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2006年12月28日 (木)

ワーキングプア

 厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会の労働条件分科会が、企業が労働者へ支払う最低賃金の引き上げを求める答申を正式にまとめた。この答申を受けて厚生労働省は、40年振りの抜本見直しとなる最低賃金法改正案を、来年の通常国会へ提出すると報じられている。

 最低賃金には地域別と産業別とに分かれているが、本年度の平均時給額は産業別で761円、地域別で673円、地域によっては生活保護の水準を下回る。要件を満たしたなら、働くよりも生活保護を受けたほうが、快適に暮らせるという構造。誰が考えても、これは改善の必要に迫られている。

 最低賃金法を遵守しない雇用者への罰金も、現行では2万円以下だから制裁としての意味はない。これを30万円以上に引き上げるので、ガイドラインを守らざるを得ない。ワーキングプアと呼ばれる層を減らさなければ、日本人の特質とされていた勤勉な労働意欲は失われていく。

 90年代後半から働き方が変化して、契約社員やパートタイマーが増え、企業の人権比率を抑えてるけど、この辺りも見直されてくると、労働市場そのものに影響を及ぼす。個人のスキルやノウハウに頼り、人材の流動化を促すのが企業や組織にとって、本当に利益をもたらすのかを問われる。

 簡単に言ってしまえば、人は教えなければ育たない。組織にとってコアになる人材は、やはり費用を掛けて教育し、組織の中枢に据えなければ、長期的に捉えた成長と発展を望めない。短期的に成果を評価するアメリカ式発想が、日本の風土に根づくとは思えない。

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