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2009年10月31日 (土)

経営意思は現場へ伝えられているか01

経営意思を営業現場へ伝えるのは、
それほど簡単なことではありません。
顧客や取引先も
アウトプットされた商品やサービスには
すぐ気づきますが、
経営意思が組織に浸透しているか否かは
目に見えない意識の問題ですから、
なかなか理解することはできないのです。

三菱自動車のリコール隠しが
メディアを賑わしましたが、
90年代の初めにはパジェロが一世を風靡し、
トヨタ、日産に次ぐ業界三位に躍り出た企業です。
顧客や取引先は、
三菱のブランドを強く信じていたでしょう。

V字回復を遂げた日産自動車も、
カルロス・ゴーンが
久し振りにハンドルを握る経営トップと聞けば、
長期的に低迷した理由も
わかるような気がします。
それに対して
業界のトップを独走するトヨタは、
経営意思を浸透させることでは
昔も今も筋金入りです。

奥田会長が「トヨタの社員は金太郎飴で、
どこを切っても自動車屋」と語る背景には、
経営トップが生産現場に足を踏み入れるのを
当たり前とする社風があります。
全世界に26万人の従業員を抱える
大企業に成長しても、
トヨタは良い意味での
中小企業の発想を持ち続けているのです。

2001年に発表された『トヨタウエイ』の柱は、
人間尊重と知恵と改善ですが、
これは創業以来貫かれている基本方針と共に、
1950年の労働争議で大量の解雇者を出した
反省を踏まえた願いです。

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2009年10月30日 (金)

組織営業の理論と現実15

企業間の取引も含めて購買動機の多くは、
実のところ暗黙知の段階で放置されています。
それを形式知へ転換するには、
企業からりメッセージを伝え、
レスポンスを経営活動に活かすことで、
双方向のコミュニケーションをとるのが
一番の早道です。
顧客や取引先の潜在意識を
顕在化させることです。

それが企業や商品への信頼に繋がり、
企業を中心とした
コミュニティへの参加を促します。
内部へ向けても外部へ向けても、
組織と個人が知識を共有することで、
新しい価値を創造することが
切実に求められる時代を迎えています。

そのときに重要なのが、
企業の価値観を示す経営理念です。
経営者が自らの言葉で語りかけ、
多くの人のコンセンサスを得た企業ほど、
着実に安定した成長と発展を遂げています。
経営者の顔が見える企業は、
顧客や取引先だけでなく
組織の成員に安心感を与え、
共に歩むことを間違っていないと思わせます。

飛躍的に成長するベンチャー企業は、
経営者がさまざまな場面で発言を繰り返し、
組織内で意思の統一が図られているから、
顧客や取引先へのメッセージも統合され、
提示するコンセプトと違和感を生じないのです。

ところが企業規模が大きくなると、
経営者と営業現場にギャップが生まれ、
経営意思がストレートに伝わらなくなります。
それを解消するのがKMと捉えたほうが、
組織営業を実現させるには有効です。

さまざまなシステムやプログラムを
利用することも大切ですが、
企業という組織が生み出す価値を
等身大で認識し、
全員が共有できる環境を整えなければ、
せっかくの宝も持ち腐れになるということです。
そのためには経営者自身が、
真正面から自分と向かい合う
姿勢を問われているのです。

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2009年10月29日 (木)

組織営業の理論と現実14

こうした高額商品を購買した消費者に
アンケートを求めると、
それぞれもっともらしい答が返ってきます。
しかしゴディバやベンツを買ったのは、
それらが高かったからです。
ベンツやゴディバは、
高くて当たり前なのです。

それではこの人たちが裕福で、
お金に無頓着なのかというと、
必ずしもそうでないことは
100円ショップの駐車場を見ればわかります。
スーパーのチラシを見比べて、
1円でも安い店に高いガソリンをまき散らし、
高級車で乗り付けることを
少しも怪しまないのが実情です。

ちなみに皆さまが身につけている物や、
使っている物、ふだん利用しているサービスを、
どうして選んだのか理路整然と説明できますか? 
とくにこだわっているものなら、
カタログやパンフレットを取り寄せて、
仔細に研究を重ねてから
予算に応じて購買するかもしれませんが、
それは一つか二つでしょう。

皆さんは先週の日曜日に、
お昼はどこで何を食べましたか? 
忘れている人もいるでしょうし、
情報誌で調べたレストランに予約を入れ、
豪勢なランチを奮発した人もいるでしょう。
では、情報誌で調べたレストランは、
美味しかったでしょうか? 
自分の味覚を基準にして、
どのくらいの価値でしょうか?

矢継ぎ早にこうした質問を浴びせられても、
ほとんどの人はそれなりの答を戻してくれます。
しかしそれは頭の中で組み立てたもので、
本当のところを忠実に反映していると限りません。

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2009年10月28日 (水)

組織営業の理論と現実13

新入社員が営業会議やミーティングの場で、
自分の意見を主張しても
潰されない空気があるか否かです。
発言の途中で
上司や先輩に遮られる雰囲気の企業では、
一方通行のコミュニケーションしかとれません。

これは企業風土に関わる問題ですから、
経営者も無関心ではいられません。
営業マネージャーを許しているのは、
経営者が決断を下した組織人事であり、
営業を孤島にした
企業の取り組みの履歴だからです。

経営者が人間を尊重し、
一人ひとりの営業マンが持つ知識や経験を、
組織の力として活用したいという
強い意思がなければ、
真の意味での組織営業は実現しません。
システムやプログラムを準備するだけでは、
営業マンを疲れさせ
モチベーションを削り取る結果を招きます。

