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2011年9月 2日 (金)

穏やかな調和

緊張関係が緩和され、危機的状況を回避すると、組織は安定的な成長と発展を望む。
個々の能力向上が必要不可欠になり、さまざまな学習が奨励されるが、
それは確実に意識の変化をもたらす。リーダーに求める要件も変化する。

組織間の移動が自由な環境では、個々人は自分に最適な場所を選択する。
リーダーはメンバーの意思を尊重しながら、組織に繋ぎ止めるための創意工夫。
組織からリーダーへの要請と、メンバーからリーダーへの要望とは一致しない。

リーダーに対する組織の視点
・ 一つの効果は一つの原因から起こり、一つの原因は一つの効果を生む。
・ 人のパターン化、わかりやすくシンプルな論理による効率的な運営。
・ 価値と行動に一定の基準を設定するので、飴と鞭の論理に陥りやすい。
・ 人を役割として定義するので、対面の関係構築では有効性を失う。
・ 変化のプロセスは規則正しく、一度に一つずつの問題解決。

リーダーに対するメンバーの視点
・ ひとつの事象は、時間的経過も含む多数の因子からもたらされた結果。
・ 人の独自性を重視、類似と相違の両方向から捉え、複雑な状況に対応する。
・ 人を同じ理想イメージにはめ込まず、内面との調和を促すのに時間を費やす。
・ 人としての重要性は対等という前提、お互いが納得する問題解決を目指す。
・ 変化は未知の領域に踏み込み成長を促すチャンス、自然なプロセス。

リーダーの調整力を問われるが、外敵の存在が消滅したわけでなく、
組織を強めるには価値の増大も求められ、バランスのコントロールは容易でない。
組織に関わる全員が一致するのは、組織の存続と成長を前提とした個々人の繁栄。

しかし未来に何が起こるかは、さまざまに読めるし、選択肢も限りなく多い。
さまざまな意見が提起される中で、決断を誤れば競争で淘汰される。
リーダーは、秩序と規律を尊重したうえで、組織内の合意を形づくらねばならない。

メンバーの学習能力が高まるほど、情報の透明化と共有を要望される。
危機意識が薄らぐほど、権利への要求は拡大し、無視できなくなる。
リーダーは、恐怖と恫喝の支配から穏やかな調和への転換を迫られる。

進化した組織ほど、チーム内のリーダーとメンバーの距離は縮まり、
知識と経験の蓄積が価値を生む要素が大きくなれば、
リーダーがメンバーを手足のように扱う環境も整わなくなる。

一方で組織は常に新たな問題を提起され、最短の解決を迫られる。
どこかで誰かが決断を下さねば、堂々巡りを繰り返し、流れは滞る。
決裁の強行はメンバーを離反させ、組織内の求心力を削ぐ。

それだけにリーダーの質は問われ、組織の盛衰を左右する。

メンバーから認知されるリーダーになれなければ、
リーダーは本来の役割を果たせず、組織からの期待に応えられない。

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