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2011年9月20日 (火)

限界設定

上からは叩かれ下からは突かれ、現場のリーダーは身も心も痩せ細る。
良かれと思って下した決断が、裏目に出ることも少なくない。
直立不動で幹部から説教され、赤提灯でメンバーに絡まれる。反論もできない。

開き直りたい気持ちはわかるけれど、「どうせ自分は」と口にしたらお仕舞い。
「どうせ」の後に続くのは、際限のない甘えの理屈。
自分を否定すれば、すべてが許されると思っている。それほど単純ではない。

何もかも押しつけられたら、プレッシャーに潰される。
背負えるだけの荷物を残して、それ以外は捨ててしまいたい。
過剰な期待でも顔をそむけて受け流せば、少しだけ気持ちがラクになる。

周囲からの期待に肩透かしを食わせたら、そのうちに誰からもアテにされなくなる。
そのときは「してやったり」と思っても、リーダーとしてはしだいに淋しくなる。
悩み事を相談されることもなく、トラブルが生じても蚊帳の外。

勤め先と自宅を往復するだけで人生を終わりたくなかったら、
襲いかかるプレッシャーを真正面から受けとめるしかない。
潰れたら潰れたで仕方がないと、胆を据えてチャレンジする。
修羅場を切り抜けていかなければ、期待に応えられる器にはならない。

独立して事業を興す気はないし、取締役にもなれるとも思わない。
うまくいけば部長の座を射止め、せめて課長のポストは欲しい。
そんな捕らぬ狸の皮算用をしても、どう転ぶかわからないのが人生。

背広の胸にそっと辞表を潜ませて、信じる道をひたすら突き進めたら、
さぞかし格好良いと思うけれど、そうは問屋が卸さない。
築きあげた生活や世間の評判が気になり、今の立場を必死に守ろうと奮闘する。

勤め先を馘首になったら、馘首になったで良いではないか。
やたらと高望みしなければ、これまでの履歴は決して無駄にならない。
ステーキを食べるお金がなければ、ハンバーグを注文すれば良い。
ハンバーグが贅沢ならば、コロッケを買って帰り、慎ましく食卓を囲む。

お金は天下を回っているから、気力と体力を失わなければ、
いつか必ずチャンスが巡ってくる。そのときが来ると信じたられるか。

どんな状況に立たされたときも、ポジティブに考えられるか。
すべての財産を奪われたときに、「何もかも失った」と、肩を落として寝込むか。
「命が残れば儲けもの」と、初心に戻り勇気を奮い立たせるのか。

自分で自分を決めつける人は、頑張ろうともしないで諦める。
「やっぱり」とか、「どうせ」という言葉で、常に楽になろうとする。

自分で上限を決めれば、その段階で成長は止まる。心が老化する。
成功と失敗は紙一重、動かなくなったら失敗さえしない。

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