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2011年11月12日 (土)

他律的な変化

現場での実績を評価され、リーダーに任命されると、現場から引き離される。
自他共に認める得意分野でなく、初めての場所で力を発揮せねばならない。

技術革新の著しい現場では、更新の速度に追い付けず、勉強する時間も奪われる。
販売促進の現場では、顧客や環境の変化に疎くなり、五感で確かめる機会を失う。

役割の変化はトレードオフ、専門性の深化と引き替えに組織を動かす力を得る。
今までに得た知識や経験を、どれだけ汎用できるか、メンバーに伝えられるか。
リーダーとして問われるのはバランス力。八面六臂で活躍する剛腕ではない。

新しい立場が他律的でも、成長へのチャンスになるのは事実。
成長するのに、従来のスタイルを保持しながら、新しい要素を取り込めない。
すべてを手放しリセットすることで、受容するキャパシティが生まれる。

手放さねばならないスタイルには愛着があり、血と汗と涙が染み込んでいる。
これから手に入れようとするスタイルが、自分に馴染むかどうかは未知数。
背中を押されて冒険の海に漕ぎ出すようで、不安に襲われてたじろぐ。

それでも、ものごとは進化し、環境は変化する。立ち止まっていられない。
嬰児のまま人生を過ごしたいと望んでも、その夢は叶わない。

自分の能力の深化や周囲からの期待など、果たすべき役割は関係の中で決まる。
求められる役割を受け入れねば、組織内での居場所を失う。
好む好まざるに関わらず、リーダーに任命されたからには前へ進むしかない。

他律的な変化を拒んで、独自の立場を貫こうとしても、
人と人が関わる社会に身を置く限りは、さまざまな影響を排除できない。
絶対的な権力を手に入れても、維持するためには変化を認めざるを得ない。

独立して事業を起こしたところで、専門性の深化に邁進できるどころか、
組織内よりさらに煩わしい雑事に忙殺される。すべてを自分で背負わねばならない。
他の組織とのパワーバランスしだいでは、淘汰されて消えるかもしれない。

取り巻く環境の変化を免れないとしたら、新たな状況を消極的に受け容れるより、
積極的に取り組んだほうが、人生は面白くなる。自分を主役にして演じられる。
メンバーをキャスティングすることで、舞台は広がり展開は大きなものになる。

専門性の深化プロセスを普遍化すれば、活用する範囲は驚くほど広がって、
仕事だけでなくさまざまな分野に応用できる。新たな可能性も切り開ける。

リーダーとして具体的にわかりやすく説き、皆が自律的に関わる環境を整えれば、
相互に学習し成果を共有することで、共に成長するサイクルを導き出し、
あらゆる思考と行動を補完し合える。誰よりも自分が成長する条件が揃う。

自分を取り巻く環境が変化するのは、成長へのチャンスと捉えれば良い。
困難を乗り越えてこそ視野が広がる。苦しいときほど自分に力が蓄えられる。

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