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2007年11月19日 (月)

最後まで走る

 北京五輪の代表選考を兼ねた東京国際女子マラソン、アテネ五輪の金メダリストで国内最高記録を持つ野口みずき選手が、2年以上のブランクを乗り越えて大会新記録で優勝。とりわけ35kmからの坂で加速したレース運びは圧巻で、流石と思わざるを得ない。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20071118it04.htm

 国内歴代2位の記録を持つ渋井陽子選手は、30km付近でトップグループから離脱。その後は急激に減速し、7位でゴールテープを切った。競技場でも日本人選手に抜かれ、最後はウォーキングのような足取り。走りきれる状態でなくとも完走したのは立派。

 トラックの長距離でもロードレースでも、安定した実績を残している渋井選手だから、一流として意地もあればプライドもある。自分の脚の異変に気づかないはずもない。30kmを過ぎた時点で棄権したからといって、誰からも批判されないのを知っている。

 それでも彼女は楽な道を選ばず、抜かれるのも承知で、苦しい距離を堪え続けた。悔しさもあるだろうし、情けなさもあるだろう。自分の思い通りに鍛えた脚が動かない。自分が同じ立場に置かれたら、彼女のようにひたすら走れるか。途中で立ち止まらないか。

 優勝した野口選手は素晴らしいが、人生に勇気を与えてくれたのは渋井選手。自分が決めたレースに出場したら、どんな状況が訪れてもあきらめない。人との比較や評価のためでなく、自分自身のために最善を尽くす。ポロポロになった彼女は光り輝いていた。

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