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2011年5月 3日 (火)

リファレンスの限界を知る01

文章を読むときも書くときも、
辞書や事典などのリファレンスは、
とても便利で重宝します。
わからない言葉を見つけると、
すぐに辞書のお世話になります。
言葉の意味では不充分だと、
百科事典で調べます。
新しい言葉なら、現代用語事典です。

普通の本を読んでいるときより、
リファレンスに書かれてあることは、
間違いないと思いがちですが、
実はここが落とし穴なのです。
辞書にも事典にも、
それぞれの執筆者が存在し、
一人ひとりの主張や
全体の編集方針があります。

大槻文彦の『言海』や
新村出の『広辞苑』など、
1冊の辞書を編纂する努力は
筆舌に尽くせるものでなく、
その事業の持つ意味は
決して軽々に論じられるものではありません。
下中弥三郎が道を開いた
百科事典の編纂にしても、
一朝一夕には語れない事業です。

それだけに、
リファレンスの限界をわきまえて、
有効に活用することが求められるのです。
幾多の参考文献をひもとき、
できるだけ客観的な記述を心がけながら、
与えられた紙幅の範囲もあり、
執筆者の判断により項目は完成します。
それが精一杯なのです。

辞書や事典を引くときは、
その距離感を確かめて、
過不足を自分で調整することです。
専門的な分野であれば、
リファレンスでは追いつかず、
基礎文献を集めるしかありません。
だからといってリファレンスが無用でなく、
パイロットとしての役割を果たします。

私たちが普通に本を読むときには、
一般的なリファレンスで充分に間に合います。
辞書や事典を引けば、
すぐに納得してしまいます。
だからこそ、リファレンスを100%正しいと、
思い込まないことが必要なのです。
フラットな目で読むことです。

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