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2006年9月15日 (金)

モラル・ハザード

 月刊紙『高校生新聞』が、全国6千人の高校生にアンケートした結果、ほぼ半数が友人同士の飲酒や電車内の携帯電話を、悪いと考えてないとわかった。編集部では、教師や親など身近な大人の影響が大きく、手本となる大人が減ってることが原因と分析してる。

 未成熟で自分勝手な大人が目立つのは確かだが、私が子どもの頃だって、電車内で煙草を吸ってたり酒を飲んでたり、無軌道な大人は少なくなかった。それに比べたら、友人の家に集まっての酒盛りや電車内の化粧のほうが、他人に迷惑を掛けないのかもしれない。

 携帯電話については、近くに心臓を患ってる人がいたら、傷害に近いことになるけれど、それを確かめようがなければ、気楽に友人と話すだけの感覚だから、罪悪感がないのだろう。いつの時代でも皆の冷ややかな視線がなければ、それはモラルの許容範囲と認知されてしまう。

 まして競争社会で、新しい商品やサービスを売り込む側は、メリットを強調してデメリットを小さく表記する。お金を支払って手に入れた側は、メリットだけを享受しようとするから、どうしてもバランス感覚を失う。客観的な立場から公正に判断する環境がない。

 若い人たちに、真面目に努力すれば報われると説いても、そうでない成功者たちをクローズアップして、その基準を収入の多寡だけに求めれば、説得力がないのは当たり前。大人の価値観の写し絵が子どもたちの価値観。何が大事かを大人たちが問い直さなきゃ、この先一歩も前へ進まない。

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