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2008年6月16日 (月)

わかった振りして引っ込むな01

人間関係に気をつかう営業マンほど、
目の前の壁を破れずに悩んでいる。

相手の立場を尊重し、
あれこれと心中を推し量るうちに、
いつの間にか自分の立場を見失う。
気がつくと相手のペースで話し合いが進められ、
自分の意見はひとつも採り入れられていない。
違和感を覚えても、
その場の雰囲気を壊してはならないと考える。

話の方向が自分の見通しと離れていっても、
言葉を差し挟むのを控えていたら、
途中から話の筋がわからず、
内容を理解できなくなる。
それでも相手の調子に合わせて相槌を打ち、
納得した振りをする。

異論を唱えないのは承認の証。
相手の立場がお客さまだったり、
会社の上司だったり、
口を閉ざす理由があっても、
話し合うときにはお互いにイーブン。
意見を口にしないのは追認と見なされる。

そうは言ってもその場の雰囲気を乱し、
発言するには、かなりの勇気が必要。

ジロリと睨まれ、プレッシャーを感じながら、
それを払い除けねばならない。
シロクロをつけるまで対立した状態が続く。

相手の言葉を真正面から受けとめず、
軽く流したほうがはるかに楽だから、
営業マンは大人の節度をわきまえたように演じる。

少しずつ足場を崩されているのに、
意見を飲み込んだほうがうまくいくと勘違いする。

私が営業の最前線で働いていたときも、
周囲にはこうした営業マンが溢れていた。

商品を売るためには波風を立てず、
お客さまや会社と争わないのが、
最も有効な策と本気で考えているから、
私のような営業マンはヒンシュクを買う。

お客さまを囲んで他社の営業マンと同席しても、
私は自分の意見を率直に述べるから、
おもしろく思わない同業の先輩も多い。
私の肘を突いてトイレに呼び出し、

「生意気な口を叩くな、
オレの顔を潰さないようにおとなしくしていろ」

凄まれることも一度や二度ではない。

それでも意に介さないから、
私はマムシのように嫌われる。
お客さまをへこませても、
発想を切り替えるように提言したことが、
お客さまにプラスをもたらす自信があるからこそ、
私は正面切って大胆な言葉を口に出せる。

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