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2007年12月29日 (土)

誰か故郷を思わざる

 歳末の帰省ラッシュ、日本列島が大移動。埼玉県で生まれて半世紀、県外で暮らしたことのない私には、羨ましいような気持ちのほうが強い。渋滞に巻き込まれ、長旅の疲れも如何ばかりか、当事者にすれば大変なのだろうが、それでも目指す故郷は懐かしい。

 私が生まれた大宮は、暮らしてる狭山より大きな街で、車でも一時間くらいしか離れてないから、故郷というにはピンと来ない。山もなければ川もなく、幼い頃に遊んだ野原には家が建ってる。目抜き通りを歩いても、見知らぬ店ばかりが並んでる。

 働くにも暮らすにも、便利なのは大都市圏。好む好まざるに関わらず、都市は人を引き寄せ飲み込んで巨大化する。だからといって都市だけでは、生活の機能は満たせない。お互いに補完して、それぞれが自立して、ようやく日本という国が成り立ってる。

 土を耕すのは大事、森を守るのも大事、そうであるなら役割を果たす人たちが生きられるように、皆で知恵を働かせることを求められてる。地方の個性が薄れ、一様に都市化するのは、はるかに楽に稼げるのが最大の理由。それで一番困るのは都市生活者。

 故郷の懐に抱かれ心を癒したいなら、故郷を守るために何ができるかを、一人ひとりが考えねばならない。経済原則だけで切り捨てたら、荒れ地ばかりが広がりかねない。私たちが本当に大切にしたい風景は、手を貸さなければ消えていくばかりじゃないか。

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