暗黙知を形式知へ転換する重要性は、
顧客や取引先との関係でも同じです。
企業が提供する商品やサービスを
購買する理由を、
明確に答えられる人はほとんどいません。
それはマーケティングの
インタビュー調査にも表れます。

たとえば明治のチョコレートは
ひと箱200円で買えますが、
ゴディバはひと粒200円です。
スズキの軽自動車10台分の
お金を用意しなければ、
ベンツやBMWは買えません。
交通法規がある以上、
どんなに高性能の乗用車でも
時速200キロのドライブを
楽しむわけにはいかないのです。

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2009年10月27日 (火)

組織営業の理論と現実12

職人の親方は、
弟子に手取り足取り教えません。
親方の仕事ぶりを眺めながら、
弟子は技術を盗むのです。
手先だけを真似ても
親方を超えられませんから、
どのように考えているかも
察知しなければなりません。
そうは言っても言葉では、
親方は何も語ってくれません。

それではどうするのか? 
弟子は親方と寝食を共にして、
その全体像から仕事の基本を学ぶのです。
立ち居振る舞いや言葉の端々から、
自分に必要なものすべてを吸収し、
創意工夫を重ねて一人前の境地へ至ります。

どんな仕事でも部下は
上司の背中を見て育ち、
与えられた環境の中で
仕事の基本を覚えます。
上司に力量も才覚もなければ、
部下はその範囲の中でしか
自分を高められません。
上司が優れていても、
部下に意欲がなければダメです。

アフター5の飲み会や
プライベートな付き合いは、
暗黙知を形式知へ転換するチャンスです。
酔わなければ口にしない言葉から、
本当に大切な知識や経験が漏れ落ちます。
そこのところをすくい取らねば、
個人のスキルやノウハウを
組織が共有の財産とし
て形づくることはできません。

実はこれは第一段階に過ぎません。
営業組織の中で知識を共有するには、
もっと大事で難しい条件が残されています。
それは組織内での
フラットなコミュニケーションを
実現することです。

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2009年10月26日 (月)

組織営業の理論と現実11

SFAやCRMの背景には、
KMつまりナレッジマネジメントがあります。
組織営業を展開するために、
どうしてKMが必要かを考えてみましょう。

営業という仕事は不思議なもので、
同じ会社の営業マンが同じ商品を持ち、
同じ相手と面談しても
結果は同じとは限りません。
与えられた情報や業務知識、
交渉する相手とのパワーバランスなど、
諸々の条件を均一に揃えても、
アウトプットが違ってしまうのです。

営業の世界ではその原因を、
営業マンの個性や人間性に求めてきました。
確かに間違っていないのですが、
それでは営業の標準化などできません。
暗黙知を形式知へ転換しなければ、
個人の知識や経験を組織は共有できません。

SFAやCRMが実際にうまく機能しないのは、
コンピュータのオペレートを優先させることで、
形式知から形式知へ
転換するだけに終わっているからです。
営業マンにレポートを提出させたところで、
自分の勘や皮膚感覚を
文章に表現できなければ、
文字に記すのは経験の上澄みだけです。

KMでは、レイヴとウェンガーが
COPというコンセプトを提示し、
知識を共有するには
実践のためのコミュニティが
必要と説いていますが、
これは日本の職人の世界を見ても
昔から行われている教育方法です。

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2009年10月25日 (日)

組織営業の理論と現実10

PR誌を手がかりとして、
さまざまなイベントや
プロモーションに結びつければ、
顧客との接点はより身近なものになり、
親密な関係を築けるようになります。
自動車ディラーが
土日ごとにキャンペーンを展開し、
それぞれのショールームに
人を呼び寄せるのも、
面談する頻度を高めるためです。

PR誌の読者すべてが
イベントに参加してくれるわけはないのですから、
イベントやキャンペーンに集まった顧客は、
企業や商品に対する関心が高いと判断されます。
それをお祭り気分で盛り上げるだけで、そ
のまま返してしまうのでは
実にもったいない話です。
宝の山を横目で眺めいます。

イベントの企画そのものに、
顧客を参加させる仕掛けがないのです。
新商品を展示してアンケートに答えさせるより、
セミナーや勉強会、
パネル・ディスカッションなどを開催し、
それに対する意見を求めたほうが
具体的な反応が戻ります。

大切なのは企業や商品と顧客を繋ぐ
パスワードをきちんと見つけ出し、
それに基づき顧客のライフスタイルの
ガイダンスを提示することです。
それによって顧客の生活の中に
企業の価値が刷り込まれ、
根づいていくのです。

イベントやキャンペーンを
セレモニーで終わらせず、
長期的なコミュニケーションへの
ステップと位置付けるには、
企業と顧客がどのような関係を築くのか、
説得力のある未来ビジョンを
示すことが求められます。

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2009年10月24日 (土)

組織営業の理論と現実09

そのためには
企業メッセージを定期的に発信し、
顧客からのレスポンスを確かめながら、
時代状況と市場ニーズに適応した
経営活動を展開し、
それに基づいた営業行動を
着実に実践することが必要です。

企業メッセージを伝える手法は
いろいろありますが、
あらゆる世代に受け入れられ
最も効果的なのはPR誌でしょう。
ホームページは
アクセスしてもらえなければ始まりませんし、
メールマガジンは
中高年世代には馴染みにくいのは事実です。
テレビCMや新聞広告では、
イメージしか伝えられません。

