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2006年10月15日 (日)

言葉が足りない

 未成年による親の殺害および未遂は、去年で17件、今年もすでに10件と報じられてる。格差社会の歪みを指摘する専門家もいるようだが、昔のほうが貧乏な家庭は多く、実際に動機を調べると、成績や生活態度を叱責されたことが過半数を占めるという。外から見たら普通の家庭。

 オディップス王の時代から、子は親を殺して大人になる。でも、それは心の世界。既成概念から抑圧され、自立への意志と葛藤が生まれ、その結果として社会と調和し、それぞれの環境を受け入れる。親の世代になったからといって、思い通りに生きてる人は極めて少ない。

 暴力や虐待は問題外だが、親が子に価値観を押しつけるのは、相手が未熟なのだから仕方ない。子にしても経済的に自立してなければ、不合理な決定でも甘受して、成人するまでは堪えようとする。親は子が脱落しないように配慮し、子は可能性に挑戦したいから、基本的に折り合いは付かない。

 それでも破綻を来さないのは、お互いの理屈をぶつけ合い、それぞれの言い分を認め合い、少しずつ譲り合うから。親でも子でも、一人ひとりが人格としては独立してる。それをわからせたうえで、親の理屈を説明しなきゃ、子は従うしか道はないと思い込む。

 親が子に希望を託すのは、実のところ親の勝手。それをわきまえたうえで、意見として伝えるなら、子は考えるチャンスを与えられる。単純に子の自由にさせてたら、目先のことしか見えないから、未成熟なままで大人になる。親は子と本気で付き合わなきゃ。

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