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2006年12月21日 (木)

ひとつの時代

 12月20日、青島幸男氏が骨髄異形成症候群で逝去。74歳だったという。多彩な才能を惜しみなく花開かせ、放送作家、俳優、直木賞受賞作家、映画監督、参議院議員、東京都知事として活躍し、その名を知らない人はいない。いつまでも生きてるような気がしたので、俄には信じられない。

 順風満帆の人生のようだが、スタートは早稲田大学在学中に結核に冒され、就職を断念し療養中に漫才の台本を書き、NHKのコンクールで採用されたこと。民放の「おとなの漫画」や「シャボン玉ホリデー」で、画面に登場するシナリオライターとして注目を集めた。

 クレージーキャッツのヒット曲を手掛けた作詞家としても成功し、「意地悪ばあさん」の主演でお茶の間にすっかり浸透した。義理と人情を重んじ、気っ風の良い江戸っ子気質は、そのまま庶民の味方としてのイメージを定着させ、畑違いの参院選でも見事にトップ当選を果たす。

 テレビの時代の申し子として活躍したが、組織の論理には最後まで馴染めず、東京都知事に当選したけれど、オール野党の都議会では持ち味を発揮できなかった。都知事を退任してからタレント活動を再開したが、積極的に登場しようとする勢いは失われ、静かに舞台を去った印象。

 個性が輝く時代は終わったのか、それとも新しい個性へ引き継がれていくのか、怒濤のように人生を駆け抜けた姿は、私たちの世代にはあまりに眩しい。青島氏が蒔いた種を一つひとつ実らせ、人が人として生きられる温かい世の中を創るのが、故人への何よりの餞ではなかろうか。

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