PR誌はビジュアルとテキストを
上手に組み合わせることで、
伝えたい内容を過不足なく伝え、
告知のスペースも充分にとれます。
顧客からのメッセージを掲載することもでき、
お互いの反応を皮膚感覚で確かめられます。

いつでもどこでもページを開くことができ、
何度でも読み返せますから、
押しつけがましさを感じさせず、
親和的な印象を与えられます。
その代表的な成功例が、
資生堂の『花椿』です。
PR誌のクオリティが、
そのまま企業のクオリティとして認知され、
高いレベルで信頼関係を築いています。

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2009年10月23日 (金)

組織営業の理論と現実08

こうした情報を分析していくと、
従来の顧客や取引先が
企業にとって
必ずしも最良のパートナーではない
ケースも出てきます。
webチャネルを使ったほうが
テレビCMや新聞広告より、
訴求効果が高いこともあります。

大切なのは
こうした仮説を鵜呑みにするのではなく、
さまざまな試行錯誤を
繰り返し検証することで、
誰に対してどのように働きかければ
最大効率を得られるかを知ることです。
コンピュータの計算を、
短絡的に採用しないことです。

携帯電話などのモバイルを利用して、
商品の問い合わせから購買までを誘導したり、
コールセンターへのレスポンスを一元化して、
スピーディな問題解決に役立ったり、
サービスセンターでのメンテナンスを充実させ、
企業や商品に対する
信用とイメージを向上させたり、
CRMの応用は着々と進んでいます。

CRMの目的は
企業の経営活動を支える
中核となる顧客を見極め、
長期的かつ安定的な購買を導くことです。
顧客を理解することが基本ですが、
それだけでなく
積極的にコミュニケーションをとり、
顧客を企業のサポーターへと
育てなければなりません。
手をこまねいていたら、
ライバル企業に奪われます。

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2009年10月22日 (木)

組織営業の理論と現実07

元々日本には
お客さま第一とする商人道があり、
CSのコンセプトは
比較的馴染みやすかったことから、
過剰適応した企業も少なくありませんでした。
一次は顧客満足度ランキングが
新聞に発表されたこともあり、
適正なサービスの範囲を逸脱して
CSを推進する企業もありました。

ここで問題になってくるのが、
顧客とは誰なのかということです。
ウォルマートはスーパーですから、
地域住民すべてを顧客として捉えても、
企業の営業展開で整合性は保たれます。
来店者がそのまま顧客になります。

業種業態によって
顧客はセグメントされますし、
不特定多数を対象とした業界でも、
購買頻度や購買額で
顧客のランクは分かれます。
そこで生まれたのが
カスタマー・インティマシー、
顧客との親密な関係という発想です。

CRMは
カスタマー・インティマシーを
踏まえたプログラムで、
購買履歴や基本状況から
時機に応じた情報を提供し、
確率の高いレスポンスを引き出します。
顧客をどう囲い込むかがテーマになります。

CRMは、単なる顧客台帳ではありません。
氏名や連絡先が記されているだけでなく、
趣味思考や企業や商品との接点など、
知る得る限りの詳細な情報をベースにして、
企業と顧客の
最適な関係構築をサポートします。

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2009年10月21日 (水)

組織営業の理論と現実06

その結果、カタログやパンフレットを
改善したい欲求が生まれたり、
営業会議での発言頻度が高くなったり、
組織の一員としての自覚が生まれたら、
全体の営業スタイルは
間違いなく変わります。

SFAと並び称されるのがCRM、
カスタマー・レリューションシップ・マネジメントです。
既存の顧客を繋ぎ止め、
売上のベースを確保することを
目的としたプログラムです。

企業と顧客の関係としてよく知られているのは、
CS、カスタマー・サティスファクションですが、
これはアメリカのウォルマートを創業した
ウォルトンが提唱したものです。
顧客満足を第一として、
いつでも返金に応じる経営姿勢を示しながら、
ローコストオペレーションの実現で
粗利20%を確保しました。

ウォルマートのエピソードとして有名なのは、
どこで買ったかわからない
古時計を持ち込んだ老婆に、
言われるままに返金して
感謝されたという話です。
こうした伝説が演出されることで、
ウォルマートは顧客から信頼されました。

これをそのまま真似して、
赤恥を掻いたのが西友です。
輸入肉を国産と偽り販売したことが露見して、
顧客の申し出のままに返金に応じたら、
当日の来店者数を遙かに凌ぐ人たちが
押し寄せたという話です。
ラベルを貼り替えて
消費者を騙すのもお粗末なら、
レシートも確かめず
返金に応じるのも乱暴です。

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2009年10月20日 (火)

組織営業の理論と現実05

コールセンターへの問い合わせや
ホームページへ
のレスポンスを蓄積して、
マーケットの情報として
営業マンの販売促進に活用させれば、
個人営業の限界を悟る一方で
組織営業の可能性を理解します。
SFAを組織内に根づかせるには、
こうした実践的なプロセスが
必要不可欠です。

SFAで重要なのは、
営業活動を標準化して、
均質な営業行動を
顧客や取引先へ提供すると共に、
組織を主体とした
営業展開を実現することです。
その前提として、
営業マンの意識や思考スタイルを
切り替えねばならないのです。

そのように捉えるならSFAの推進は、
必ずしもパッケージソフトの
購買へ結びつきません。
企業規模や経営を取り巻く環境、
営業マンの意識レベルに応じて、
さまざまな情報を共有し、全
体の問題として取り組むことです。

