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2008年11月19日 (水)

イメージだけでは人を動かせない01

右肩上がりの高度経済成長期には、
人々のライフスタイルに、スタンダードがありました。
それぞれの収入に応じて理想的なモデル像があり、
ステップアップするごとに
シンボライズされた商品に買い換えました。
捨てることを美徳とまでは申しませんが、
積極的に支持されていたことは確かです。
商品ごとのサイクルで、新たなニーズが生まれました。

お隣の家でカラーテレビを買ったなら、
わが家の白黒テレビに見切りをつけて、
いそいそとパンフレットを取り寄せた時代です。
耐用年数に達していなくとも、
世間の歩調に合わせてバスに乗り遅れないことが、
幸福を感じるための最短路だったのです。

これには理由があります。
高度経済成長期には土地神話を背景にして、
基本的に財産は目減りしなかったからです。
年功序列、終身雇用の人事システムは、
昨年より今年の生活レベルが上向くことを約束し、
少しくらい浪費しても取り戻せる保証がありました。

一人ひとりの個性や価値観を押し殺しても、
世の中の主流に乗ることにメリットがあったのです。
企業から発信されるメッセージも、
社会全体の雰囲気を察し、
包括的なイメージに統合すれば、
違和感なく迎え入れられました。

70年代から80年代にかけて、
広告の主流は新聞や雑誌からテレビに移り、
わずか15秒のスポットCMで
耳目を集めることが要求されました。
広告代理店や制作会社の
クリエイターやコピーライターが注目され、
80年代後半には
商品とメッセージに距離を置き、
作品として評価されることで
商品イメージ、企業イメージを
高める手法が用いられました。

この頃をピークとして、
テレビCMは風景になりました。
企業規模が拡大し、
受け手のユーザーの
価値観も多様化したことから、
さまざまな表現手法を駆使しても、
伝えようとする商品イメージ、企業イメージが
届きにくくなっているのが実情です。

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