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2011年9月 1日 (木)

組織とリーダー

人と人が集まりグループを形づくるとき、
どれほど小規模でもリーダーを必要とする。

自然界でも群れを成す動物は、リーダーを中心にして行動し、
危機に瀕してグループはまとまり、生存と種の繁栄を目的とする。
リーダーの選別はそれぞれだが、メンバーの合意が前提となる。

人も本来は同じで、外敵から身を守り、必要に応じて闘い、
テリトリーを維持するにも拡大するにも、リーダーの判断と指示が必要不可欠。

人が地球を支配してからも、人と人が争う背景には、仲間の生存と繁栄への願望。
典型的なのが戦争で、勝つと負けるは天地の差、運命は大きく分かれる。

どのようなリーダーを求めるか、さまざまな要件を求められるが、
長い歴史の相当な部分は、力に依る支配が原則で、敵に対して勝つことが重要。
組織論の中心に、軍事論が据えられるのも、勝つことが最優先されるから。

どうすれば勝てるかという課題は、どのように勝つかに転換される。
当初は殲滅を目的としていたが、経済効率の悪さに気づくと、隷属を強いる。
隷属はやがて反乱の温床に熟成し、融和を目指したほうが効率的と判断する。

しかし融和という概念は、相互に意識の変換を望み、どのように捉えるか幅も広い。
最高位のリーダーは、それぞれのテーマに基づき権限を移譲し、
しだいにいくつものグループに細分化され、階層ごとのリーダーの資質が問われる。

勝つために局地戦を闘うリーダーたちに、統治する役割も課せられる。
そうなるとリーダーの資質も複層化して、単純な継続では混乱を招く。
リーダーが自分自身を革新せねば、メンバーからの支持を失うことになる。

リーダーが取り巻く環境や状況の変化から学ばなければ、
さらなる権威に依る強制的な排除や、力と力に依る結果としての交代。
歴史的事実を踏まえ、リーダーに推されながら辞する人もいる。

それでも人は組織化されて社会を営むから、中心になる座標軸を必要とする。
リーダーの不在が長引けば、組織は弱体化し、外敵の侵入を容易にする。
好む好まざるに関わらず、誰かがリーダーを引き受けざるを得ない。

共同体の中で生きていく以上は、課せられた役割を果たさねばならない。
知識や経験や能力など、リーダーとして認められたなら、全力を尽くし、
組織の成長と発展のために努めることで、自分の居場所を見いだせる。

リーダーはさまざまな課題と闘うことで、リーダーとして在り続ける。
強いリーダーは、強いメンバーを鍛え、チームを強化する。

同質なメンバーでまとまると、ウィークポイントを攻められる。
リーダーに問われるのは視野の広さ、多様な強さをいかに引き出すか。

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