たとえば文書のテンプレートなら、
ワードや一太郎で代替できます。
簡単な表やグラフなら、
エクセルで充分に対応できます。
最初からベストの環境を整えずとも、
既存のツールを使いこなし、
組織営業への一歩を
踏み出しても構わないのです。
今できることは何かを考え、
そこから始めることが大切です。

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2009年10月19日 (月)

組織営業の理論と現実04

トラブルやクレームの当事者に対する
風当たりも強くなりますから、
営業マンは
自分の責任範囲で処理できると
判断すれば報告を怠ります。
そうすると
営業マネージャーの耳に入るのは、
営業マンの手に負えなくなった段階です。

トラブルやクレームを放置しておけば、
大きな問題に発展するのは
誰もがわかっていますから、
営業マンは自分ひとりが矢面に立ち
最優先で対応します。
その間の売上は伸び悩み、
チクチク小言を言われるのも
織り込み済みです。

トラブルやクレームの内容には、
営業マンの言動に関わるものもありますが、
大半は商品やサービスへの不平不満と、
仕事の進め方に対する疑問です。
表現手法は千差万別ですが、
意外と根っこは同じことが多いのです。

営業マンへのトラブルや
クレームを一堂に集め、
その内容を
きちんと分析したうえで対策を講じ、
誰もがすぐ引き出せるように
情報としてファイルすれば、
営業マンの肩の荷は
少し軽くなるということになります。

こうした問題解決を図るのが
SFAの機能と認知すれば、
営業マンは自分の仕事を楽にしてくれる
便利なツールと気づきます。
マネジメントや成果への
期待を強調するより、
足りないところをサポートしてくれる
プログラムと説いたほうが、
SFAを使いこなそうという
意欲が湧いてきます。

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2009年10月18日 (日)

組織営業の理論と現実03

SFAの発想は
組織営業を展開するうえで
合理的なものですから、
経営者は順序を追って
営業現場の意識を変え、
必然的な流れの中で
SFAを導入したほうが賢明でしょう。
営業マン自身も、
今までのやり方が
これからも通用するとは考えていません。
自分を変えることにも、
抵抗は感じていません。

SFAのプログラムを作成しているのは、
学者やシステムエンジニアということから、
営業現場の空気を読めない側面もあります。
組織営業がどうして求められているのか、
こうした勉強会をアプローチに使う手もあります。

毎日の営業活動の中で、
営業マンを一番苦しめているのは何か、
ご存知ですか? 

売上が伸びなかったり、
アポイントが取れなかったり、
10人の営業マンがいれば
10の悩みがありますが、
誰もが認めるのは
クレームやトラブルの処理です。
この問題に関わると、
ほとんどの営業マンは憔悴します。

基本的に営業マネージャーは、
トラブルやクレームを喜びません。
時間ばかり費やして、
直接の売上に結びつかないからです。
ときによっては自分も巻き込まれ、
下げたくない頭を下げなければなりません。

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2009年10月17日 (土)

組織営業の理論と現実02

ある日突然、SFAの導入を
トップダウンで命じられるのです。
報告書を作成するにも
キーボードを入力しなければなりませんし、
個人の実績を全員に閲覧される
心理的抵抗も小さなものではありません。

それでなくとも
自由裁量度の高い職務経験に
支えられた営業マンの意識は、
仕事のスタイルを強制的に変更されるのを
極端に嫌がります。
できるだけ消極的にSFAに関わり、
上司からの叱責を受けないようにします。

一方でSFAの導入を
提案された経営者は、
効果的に活用された後の
展開を頭の中に描きます。
一定の研修セミナーを受けさせれば、
すぐにでも結果をもたらしてくれると期待します。
先方の営業マンが、そのように説明します。

ところが導入を決定した後に
実施される研修セミナーでは、
意識の変革が必要であるという
大義名分が説かれるだけで、
営業マンを納得させるだけの
時間を費やせないのが実情です。
大半の説明はプログラムの使い方になります。

営業現場からSFAの導入が提案されても、
経営者が必要性を認めなければ
決裁されませんから、
パッケージソフトのメーカーが
経営者に働きかけるのは間違っていません。
しかし社内での後先が逆になれば、
SFAのプログラムが
高価なオモチャになりかねないのです。

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2009年10月16日 (金)

組織営業の理論と現実01

営業の重要性を認識している企業は、
組織的な営業活動を実現させようと、
さまざまな試みに
チャレンジしていることも事実です。
その一つとしてSFA、
セールス・フォース・オートメーションがあります。

SFAはアメリカで開発された
営業支援プログラムですが、
個人の営業活動をデータベースに統合し、
いつでも誰でも使える情報に再構築して、
常に均質なスキルやノウハウとして
提供することを目的としています。

プログラムの内容は
営業行動と営業管理に対応し、
営業マンが入力する情報を
組織的に共有するシステムになっています。
規模の大きな企業では
独自のプログラムを開発しているようですが、
パッケージソフトだけでも
国内で60種以上発売されていますから、
これらを利用する企業が主流になっています。

それぞれのソフトに特徴があり、
販売価格にも大きな開きがありますから、
導入するなら自社の経営環境に
最適なものを選びたいところですが、
実際に上手に活用しているケースは
少ないのも事実です。

その理由の一つとして、
SFAの導入にコンセンサスを
得られていないことが挙げられます。
手頃なものでも数百万円するソフトですし、
一人ひとりにパソコンが必要ですから、
どうしても決断を下すのは経営者、
必要性を現場から認められていません。

