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2007年11月 3日 (土)

書く覚悟

 奈良県田原本の家族放火殺人事件で、奈良地検は秘密漏示罪で精神鑑定医の崎浜盛三容疑者を起訴。著者である草薙厚子氏は嫌疑不充分で不起訴処分になったが、その理由は崎浜容疑者が、出版に主体的に関与してないから、共犯関係の立証が困難と判断したから。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071102it11.htm?from=top

 普通に文脈をたどると、かなり不可解な話。崎浜氏はケーススタディとして情報を提供、それが第三者に伝わると予測してない。崎浜氏への仁義も切らず、一方的に著書を刊行し、衆目に晒したのは草薙氏、お咎めなしは腑に落ちない。崎浜氏がお気の毒。

 資料をそのまま書き写さずとも、筆力があれば伝えたいことを表現できる。少なくとも情報提供者に迷惑を掛けないのは、もの書きの端くれである私も承知。こうした情報をどう取り扱うかは別問題で、公開が相当と考えるならルール改正を働きかけるのが先。

 お金になるかならないかを問わず、書くことは自らが責任を負う営み。一言一句たりとも、余人に責任を転嫁できないし、他の文章を引用するなら、明確なルールの範囲内のみで許される。法が裁かなくとも、こうした結果を導いたら、自らが自らを裁く。

 自分の思いが確信へ至らず、コピー&ペーストで一冊を仕上げるなら、筆を折るのが節度と考えるのは私だけか。草薙氏は崎浜氏にどう申し開くか。読者ニーズ云々より前に、自分の文章を公開する意味を問うのが筋。自分の内部の突き上げるものは何か。

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コメント

>草薙氏、お咎めなしは腑に落ちない。
>書くことは自らが責任を負う営み。一言一句たりとも、余人に責任を転嫁できないし、他の文章を引用するなら、明確なルールの範囲内のみで許される。法が裁かなくとも、こうした結果を導いたら、自らが自らを裁く。

 初めまして。
 強く共感しましたので、思わずコメントさせていただきました。草薙氏の姿勢からは、潔さも覚悟のほども窺われません。素晴らしいエントリをありがとうございました。

投稿: ゆうこ | 2007年11月 4日 (日) 22時38分

 ゆうこさん、ありがとうございます。
 人の振り見てわが振り直せ。
 私も自らを戒めていきます。

投稿: 島田士郎 | 2007年11月 4日 (日) 23時47分

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