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2006年5月18日 (木)

何を売っているのか

 営業マンを悩ませるのは、商品やサービスの力。お客さまに提示して、大した説明もしないで、それで売れてしまうなら、営業マンは苦労などしない。説明する前から断られる。説明しても断られる。それが繰り返されると、営業マンが商品やサービスを疑う。お客さまが買わないのは当たり前と考える。

 商品やサービスを企画開発した人と、営業マンは別人だから、事前に社内で説明されていても、心の底から納得しているわけじゃない。社内の力関係もあるけれど、ほとんどの営業マンは商品やサービスを押しつけられたような気分。隣の芝生は青く見え、競合他社の商品のほうが強く思える。

 それならお客さまを訪問する前に、社内で徹底的に論議を尽くせば良さそうだが、残念ながら企画開発担当者ほど、営業マンには専門知識がない。質問しても、難しい言葉を並べられると、わかった振りをしてしまう。勉強不足を指摘されたら、社内で居場所を失いかねない。

 誰でも自分を正当化したいから、役割が違うと切り捨てる。実際に商品やサービスの内容しだいで、営業マンが少しばかり勉強しても追いつけないほど複雑になり、仕方がないから言われるがままに、お客さまに頭を下げて購買をお願いするケースも多い。

 しかし考えてみればわかることだが、お客さまにすれば平身低頭されても、納得しないものにお金を払えない。いくら仲が良くても、人柄を好ましく思っても、ビジネスはビジネスと割り切る。当たり前の話である。お客さまが求めているのは、的確なアドバイスとサポートである。

 自分が何を売っているかわからない営業マンは、就職先を間違えたら詐欺の片棒を担ぎかねない。熱心に勧めた商品やサービスが、まがい物だったとしたら、自分の言葉を信じてお金を払ったお客さまに対して、営業マンはどんな落とし前をつけられるのか。

 企画開発担当者ほど精緻な知識は必要でないが、せめて商品やサービスについて腹に落ちるまで、充分に理解と共感することが、社内へも社外でも求められる最低限のマナー。わからなければわかるまで教えてもらう。お客さまの前で立ち尽くすより、そのほうがマシと思わないか。

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