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2009年10月15日 (木)

営業とはどのような仕事か15

口に出してしまえば簡単なようですが、
これが一番乗り越えられない
ハードルなのも確かです。
コミュニケーションは
プロセスを経て熟成するものですが、
目に見える成果がなかなか現れないと、
どちらかが痺れを切らすケースが多いのです。
営業現場からの声が
途中で遮られることも少なくありません。

本来なら個人の
スキルやマインドを強化しながら、
企業組織全体を捉え直し
必要に応じて革新するのが最善ですが、
どちらか一方にシフトする企業が
圧倒的に多いのが実情です。
トップダウンで新しいシステムを押しつけるか、
営業現場に運営を丸投げするか、
バランスの欠いた選択を実施しています。

営業力の強い企業が
安定した成長を遂げると認知していながら、
企業という組織にとっての営業力を
的確に位置付けられず、
辣腕の営業マンを探し求める経営者が
減らないのは残念なことです。

予算や時間の都合から、
営業マンを即戦力化する研修セミナーに
人気が集まるのは理解できますが、
長期的に安定した発展と成長を本気で願うなら、
経営者自身が営業の課題を
自分自身の問題として取り組むことが肝心です。

とりわけこれからの時代には、
企業が生み出した価値は
総合的な視野から評価され、
適切なコミュニケーションを
継続的に保持しなければ
顧客や取引先からの支持を得られません。
そのことを充分に理解することが大切です。

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2009年10月14日 (水)

営業とはどのような仕事か14

メーカーの営業マンが
問屋や代理店を口説くときに、
小売店で商品やサービスを購買する
エンドユーザーの具体像が描かれています。
それがなければ双方の利害を一致させて、
商談を成立させることはできないからです。

同じように経営者が
営業現場に理解を求めるときは、
どのような人に使ってほしいのか、
どれだけ世の中に役に立つのか、
誠実に語りかけることが
営業現場の心を動かします。
同じ組織に属しているのですから、
問屋や小売店のコンセンサスを得るより、
はるかにスピーディに同意されます。

これは組織の求心力を強めるだけでなく、
商品やサービスの
セールス・ポイントを明らかにして、
コア・ターゲットを絞り込む効果もあります。
売上実績の高いアイテムを
販売力の強い取引先へ流し込むだけでなく、
経営意思に基づいた
販売促進の展開を模索するようになります。

一人ひとりの営業マンが、
社長の代理人として機能するということです。
顧客や取引先を訪問するのを
唯一のルートと捉えず、
ホームページやPR誌など
企業メッセージの発信を上手に活かしながら、
マーケティングや広告宣伝の手法も
最適に取り込んでいきます。

そうなると各々の役割も明らかになり、
責任範囲も自覚されていきます。
個人の売上高より
組織全体の利益に意識が移れば、
一人ひとりの言動もしだいに変化していきます。
顧客や取引先にも
均質な営業行動が提供されます。

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2009年10月13日 (火)

営業とはどのような仕事か13

こうした現状を打破するには、
営業活動の主体が
企業という組織にあり、
一人ひとりの営業マンは
組織の成員であると
周知徹底することが大事です。
企業の価値観を明らかにして、
組織内のコミュニケーションを図ることです。

当たり前の話ですが
コミュニケーションは、基本的に
言葉のキャッチボールです。
どちらかが最初にボールを投げなければ、
お互いのやり取りは始まりません。
営業現場の声を期待して待つのではなく、
経営者の側から経営理念や未来ビジョンを示し、
声をかけることが肝心です。

ほとんどの経営者は忙しいことを理由に、
自分から一歩を踏み出そうとはしません。
現場からの報告がないのに苛立ちながら、
自分の膝を崩し
相手の目線で話すことに躊躇いを感じます。
経営の基本方針は公表しているのだから、
調べる気持ちがあれば
営業マンが動けば良いと考えています。

大胆に発想を切り替えて、
営業マンに営業をかけることが必要です。
メーカーの営業マンなら、
問屋や代理店に営業をかけることで、
問屋や代理店の営業マンに小売店を説得させ、
小売店がエンドユーザーに
商品やサービスを勧めるように働きかけます。
それと同じことだと考えられないでしょうか。

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2009年10月12日 (月)

営業とはどのような仕事か12

営業マネージャーから
「どんな感じだったのか?」と
抽象的な質問が発せられ、
部下が応えるのは、
「うまくいきそうな手応えがありました」。
まるで禅問答のようですが、
それ以上に突っ込むのは
タブーとされているのです。

まして経費を請求しない営業マンと
顧客や取引先との関係になると、
営業マネージャーさえ
捕捉できない側面を持っています。
成果に繋がる可能性がある以上は
全面的に禁ずることもできず、プ
ライベートを楯に取られると
根掘り葉掘り問い質すこともできません。

マニュアルで
アプローチからクロージングへの
プロセスを定めても、
個人によって
費やす時間や選ぶ言葉は違ってきます。
同じ商品を説明するにも
1時間かかる人もいれば、
2時間かかる人もいます。
それを否定できないのが
営業という仕事なら、
自由裁量度を高くして
成果で評価するしか対応できないのです。

そのうえ高業績の営業マンには、
マネージャーも遠慮して接しますから、
個人の知識や経験を
組織に吸収するのは難しくなり、
どうしても精神論で
全体を鼓舞する傾向が強くなります。
数値目標が達成されたら、
内容は問われなくなり、
結果的に個々人を分断する
マネジメントが主流になります。

