釈するのが大事。
自分と相手の過去は異なるとわきまえれば、受信の幅は大きく広がるとわかる。

第3段階 感情
送り手の意図に関わらず、受け手は自分の解釈に基づいて感情を喚起する。
自分に対する擁護と解釈すれば穏和になり、攻撃と解釈すれば荒立つ。
その振幅が大きくなるほど、理性は感情を抑制できない。

第4段階 感情についての感情
自分の感情に対しどのように感じるか、それぞれの自己評価に大きく関わる。
人生の初期に身に付いたサバイバル規則は、成長しても生きるための基本規範。
自分自身で充分にわきまえて、コントロールしているかを問われる。

第5段階 防御
自分の感情に対しサバイバル規則が働くと、何らかの形で自分自身を守ろうとする。
自分の感情を投影するか、無視するか、否認するか、歪曲するか、
さまざまなパターンで、自分を一番安全な場所へ導こうとする。

第6段階 発言に対する規則
自分自身の内的反応は、そのまま外的反応として表されない。
それぞれの価値観や経験値に基づき、誰もが自分の発言に対する規制を有している。
それに従った表現へと切り換えられ、言葉やパフォーマンスとして伝えられる。

第7段階 結果
何をどう表現するか、言葉の意味だけでなく、全身を用いて相手に伝える。
暴力に訴えたり、会談の途中で席を立ったり、行動に繋がるケースもあるが、
それは意識的な計算に基づくか、あるいは自己コントロールの欠如。

意識と無意識との混沌たるプロセスは、メッセージに対する反応までのプロセス。
極めて短い時間内に繰り返されるから、自分自身についても相手についても、
注意深く観察しておかないと見逃してしまう。後から検証してもわからなくなる。

さまざまな手法を用いても真意が伝わらないことがある。熱く語っても空回り。
そのときに必要なのは、何が障害の要因かを想像できるかできないか。

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