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2011年4月23日 (土)

テーマの背景を整理しよう01

本屋さんを覗くと、さまざまな本が並べられ、
それぞれに存在を主張しています。
私たち読む側から眺めると、
同じような企画の本が、
どうしてこんなにたくさんあるのかと、
不思議に感じるときもあります。
しかし、1冊ごとに
必然的な背景があるのです。

これは、本ばかりではありません。
社内で提出される論文やレポートも、
理由なく書かれているわけではありません。
上司からの業務命令であったり、
社内コンクールの課題であったり、
何らかのモチベーションが働いて、
文章を書くという作業に繋がります。

出版社の編集部が企画を立て、
著者に執筆を依頼するときでも、
一つひとつの本には背景があります。
読者ニーズを予測して、
最も説得力のある著者を想定して、
出版企画は進行します。
生まれるべき必然性が希薄なら、
編集会議で潰されます。

たとえば1927年に自殺した芥川龍之介が、
遺稿『或る阿呆の一生』を
書かざるを得なかったのは、
彼の内的動機だけでなく、
1931年に勃発した満州事変以降の、
日本の暗い時代への予兆がありました。
究極の自己否定に
追い詰められる背景があったのです。

こうした背景を理解していないと、
おもしろくもないのです。
芥川の作品に限らず、
どのジャンルの本であっても、
生まれてきた背景を知らなければ、
文章の本質に迫ることはできません。
1冊の自己啓発書であっても、
木の股から生まれたわけではないのです。

テーマの背景が希薄な本は、
説得力がない本といえます。
恣意的に生み出された文章は、
自費出版された日記のようです。
テーマの背景に一歩踏み込むことで、
本の値打ちがわかってくると考えましょう。

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