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2009年10月11日 (日)

営業とはどのような仕事か11

どうしてそうなってしまうのか、
この答えも単純明快です。
営業という仕事のパフォーマンスを、
個人のスキルとノウハウに求めるからです。
わかりやすく言えば
組織が決めるのは方針とルールだけであり、
実際の業務運営は
個人の裁量に委ねられているということです。

営業マネージャーは
部下を社外へ送り出したら、
それぞれがどのような行動をとっているか、
ジャスト・イン・タイムでは把握できません。
携帯電話など
モバイルでの連絡は取れますが、
電源を切られていたら商談中と理解します。

毎日提出される報告書にしても、
どこまで事実が記されているのか、
判断基準になるのは
営業マネージャーの経験値だけです。
現場での経験がないマネージャーなら、
営業マンの作文に簡単に騙されます。

東京や大阪の大都市の繁華街には、
たくさんのパチンコ店が軒を並べていますが、
昼間からスーツを着た
お客さまが少なくありません。
そのほとんどが営業マンであるという事実から、
営業マンが
顧客や取引先の担当者と口裏を合わせれば、
どこで何をやっていても
マネージャーに見破られないとわかります。

顧客や取引先を接待するにも、
予算の範囲内であれば
営業マンの裁量と判断する企業が多く、
経費についての報告は詳細になされても、
話の内容については
口頭で済まされるだけでなく、
印象批評的なレベルで納得されます。

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2009年10月10日 (土)

ネットワークを効果的に活かしているか01

どんな小さな会社でも、
世の中で
孤立しているわけがない。
シノギを削っている
営業マン同士でも、
業界のバーティではにこやかに
談笑しながら杯を酌み交わす。
このときに、世間話で
お茶を濁しているだけでは
実にもったいない。
お互いに
一歩踏み込んで話したい。

それぞれに
市場が重なり合わない
地域のデータを交換したり、
差し支えない範囲で
ヒット商品の販売プロセスを
教えてもらったり、
業界の動向についての
最新情報を耳打ちされたり、
双方が参考になるヒントを
上手に引き出し合えば、
営業組織の方向性を
示唆するヒントを得られる。

業界の大手から
シェアを奪還するために、
呉越同舟の販売展開を
策定することもある。
一社では
予算の取れない販売企画でも、
数社でまとまることによって
実現できるだけでなく、
お客さまに対する説得力も強くなる。
それぞれに役割を分担すれば、
人手も時間も節約できる。

同じ発想の延長線上で
PR誌やフリーペーパー、
ホームページなどを共同で制作し、
定期的な情報発信を
長期的に運営しても良い。
それぞれの棲み分けが可能なら、
数社が連合して
メッセージを送っても、
受け取る側は違和感を覚えない。
個性的なコンテンツを
提供することだ。

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営業とはどのような仕事か10

お気づきの方はお気づきでしょうが、
アウトソーシングをする前に、
今の営業組織と
コミュニケーションをとれば、
もっと楽に経営意思を伝えられます。
 外部に心をくばるより
内部へ目を向けたほうが、
お互いに
同じ釜の飯を食べているのですから、
理解し合うのも速いのではないでしょうか?

そのためには
経営者自身が営業組織の課題を、
企業全体の課題として
受けとめることが肝心です。
このように申しあげますと、
当然と反発する声が多く聞かれますが、
それでは何が課題かと問い返しますと、
明確な答が戻らないのが現状です。
なかには面談の場に
営業部長を呼びつける経営者もいます。

それでいて経営者の口から出るのは、
売上が伸びず意欲を失った
営業マンへのグチばかりです。
営業現場を鍛え直さなければ、
業績は回復しないと断言する経営者もいます。
どこかでボタンを掛け違えています。

営業戦略や売上目標を策定する前に、
営業組織が
ブラックボックスになっている実情を
認めることです。
それぞれの企業の営業活動は、
経営を取り巻く環境で変わりますから、
本来は経営と営業組織は
表裏一体であるべきものですが、
実際には見えない壁に隔てられていることを
理解することです。

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2009年10月 9日 (金)

営業とはどのような仕事か09

インセンティブを前提とした組織なら、
優秀な営業マンを繋ぎ止めるには、
高い報酬を準備しなければなりません。
その一方で営業マンの入れ替えは激しく、
その都度基本的な教育研修を
実施する必要も生まれます。

高業績者の営業マネージャーは
現場を離れることが多くなり、
経験の浅い新人が
組織全体の足を引っ張る形になります。
それがイヤで
ベテランの営業マンが辞めていったら、
企業に残るのは戦力に及ばない集団です。

それくらいなら営業をアウトソーシングして、
成果に見合うギャランティを
支払ったほうが合理的です。
人を育てる手間もかからなければ、
指導する時間も費やさずに済みます。
このように考える経営者は少なくありません。

そうは言っても
アウトソーシングの相手を間違えると、
企業にとって壊滅的な打撃になります。
鳴り物入りの触れ込みでも、
実際にやらせてみたら期待はずれということもあり、
眼鏡にかなう相手と出会えるとは限りません。
すぐに代わりを探すわけにもいきません。

どうしてもアウトソーシングを成功させたければ、
双方のコミュニケーションを良好に保ち、
経営の意思を的確に伝えると共に、
アウトソーサーの言葉に謙虚に耳を傾け、
状況に応じた判断を誤らないことが肝心です。

これは営業に限らず、
外部と仕事を進めるときの基本です。
企業規模が大きいからといって、
協力企業に詳細を知らせず丸投げしたら、
どこで手を抜かれているか見破れません。
コストパフォーマンスが最適なのか
怪しいものです。

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2009年10月 8日 (木)

営業とはどのような仕事か08

新しいシステムや
プログラムを提示されても、
自分のスタイルを変えようとはしません。
トップダウンで強制されたら
消極的に従いますが、
従来のスタイルで成果を上げることで
変容の幅を小さくしようと考えます。

経営者の側も
売上を落とすわけにはいきませんから、
営業現場と中途半端な妥協を繰り返し、
あげくの果てに
コンピュータに埃をかぶせます。
他の方法で飛躍的な売上を
期待できる計算が成り立つならまだしも、
それができなければ
営業現場の意見を尊重するしかありません。

精神論とインセンティブを活用して
売上を伸ばせるなら、
営業組織が個人の集積でも
構わないような気はします。
少なくとも企業の実績の上に胡座を掻き、
従来の顧客や流通チャネルを
疑わない組織に比べたら、
経営者にしてみれば
遙かに頼りになる存在です。
成果が上がれば
インセンティブなど安いものです。

こうした発想を突き詰めていくと、
営業のアウトソーシングが考えられます。
営業組織そのものを本社機能と切り分け、
外部の専門家集団へ委嘱してしまいます。
経営機能の合理化という視点からは、
有効な選択肢のひとつです。
餅は餅屋に任せたほうが賢明という理屈です。

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2009年10月 7日 (水)

営業とはどのような仕事か07

営業マンは毎日のように
売上実績を確かめていますから、
数字で責められると手も足も出ません。
自分の稼ぎが
どれだけ企業に貢献しているのか、
誰の目にも一目瞭然になりますから、
営業マンを退職させるのは難しくありません。

一方では成果に応じた
インセンティブを準備して、
営業マンのモチベーションを刺激します。
インセンティブの内容は報奨金だけでなく、
海外旅行や特別休暇など
ニーズに対応した制度を
整える企業が増えています。

頑張って成果をもたらせば報われ、
頑張ってもダメなら職場を去っていくのが、
営業マンの不文律とされています。
営業マネージャーとして組織を統轄するのは、
同期のライバルたちに競り勝ってきた
歴戦の勇士立ちですから、
売上を伸ばせない営業マンを
切り捨てるのに痛痒を感じません。

その結果、営業という組織は
組織であっても、
個人の集合体と同じになります。
机を並べた同僚でもライバルであり、
実績を示した人が明らかな勝者になりますから、
どのようなプロセスで成功を収めたのか、
最低限のことは報告しても、
肝心要のところは
営業マンの個人財産として秘匿されます。

こうした組織の特徴として、
合理的な説明を
受け入れないことが挙げられます。
信用するのは
高い実績を残した先輩営業マンの言葉と、
自分自身が体感した過去の成功から
予測されるシミュレーションだけです。

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2009年10月 6日 (火)

営業とはどのような仕事か06

そうなると従来の方法論に立ち戻り、
営業組織を強化するのが一番の早道です。
優秀な営業マネージャーを迎え入れ、
一人ひとりを強い営業マンに育てることで、
売上を伸ばそうと画策します。
諸々のシステムやプログラムを導入し、
うまくいかなかった企業ほど、
個人の営業力に頼るようになります。

こうした組織を指導するのは、
実は簡単なセオリーを適用すれば充分です。
競争原理とインセンティブを上手に組み合わせ、
恫喝的に精神論を多用すれば即効性も高くなり、
経営者からも喜ばれます。
しかしそれが、リテンションや
企業組織の強化に繋がるかというと別問題です。

ご存知のように営業という仕事は、
人と会うのが基本です。
世の中にはいろいろな人がいますから、
心を強く持たなければ
乗り越えられない場面が少なくありません。
クレームやトラブル処理も、
最後の詰めは人間関係です。

意気に感じて
契約書にハンコを押してくれる人もいれば、
いざというとき逃げ出して
ビジネスチャンスを失う人もいます。
営業マンたちは経験則で
心の持ち方が重要であると知っていますから、
精神論を受け入れる土壌は
耕されていると考えたほうが賢明でしょう。

そこに実績を積み重ねた営業マネージャーが
強い口調で迫るのですから、
成果を上げられない営業マンは
自分の責任と考えます。
頑張っているつもりでも
結果が伴わないのは、
個人の頑張りと
創意工夫足りないということです。

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2009年10月 5日 (月)

営業とはどのような仕事か05

グローバリゼーションは規制緩和を伴い、
市場での競合他社を一挙に膨らませます。
外国企業が日本市場へ
参入しやすくなるだけでなく、
国内の新規参入も容易になってきますから、
顧客や取引先は今までの既成概念では
商品やサービスだけでなく、
どの企業が優れているのかも
選択しにくくなります。

インターネットの普及は
さまざまなところに影響を及ぼしていますが、
率直に言ってマーケットとしては未知数です。
とりわけ期待されたBtoC市場は
なかなか思い通りに進展しません。

しかし携帯電話も含めた
インターネットからの情報提供は、
従来のテレビや新聞、雑誌による
マスメディアからの一元的な情報提供を
根本的に変えました。
露出度の高いことが信頼性に繋がると
短絡的に考えられなくなっているのは、
チャットへの書き込みで
社会的評価を落とす企業が
多いことからもわかります。

営業を取り巻く環境が変化しているのに、
企業は営業という組織を
捉え直していないように思われます。
しかし、これには明らかな理由があるのです。
最新のソリューション手法を学んだり、
ホームページを立ち上げたり、
新しい試みにチャレンジしても、
なかなか結果をもたらさないという事実です。

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2009年10月 4日 (日)

営業とはどのような仕事か04

ところが企業規模が大きくなるに連れ、
営業という仕事は現場に任せられ、
経営者は財務諸表で
業績を判断するようになります。
自社の取引先や顧客の顔を忘れても、
組織を運営できるような錯覚に襲われます。

競合他社に負けない商品やサービスを開発し、
流通チャネルやメディアを活用すれば
顧客との接点が生まれ、
販売価格やデザインが適切なら
購買へ結びつくと考えます。
これが高度経済成長を支えた
営業の基本戦略、
プッシュ戦略、プル戦略と呼ばれるものです。

この時点で営業現場は、
販売と広告に分化されています。
販売の目的は
商品を市場に溢れさせることで、
広告の目的は
企業名や商品名を連呼して、
顧客の意識に刷り込むことです。
よく知られている商品が
買いやすい価格で店頭に並んでいれば、
顧客は迷わず
財布の紐を緩めるという考え方です。

それがうまく機能しなくなっているから、
どこの業界でも売上が低迷しているのは
周知の事実です。
その原因とされているのが
グローバリゼーションと
インターネットの普及ということになります。

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2009年10月 3日 (土)

営業とはどのような仕事か03

どうすればお客さまから好かれるか、
相手の気持ちをなびかせられるか、
営業のスキルやノウハウと
呼ばれるものの大半は、
人間関係のテクニックを説いています。
最近よく売れている心理的コミュニケーションも、
要は相手の心の隙を突いて
頷かせるための手法です。

数多くの営業マンたちが苦心惨憺して、
お客さまの気を惹こうとしていますが、
私に言わせれば
「お客さまから一番嫌われる営業マン」を
目指したほうが、
間違いなく成功確率は高くなります。

お客さまに商品やサービスを
買ってもらわなければ、
経営活動が成り立たないのは
企業も同じです。
どんなに優れた製品を開発しても、
倉庫に眠らせておくだけでは
企業は潰れます。
さまざまな営業活動を通して
市場へ商品やサービスを送り出し、
顧客や取引先に購買の決断を促します。

皆さま方には釈迦に説法ですが、
会社を設立するときの定款には、
営業という事業内容は記載できません。
世間一般で営業と呼ばれている仕事は、
販売や広告に細分化され、
営業そのものは事業を営むこととされています。

このことからも営業の重要性は、
理解できると思います。
実際に創業者の多くは、
手弁当で販売ルートを訪問し、
行商を重ねながら
経営基盤を築いています。
売る手だてがなければ、
事業活動は最初から成り立たないのです。

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2009年10月 2日 (金)

営業とはどのような仕事か02

ニューヨークのマンハッタンには、
元々は先住民が住んでいました。
大航海時代の17世紀に
オランダ人が上陸し、
1624年に当時の提督である
ピーター・ミニュットが、
ガラス玉や短剣、布など
24ドル相当の物との交換で
マンハッタンの権利を買い取ります。
双方が合意しているから、
交渉が成立したというわけです。
先住民は島から追い出されることになります。

こうした話を耳にすると、
営業という仕事がいかがわしく思えます。
手練手管で相手を丸め込めば、
儲け放題という印象を与えます。
実際に洋の東西を問わず、
ベニスの商人の昔から、
営利を求める行為は卑しまれてきました。

日本でも儒教の影響を受け、
江戸時代には士農工商の
身分制度が確立しています。
商人は最下層に位置付けられたのです。
それに対して商人たちは
商人道という倫理規範を追求し、
社会から認知されるような努力を重ねました。

江戸時代の商人を代表する近江商人には、
「三方よし」という言葉が根づいていました。
これは売り手よし、買い手よし、世間よし、ということで、
利益はその結果で得られるとする考え方です。

お客さまを第一とする発想は
今も受け継がれ、
営業マンは召使いのように
奉仕するのが当たり前と
思っている人も少なくありません。
営業という仕事の目的は、
お客さまに商品やサービスを
買ってもらうことだから、
お客さまの機嫌を損ねたら
何も始まらないというわけです。

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2009年10月 1日 (木)

営業とはどのような仕事か01

営業という仕事はどのようなものか、
それを考えるために
人間が社会生活を営み始めた頃、
物々交換が行われていたことを
想像してください。
山に暮らす人は
木の実を採取し動物を狩り、
海に暮らす人は
魚貝類を捕獲します。

それぞれが余剰の物を持ち寄り、
お互いの足りない物を補うために、
物々交換の交渉が始まります。
交渉の基本は
要求と譲歩のバランスですから、
相手が納得するまで粘り強く、
自分の持ち物の価値を
高く評価させようとします。

お気づきのように、
この相手に価値を認めさせる行為が、
営業の基本と考えられます。
私たちの祖先は
物々交換では持ち寄った物が
腐ったり、
運搬に労力がかかりすぎたり、
こうした不便を解消するために、
価値を象徴する貨幣を考え出しました。
だからといって交換の原則が
変わったわけではありません。

今でも営業という仕事の基本は、
商品やサービスの価値を説得し、
相手の合意を得て
購買を決断させることです。
あくまでも合意を必要とするのは、
売る側と買う側の当事者同士であり、
第三者が口を挟むところではありません。

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